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モバライダー mobarider

巨大ガス惑星“ホットジュピター”に成層圏を検出

2015年07月27日 | 宇宙 space
巨大な高温の系外惑星に、成層圏が存在することが分かりました。

この天体は、
アンドロメダ座の方向約380光年彼方に位置する系外惑星“WASP-32b”。

今回、ハッブル宇宙望遠鏡で分光観測すると、
この惑星の大気に成層圏が検出されたんですねー
成層圏がない場合(左下)とある場合(右下)で、
大気の温度構造を比較したイラスト。図の下が大気の内側。
暗いところは摂氏約500度、黄色の部分は摂氏3000度。


温度逆転現象も起こしている

地球の成層圏は、
地表から雲の高度あたりまで広がる“対流圏”のさらに上にあります。

成層圏は大気中の分子が、太陽からの紫外線や可視光線を吸収して、
「日よけ」のような役割果たす場所になります。

気温は、上空では低く地表に近いほど高い対流圏とは逆に、
成層圏では高度が高くなるほど温度も上昇。

この温度逆転現象は、
成層圏中のオゾンが太陽からの紫外線を吸収することで起こっています。

木星や土星でも、
成層圏に含まれる炭化水素によって温度逆転現象が生じています。

ハッブル宇宙望遠鏡による観測では、
“WASP-33b”に摂氏約3000度の成層圏があることや、
それより低層の大気の温度が約1500度であることが、
明らかになっています。

この惑星では、大気中の酸化チタンが星からの放射を吸収して、
大気の温度逆転を引き起こしているようです。