5月2日の信濃毎日新聞の一面下の「斜面」でも紹介していただいた陣場平の貝母(編笠百合)ですが、ノイバラとヨシが急速に増えだしてしまいました。4月2日にノイバラの除去をしたのですが、ヨシはほぼ手付かずでした。8日の妻女山SDPは、そのヨシの根を掘り出してしまおうという作戦でしたが、これがとんでもない重労働でした。

まずN氏制作の登山者ノートボックスを妻女山駐車場の最奥に設置しました(左)。これは登山届ではありません。斎場山や鞍骨山への登山道の状況や動植物や人との遭遇、感想や要望を書いていただくためのものです。お気軽に書いてください。どんな些細な情報でもあなただけが見た貴重な情報なのです。
作業の二人を残して我々は陣場平へ(中)。ヤマグワやクワ、スコップなどでヨシの根を掘り出します。地面が固いところも多く、根も絡み合って非常にきつい作業でした(右)。掘り出した根は集めて山にしました。高さ1メートル以上の小山ができました。しかし、完全な除去は不可能で、後日芽切りに何度も来なければなりません。あちこちにブタクサが生え出して、これも除去しないといけません。突風での倒木処理や落枝の処理もしました。里山保全は本当に大変です。

2時間半格闘し、やっと昼餉(左)。まずノンアルコールビールで乾杯。重労働過ぎて、みんないつもより口数が少なめ。私は山蕗の煮付け、コシアブラの卵焼き、蕨のお浸し、自家製の大根の酢辛子漬けととろろを持参(中)。今回はK氏が育てたイガチクオレゴンと夢ちからをブレンドした手打ちうどんがメインです(右)。色も漂白された白ではなく、薄い栗色。ツユはS氏のお手製。さらに胡桃のペーストも作ってきてくれました。これらを入れて食べましたが、絶品でした。こんなうどん他ではお金を出しても食べられません。

K氏が持ってきたベーコンも焼きます。(左)。T氏のアスパラも茹でました。うどんは1.5キロを3回に分けて茹でましたが、少々食べ過ぎました。今回の作業道具(中)。重労働過ぎて腰痛が取れません。N氏が作った立派過ぎる登山者ノートの箱も設置しました(右)。我々は疲れ果てて2時過ぎにはお開きにしましたが、その後訪れた女性二人がいたようで最初の書き込みがありました。拙書のパンフレットも置いていますのでご自由にお持ち下さい。
晴れの日は、11時前後から午後3時ぐらいまで、妻女山山系で撮影や陣場平の芽切りなどをしています。出会ったらお気軽に声を掛けてください。

陣場平の貝母は結実し、下から黄色く枯れ始めました(左)。今年は種を採取して、ノイバラとヨシを除去したところに蒔いてみようかと思います。貝母の実(中)。果(さくか)といって、最後は割れて種が飛び散ります。その時に東風が吹くことが多いので西へ増えて行くのです。貝母は薬草ですが、かなり強い毒草です。球根はラッキョとよく似ています。最近も毒草を間違えて食べた事故がニュースになりました。死亡事故もありました。決して持ち帰らないでください。
6日には小3、4年生の遠足に出会ったのですが、追い越しざまに毒草のクサノオウを触った子を見たので、先生に知らせました。拙書を見せると何かお話して下さいと突然のお願い。拙書を見せながら毒草やオオムラサキ、スズメバチや毒キノコの話などを10分ほどしました。結構キャッチーな質問をしてくれる男の子もいて、皆目をキラキラさせて聞いてくれてとても可愛かったです。
氷河期の生き残りといわれるウスバシロチョウも例年より早く、4月中に舞い始めました(右)。シナノタンポポで吸蜜中。

あちこちでギンランも咲いています。小さいので見落とすことが多い花です。里山が藪だらけになると絶滅する種です。菌根菌と共生関係をもつ植物なので、持ち帰っても育ちません。環境省の絶滅危惧II類(VU)です。これも決して持ち帰らないでください。

蕾のように見えますが、これで満開(左)。フデリンドウ(中)。これも小さいので見落とす方が多いでしょう。私も出会ったご婦人に教えていただきました。ツクバネウツギ(右)。和紙の様な質感の可愛い花です。

ヤマツツジも例年よりかなり早く満開になりました(左)。ホタルカズラも満開です(中)。苔の花。先端には胞子嚢(右)。

天狗の団扇の様なハリギリの葉(左)。若芽は山菜ですが、今年は一気に開いてしまいました。ウバユリの艷やかな葉(中)。山菜ですが芽が出てから開花するまで7年ぐらいかかるので私は採りません。以前一枚だけとってお浸しにしましたが、そう美味しくもなかったから採らないというのもあります。歩いていると枯葉の上をカサカサと逃げていくニホンカナヘビ(右)。
里山を見るときに、蝶とかある特定の生物だけを見るのではなく、共生関係とか相互連関とか、歴史や地理史なども含めて見るのが私のスタイルです。目指すのは、ホール・マウンテン・カタログという様なものなのです。そういう姿勢により、里山の全貌が見えてくるのです。
◆『信州の里山トレッキング 東北信編』川辺書林(税込1728円)が好評発売中です。郷土史研究家でもあるので、その山の歴史も記しています。詳細は、『信州の里山トレッキング 東北信編』は、こんな楽しい本です(妻女山里山通信)をご覧ください。Amazonでも買えます。でも、できれば地元の書店さんを元気にして欲しいです。パノラマ写真、マクロ写真など668点の豊富な写真と自然、歴史、雑学がテンコ盛り。分かりやすいと評判のガイドマップも自作です。

★本の概要は、こちらの記事を御覧ください。
★お問い合せや、仕事やインタビューなどのご依頼は、コメント欄ではなく、左のブックマークのお問い合わせからメールでお願い致します。コメント欄は頻繁にチェックしていないため、迅速な対応ができかねます。

まずN氏制作の登山者ノートボックスを妻女山駐車場の最奥に設置しました(左)。これは登山届ではありません。斎場山や鞍骨山への登山道の状況や動植物や人との遭遇、感想や要望を書いていただくためのものです。お気軽に書いてください。どんな些細な情報でもあなただけが見た貴重な情報なのです。
作業の二人を残して我々は陣場平へ(中)。ヤマグワやクワ、スコップなどでヨシの根を掘り出します。地面が固いところも多く、根も絡み合って非常にきつい作業でした(右)。掘り出した根は集めて山にしました。高さ1メートル以上の小山ができました。しかし、完全な除去は不可能で、後日芽切りに何度も来なければなりません。あちこちにブタクサが生え出して、これも除去しないといけません。突風での倒木処理や落枝の処理もしました。里山保全は本当に大変です。

2時間半格闘し、やっと昼餉(左)。まずノンアルコールビールで乾杯。重労働過ぎて、みんないつもより口数が少なめ。私は山蕗の煮付け、コシアブラの卵焼き、蕨のお浸し、自家製の大根の酢辛子漬けととろろを持参(中)。今回はK氏が育てたイガチクオレゴンと夢ちからをブレンドした手打ちうどんがメインです(右)。色も漂白された白ではなく、薄い栗色。ツユはS氏のお手製。さらに胡桃のペーストも作ってきてくれました。これらを入れて食べましたが、絶品でした。こんなうどん他ではお金を出しても食べられません。

K氏が持ってきたベーコンも焼きます。(左)。T氏のアスパラも茹でました。うどんは1.5キロを3回に分けて茹でましたが、少々食べ過ぎました。今回の作業道具(中)。重労働過ぎて腰痛が取れません。N氏が作った立派過ぎる登山者ノートの箱も設置しました(右)。我々は疲れ果てて2時過ぎにはお開きにしましたが、その後訪れた女性二人がいたようで最初の書き込みがありました。拙書のパンフレットも置いていますのでご自由にお持ち下さい。
晴れの日は、11時前後から午後3時ぐらいまで、妻女山山系で撮影や陣場平の芽切りなどをしています。出会ったらお気軽に声を掛けてください。

陣場平の貝母は結実し、下から黄色く枯れ始めました(左)。今年は種を採取して、ノイバラとヨシを除去したところに蒔いてみようかと思います。貝母の実(中)。果(さくか)といって、最後は割れて種が飛び散ります。その時に東風が吹くことが多いので西へ増えて行くのです。貝母は薬草ですが、かなり強い毒草です。球根はラッキョとよく似ています。最近も毒草を間違えて食べた事故がニュースになりました。死亡事故もありました。決して持ち帰らないでください。
6日には小3、4年生の遠足に出会ったのですが、追い越しざまに毒草のクサノオウを触った子を見たので、先生に知らせました。拙書を見せると何かお話して下さいと突然のお願い。拙書を見せながら毒草やオオムラサキ、スズメバチや毒キノコの話などを10分ほどしました。結構キャッチーな質問をしてくれる男の子もいて、皆目をキラキラさせて聞いてくれてとても可愛かったです。
氷河期の生き残りといわれるウスバシロチョウも例年より早く、4月中に舞い始めました(右)。シナノタンポポで吸蜜中。

あちこちでギンランも咲いています。小さいので見落とすことが多い花です。里山が藪だらけになると絶滅する種です。菌根菌と共生関係をもつ植物なので、持ち帰っても育ちません。環境省の絶滅危惧II類(VU)です。これも決して持ち帰らないでください。

蕾のように見えますが、これで満開(左)。フデリンドウ(中)。これも小さいので見落とす方が多いでしょう。私も出会ったご婦人に教えていただきました。ツクバネウツギ(右)。和紙の様な質感の可愛い花です。

ヤマツツジも例年よりかなり早く満開になりました(左)。ホタルカズラも満開です(中)。苔の花。先端には胞子嚢(右)。

天狗の団扇の様なハリギリの葉(左)。若芽は山菜ですが、今年は一気に開いてしまいました。ウバユリの艷やかな葉(中)。山菜ですが芽が出てから開花するまで7年ぐらいかかるので私は採りません。以前一枚だけとってお浸しにしましたが、そう美味しくもなかったから採らないというのもあります。歩いていると枯葉の上をカサカサと逃げていくニホンカナヘビ(右)。
里山を見るときに、蝶とかある特定の生物だけを見るのではなく、共生関係とか相互連関とか、歴史や地理史なども含めて見るのが私のスタイルです。目指すのは、ホール・マウンテン・カタログという様なものなのです。そういう姿勢により、里山の全貌が見えてくるのです。
◆『信州の里山トレッキング 東北信編』川辺書林(税込1728円)が好評発売中です。郷土史研究家でもあるので、その山の歴史も記しています。詳細は、『信州の里山トレッキング 東北信編』は、こんな楽しい本です(妻女山里山通信)をご覧ください。Amazonでも買えます。でも、できれば地元の書店さんを元気にして欲しいです。パノラマ写真、マクロ写真など668点の豊富な写真と自然、歴史、雑学がテンコ盛り。分かりやすいと評判のガイドマップも自作です。

★本の概要は、こちらの記事を御覧ください。
★お問い合せや、仕事やインタビューなどのご依頼は、コメント欄ではなく、左のブックマークのお問い合わせからメールでお願い致します。コメント欄は頻繁にチェックしていないため、迅速な対応ができかねます。





