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信州里山通信。自然写真家、郷土史研究家、男の料理、著書『信州の里山トレッキング東北信編』、村上春樹さんのブログも

貝母が芽吹き、ヒオドシチョウが舞い始めた早春の妻女山と茶臼山(妻女山里山通信)

2014-03-24 | アウトドア・ネイチャーフォト
 暖かくなってきたので妻女山から久しぶりに天城山(てしろやま)まで足を伸ばしてみました。陣場平の編笠百合(貝母)は、まだ最低気温が氷点下なのでアントシアニンが増えて赤紫になっています。連休が終われば最低気温も上がる予報なので、この赤紫も消えるでしょう。北面の林道を辿ると、まだ積雪が20センチほどあり、カタクリの群生地では片葉さえ全く出ていませんでした。倉科や戸倉の節分草の群生地も、まだ積雪があって全く開花していないそうです。黄色い花を鈴なりに咲かせるキブシもまだ固い蕾のまま。日当たりの良い尾根に出ると、ダンコウバイの蕾がほころびそうでした。

 やっと汗ばむような日差しになりましたが、風はまだ冷たい。それでも斎場山に登ると、ヒオドシチョウが日向ぼっこをしていました。この春初見です。昨年は3月9日でしたから、今年はずいぶんと遅れています。2009年は、節分草が3月2日には咲き誇っていましたから、今年は一ヶ月近く遅れているということです。山蕗もやっとぞろぞろ出始めました。ポケットへ詰め込んで持ち帰り、蕗味噌にしました。スギヨの竹輪とかき揚げにしても美味です。信州の春には欠かせない味です。苦味のある山菜は、冬に溜まった毒素を抜く役目もあり、熊やニホンカモシカも食べます。

 帰りに妻女山展望台に立ち寄ると、戸隠連峰がくっきりと見えました。高妻山は、別名を戸隠富士ともいいます。あんずの里の森への入り口に富士見橋というのがあるのです。富士山など見えないのに不思議だなと思っていたのですが、そこから戸隠富士が綺麗に見えることに気が付きました。

 翌日は、茶臼山に登ってみました。3月2日に次男と登った時には、20センチから40センチの積雪をラッセルしながら登ったのです。さすがにその多くは消えていましたが、日陰にはまだ相当な残雪がありました。最初のカットは、残雪のある棚田から白馬三山と神話の山・虫倉山。二枚目は、鹿島槍ヶ岳。三枚目は、水温む溜池。今年の啓蟄は、3月6日だったのですが、二週間も遅れて虫達が活動を始めたということです。

 帰りに茶臼山登山口の駐車場に戻り、東を見ると、奇妙山の奥に根子岳と四阿山が大きくそびえていました。手前では、長野オリンピックスタジアムの向こう側に、長野パルセイロのホームとなるサッカー場が急ピッチで造られています。山際の旧屋代線跡地は、サイクリングロードになることが決まっています。今後は、今まではあまり注目されることがなかった、妻女山など長野市南部の里山が注目を浴びることになるだろうと期待しています。


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★妻女山(斎場山)の歴史については、「「妻女山の真実」妻女山の位置と名称について」。をご覧ください。「きつつき戦法とは」、「武田別動隊経路図」などリンク記事も豊富です。
このブログでもページの右上で「妻女山」や「斎場山」、「川中島合戦」、「科野」などでブログ内検索していただくとたくさん記事がご覧いただけます。主に古代科野国と戦国時代、幕末から明治維新にかけての記事がご覧頂けます。
川中島合戦と山名についての考察。斎場山と妻女山まとめ。関連記事のリンク集も


★妻女山山系の自然については、【MORI MORI KIDS Nature Photograph Gallery】をご覧ください。キノコ、変形菌(粘菌)、コケ、花、昆虫などのスーパーマクロ写真。滝、巨樹、森の写真、森の動物、特殊な技法で作るパノラマ写真など。蝶の写真はこちらにたくさんあります。

★ネイチャーフォトのスライドショーやムービーは、【Youtube-saijouzan】をご覧ください。粘菌やオオムラサキ、ニホンカモシカのスライドショー、トレッキングのスライドショーがご覧頂けます。

★妻女山(斎場山)のパノラマ写真は、「信州の低山1」のページ下部にたくさんあります。
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