モリモリキッズ

信州里山通信。自然写真家、郷土史研究家、男の料理、著書『信州の里山トレッキング東北信編』、村上春樹さんのブログも

栗拾いとキノコの偵察・妻女山と松代藩(妻女山里山通信)

2008-09-23 | アウトドア・ネイチャーフォト
にほんブログ村 写真ブログ ネイチャーフォトへ にほんブログ村 写真ブログへ ブログランキング・にほんブログ村へ
 大雨が降ったばかりなので、キノコはだめだろうと思いましたが、妻女山へ。とりあえずハタケシメジを30本ほど採取。車で陣場平まで登ってみました。下車するとアッという間に大量の羽虫に取り付かれました。これでひるんではキノコ狩りなど到底できません。山は相当湿っていて、あちらこちらから菌糸の匂いがします。しかし、あるのは前回出たキノコがカビたものだけ。思った通りです。

 それでも多孔菌科のキノコを撮影したり、獣道を分け入って野生の胡桃の出来具合を確かめたりしました。その間も熊鈴は鳴らし続け、時々笛も吹きます。メスの群れはいいのですが、単独のオスの猪に襲われたらひとたまりもありません。蛇は大丈夫。オオスズメバチも気温の低下で活性が低いので大丈夫でしょう。

 キノコはありませんでしたが、山栗(柴栗)を200粒ほど拾いました。これで栗ご飯を作ります。小さくて茹でてから皮を剥くのが面倒なのですが、その味の濃さは栽培栗の比ではありません。オオスズメバチの威嚇を受けましたが、なんとかしのいで拾いました。

 その後は、招魂社の近くの森を散策。カビたアシナガイグチや、これも死んでカビに取り付かれたミヤマカミキリなどを撮影。展望台で景色を見ようと登ると、ちょうど30代の男性が一人、車もバイクもなかったので電車で来たのでしょう。カマを持って突然現れた私にちょっと驚いたようですが、挨拶をして本当の妻女山(斎場山)や、上杉謙信の布陣の形などを説明しました。

 上杉謙信の本陣とされる斎場山を教えてさしあげると、行きたいといわれました。どうしようかなと思いましたが、途中オオスズメバチも舞っていなかったので、道順を教えてあげました。但し、熊と猪は遭遇する可能性があるので、手を打ったり大きな声を出したりして登ってくださいとアドバイスしました。無事に行けたでしょうか。 本当の妻女山について研究した私の特集ページ「妻女山の位置と名称について」についても見てくださるようお話ししました。

 そして、林道に戻り松代方面のパノラマ写真を撮影しました。実は昨日は、用事のついでに午前中にエコール・ド・まつしろ、午後には松代夢空間の事務所を訪れました。妻女山についての松代藩の史料をご存じの方がいらっしゃらないかどうか、そのお願いのためです。どちらもわざわざ貴重な時間を割いていただいて、丁寧な応対をしていただきました。感謝です。やはり、一人では調査にも限界があります。なにかいい史料がみつかるといいのですが。

 いずれ妻女山の講座をなどと過分なお話もありましたが、妻女山の歴史だけでなく、ナチュラリストとして里山の豊かさや危うさ(粘菌も紹介したい)、ヤブ山の歩き方、古道をたどるトレッキングを、文章や映像などで紹介できたらいいなと思います。また、「方言のずくと古代科野国」については、書きかけの文章を仕上げどこかで発表できればと考えています。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする