アルマ望遠鏡の観測結果と、それを元に作られた重力レンズ効果モデルから、
117億光年彼方にあるモンスター銀河の内部構造や、
その手前にある銀河の超大質量ブラックホールの存在などが明らかになりました。
うみへび座の方向117億光年彼方の“SDP.81”は、
爆発的に恒星を生み出している銀河です。
そして、この銀河の手前に位置する、
距離34億光年先の銀河が生み出す重力レンズ効果で、
リング状に引き伸ばされた姿を見せているんですねー
アルマ望遠鏡と重力レンズ効果を活用
今回、東京大学と国立天文台の研究グループは、
“SDP.81”のリング状の姿をもっと綿密に再現できる、
重力レンズの効果モデルを世界に先がけて作り上げています。
これは、“SDP.81”周辺の重力場の歪を高精度で補正するもので、
簡単に言うと、重力レンズの乱視矯正を独自に取り入れて、
銀河の内部構造の詳細を明らかにしているんですねー
さらに、重力レンズ効果を引き起こしている手前の銀河に、
超大質量ブラックホールが存在することも世界で初めて示されることになります。
まず、重力によって引き延ばされて見える、
“アインシュタインリング”の複雑な微細構造。
ここから、銀河内部のおよそ5000光年の楕円状の領域に、
幅200~500光年のチリの雲が、複数分布していることが分かります。
チリの雲は巨大分子雲と見られ、
天の川銀河や近傍の銀河に見られるものと同じようなサイズでした。
ただ、これほど遠方の銀河の内部が、
ここまで詳しく分かったのは初めてのことでした。
また、銀河の中心像がきわめて暗いことから、
手前の銀河の中心に、太陽質量の3億倍以上におよぶ超大質量ブラックホールが、
存在するらしいことも分かったんですねー
世界最高水準の解像度と感度を誇るアルマ望遠鏡と、
重力レンズ効果を組み合わせることで、
人間の視力に換算して13,000という、きわめて高い解像度が達成されました。
今後、これを活かすことで、
モンスター銀河の形成や超大質量ブラックホールの成長過程が、
さらに明らかになっていくんでしょうね。
こちらの記事もどうぞ ⇒ 重力レンズ現象を利用した遠方宇宙の観測
117億光年彼方にあるモンスター銀河の内部構造や、
その手前にある銀河の超大質量ブラックホールの存在などが明らかになりました。
研究成果のイメージ図 |
うみへび座の方向117億光年彼方の“SDP.81”は、
爆発的に恒星を生み出している銀河です。
そして、この銀河の手前に位置する、
距離34億光年先の銀河が生み出す重力レンズ効果で、
リング状に引き伸ばされた姿を見せているんですねー
アルマ望遠鏡と重力レンズ効果を活用
今回、東京大学と国立天文台の研究グループは、
“SDP.81”のリング状の姿をもっと綿密に再現できる、
重力レンズの効果モデルを世界に先がけて作り上げています。
これは、“SDP.81”周辺の重力場の歪を高精度で補正するもので、
簡単に言うと、重力レンズの乱視矯正を独自に取り入れて、
銀河の内部構造の詳細を明らかにしているんですねー
さらに、重力レンズ効果を引き起こしている手前の銀河に、
超大質量ブラックホールが存在することも世界で初めて示されることになります。
モンスター銀河“SDP.81”。 左から、ハッブル宇宙望遠鏡撮影、アルマ望遠鏡撮影、 アルマ望遠鏡撮影データと重力レンズ効果モデルを元にして再現した銀河の像。 |
まず、重力によって引き延ばされて見える、
“アインシュタインリング”の複雑な微細構造。
ここから、銀河内部のおよそ5000光年の楕円状の領域に、
幅200~500光年のチリの雲が、複数分布していることが分かります。
チリの雲は巨大分子雲と見られ、
天の川銀河や近傍の銀河に見られるものと同じようなサイズでした。
ただ、これほど遠方の銀河の内部が、
ここまで詳しく分かったのは初めてのことでした。
また、銀河の中心像がきわめて暗いことから、
手前の銀河の中心に、太陽質量の3億倍以上におよぶ超大質量ブラックホールが、
存在するらしいことも分かったんですねー
世界最高水準の解像度と感度を誇るアルマ望遠鏡と、
重力レンズ効果を組み合わせることで、
人間の視力に換算して13,000という、きわめて高い解像度が達成されました。
今後、これを活かすことで、
モンスター銀河の形成や超大質量ブラックホールの成長過程が、
さらに明らかになっていくんでしょうね。
こちらの記事もどうぞ ⇒ 重力レンズ現象を利用した遠方宇宙の観測