昼食後、着替えて山仕事の続きへ。前回駆除したクズとアレチウリが枯れたので、新たに見えてくる茎を切断するためです。今回は、鋸に剪定鋏、桑用厚手の鎌、スコップと万全の構え。保護メガネと軍手は必須です。午前中は、妻女山松代招魂社の慰霊祭のため遠慮して、午後の出陣となりました。
折しも今日は、八幡原で川中島合戦の再現イベントが開催されています。午前の部を見た人達が妻女山へも来るだろうと思っていたら、案の定山仕事をしている私の後ろを何台も車が妻女山展望台へと登って行きます。それを後目に残暑の中クズとの戦いです。鎌でアレチウリとクズのつるを引き落としてから、茎の切断にかかります。太さ5センチもあるクズの茎は鋸で切断します。これは、晩秋か早春に根元を掘り起こして地中深くで切断しないと根絶できません。
ツルを引きずり落とすと、ブタクサの花粉が飛び散ります。アレチウリのとげがささります。虫は飛ぶし花粉は飛ぶし、クモの巣はひっかかるしで大変楽しい作業になってしまいました。その後、妻女山松代招魂社の駐車場へ。この上のわが家の山の手入れに入ります。先日かたづけたばかりなのに、またも不法投棄。服が入った袋が4つ。開封していないパンツまであります。袋は洋服の青山。どういうことでしょうか。もったいないなと思いましたが、未開封といえども履くわけにもいかないので、丁重に廃棄。いつかとっつかまえてやりましょう。
そして、何者かによって刈られてしまったハタケシメジの培地を、荒らされないように枝で覆い保護。観光第一で人の山を勝手に刈らないで欲しいものです。オカトラノオとかオトコエシとかヒヨドリバナとか、林の縁にしか生えない野草もあるのです。なんでも人間の都合で歩きやすいようにすればいいというものではありません。野生動物や野生植物のテリトリーに入らせてもらうという謙虚さが必要です。また、里山は手入れをしてなんぼの世界ですが、林の境界線の草を全て刈ってしまうと、逆に不法投棄がし易くなるという欠点もあるのです。
不法投棄を片付けて招魂社を見ると、慰霊祭の後のお爺さん達が、まだ飲んだくれていました。明治は遠くなりましたね。前に書きましたが、わが家の先祖の関係者も京都御所の警護に行っています。わが家の山には、松代藩が射撃練習をした弾丸が今でも出土します。展望台へ向かうと10人以上の観光客がいました。急遽作業着姿でタオルを首に巻いて観光ボランティアに変身です。
「え~。本日は妻女山にお越しいただいて有難うございます。これからボランティアで、妻女山についてご説明をさせていただきます。」から始まって、ここ妻女山は本当は赤坂山で、本当の妻女山は往古斎場山といいあそこの山ですと指さすと、全員が「おお~!?」と感嘆の声を挙げるわけです。上杉軍の布陣形態や武田軍の布陣形態、武田別働隊の辿った道筋などを説明しました。また、そこから見える山の名前も聞かれたので、飯縄山、陣場平山、虫倉山、茶臼山などを説明しました。連休なので関西など遠くから来た方々も多かったようです。時間が許せば、明日の午後もボランティアで説明に行くかも知れません。
いつもこちらで案内されてるんですかというので、「いやたまたま山仕事の帰りにたくさん人がいたので来ました。」というと、「偶然ですか。超ラッキー!ありがとうございます」と喜んでいただきました。また。須坂在住の年輩の方とは、後で色々と地元の話をさせていただきました。その後再び下に下りてクズの除去の仕上げ。さすがに疲れました。写真は、私の部屋から見える本当の妻女山(斎場山)と、わが家の茗荷の間に移植したハタケシメジです。うまく根付いてくれるといいのですが。
妻女山(斎場山)について研究した私の特集ページ「「妻女山の真実」妻女山の位置と名称について」をぜひご覧ください。