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インカの目覚めで作る「新ジャガとアンチョビーのブラジル風サラダ」

2006-07-12 | 男の料理・グルメ
これは、私がブラジルの叔母から教わった料理で、サンパウロの叔父の家に滞在中によく作ってもらった料理のひとつです。そのレシピをわが家流に直したものです。

ドレッシングを二つに分けて作り、合わせるのがポイントです。アンチョビーの塩気とバルサミコとワインビネガーの酸味が食欲をそそります。ブラジルではガーリックライスと一緒に食べています。不思議とご飯によく合います。今回はブラジル風チキングリル(ハーブ塩とパプリカなどでマリネしたチキン)、リングイッサ(ブラジル風ソーセージ)、ラタトゥイユと一緒に食べました。

大皿にガーリックライスをよそい、上の料理を各自全部盛り合わせて、ファリーニャ・デ・マンジョーカというキャッサバ芋の粉をかけ、辛いピメンタをかけてワシワシといただきます。ブラジルでは、こういう食べ方を「プラット・ド・フェイト」といい、ごくごく一般的な食べ方になります。ブラジルの庶民は、これを細かく刻んでグチャグチャに混ぜて食べます。ま、猫飯ですね。口と胃の中でやることの半分位を皿の上でしてしまうわけです。結構旨いのですが、時としてひとつひとつの料理の味が分からなくなるのが難点ですね。まあふつうに食べてください。

ジャガイモの色が黄金色なのは、妻の母が作った「インカの目覚め」という黄金色の芋を使っているからです。インカの目覚めは、アンデスではお祭りの日に食べる特別な芋で、2~3度の低温で1ヵ月ほど熟成させると糖度がグンと増すそうです。ホクホクとした栗のような食感がやみつきになります。残った分は冷蔵庫で保存して、お菓子を作ってもらおうと思っています。

アンデスでは、凍らせて踏んで水分を抜き乾燥を繰り返し「チューニョ」という天然フリーズドライの保存食を作ります。それをもどしてスープや煮込み料理に使うわけです。ボリビアの3500~4000mの高地にある都市ラ・パスの屋台で食べたチューニョの入った肉スープの味は忘れられません。最近はインカの目覚めばかりでなく、アンデスの原種に近いようなジャガイモの種が手にはいるようになったので作ってみるのも面白いと思います。

「新ジャガとアンチョビーのブラジル風サラダ」のレシピ

コメント (4)    この記事についてブログを書く
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4 コメント

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混ぜる、まぜる! (FUKI)
2006-07-12 18:54:55
食べる前に皿の上や鍋で混ぜるのは韓国料理でも多いようで、韓国のサッカー選手?と結婚した日本から嫁いだ女優さんはきれいに盛り付けた料理でも取り合えずなんでも混ぜてしまうので困ると言っていたのを思いだしました。

ところでそのジャガイモはその名前で売っていたのですか?我が家は昨年から全部男爵から北あかりに変えてしまいました。早く煮えるし、ごじらないし美味しいしで、今のところ一推しです。
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ブラジルと韓国の (MORI MORI)
2006-07-13 09:23:26
意外な共通点?

インカの目覚め、または、インカのめざめという名前で売られています。検索するといっぱい出てくるので調べてみるといいです。

インカのめざめとは

http://www.jrt.gr.jp/var/i_mezame.html

栽培方法

http://konnyaku.web.infoseek.co.jp/saieninkatop.htm

杉本農園

http://www.shunkashusai.com/index.html

原種が標高3000m以上で栽培されるので、暑さを嫌うようです。

収穫後2~3度で1ヵ月ほど冷蔵すると糖度が増してお菓子にもなるぐらいだとか。栗やカボチャのようなかんじです。冷製ポタージュなんかも美味しそうです。

信州だと探せば種芋が買えると思いますよ。

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「チューニョ」って (kousaku!)
2006-07-20 16:56:50
先日テレビで作るところを見ました。

毒素があるので毒抜きと保存の為なんですね?

水分と一緒に毒素が抜けるんだとか、ビックリでした。しかし、アンデスの人達って逞しい。
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4000mですからね (MORI MORI)
2006-07-20 23:32:49
着いたとたんに帰りたくなりました。

深呼吸しても酸素が入ってこないですからね。

ラパスの街は坂ばかりで、慣れるまでは80歳の老人のような気分でした。

料理は、お世辞にも美味しいというものではありませんが、素朴で心温まる味でした。

キヌア・アマランサスなどNASAも注目の穀物といい、アンデスはあなどれません。

暇なときにCAPINOのAMAZONN.JPのボリビア編でもお読みくださいませ。大変なところでした。
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