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信州里山通信。自然写真家、郷土史研究家、男の料理、著書『信州の里山トレッキング東北信編』、村上春樹さんのブログも

亡きK氏のログハウスへ。福寿草が咲いていました(妻女山里山通信)

2014-03-01 | アウトドア・ネイチャーフォト
 春休みに帰省した次男と妻女山へ。長男は泊まりで戸隠へ卒論の発表に。このところの温かさでかなり雪は溶けましたが、妻女山は北面から登るので、場所によっては30センチ以上残雪がありました。

 展望台から善光寺平を望むと、眼下の長芋畑は、融雪剤を撒いたところはもう雪が全くありません。林道を登ると、前回来た時にはなかった赤松の大きな枝がいくつも落ちていました。やはりかなりダメージを受けていたようです。林道をラッセルしながら登って行くと、ヤマガシュウのつるにウスタビガの繭がいくつも付いていました。もちろん主は秋に羽化して空っぽです。さらに林道を登ると、道の真ん中に赤松が生えています。いやいや、落ちた大きな枝が刺さっているのです。

 前回は見られなかった動物達の足跡もあちこちに。まずはニホンカモシカ。ついでイノシシ。副蹄が低い位置ではっきりしているので分かります。昨年140キロのオスが罠にかかりましたが、この個体もかなり大きそうです。最後はタヌキ。

 長坂峠に出ると南面はほとんど雪がありませんでしたが、尾根の林道には残っています。松ぼっくりが大量に落果。コナラのドングリがまず目に入りました。つぎにクヌギの丸っこいドングリ。そうそう、妻女山里山デザイン・プロジェクトの面々で駒打ちした椎茸がいくつも出ていました。今春は期待できそうです。春にまた新たな駒打ちもします。この時期に出る天然のエノキダケを探したのですがありませんでした。

 亡きK氏のログハウスへ行くと、ジャノヒゲの青い実が艶艶と光っています。古墳の南面と向かいの斜面には福寿草が。おそらく降雪前に咲いたのでしょう。花が傷んでいます。奇麗に咲くと太陽に向かってパラボラアンテナの花びらを広げるのですが・・。クヌギの幼木に付いた不思議なボンボンは、クヌギエダイガフシといって、クヌギエダイガタマバチによる虫こぶ(ゴール)です。虫が特殊なホルモンを出して、植物の一部を奇形化するのです。中に卵を産みつけ、その中で育ちます。虫こぶの世界は深いです。そして様々な形態や色があり、見飽きません。

 古墳もログハウスもそのままでした。主を失ったログハウスは、まるで時が止まったままのようです。ログハウスに至る道には、雪解けの水たまりがあり、イノシシのヌタ場(泥浴び場)になっていました。最後のカットは、妻女山里山デザイン・プロジェクトの面々で創作した「森の揺り籠」という現代芸術作品です。

 有線から正午の音楽が流れたので下山しました。ツグミの小さな群れが樹冠でさえずっています。3月になりましたが、北信濃の春は、もう少し先のようです。

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