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信州里山通信。自然写真家、郷土史研究家、男の料理、著書『信州の里山トレッキング東北信編』、村上春樹さんのブログも

雪が降ったのでアニマルトラッキングに行ったが、ぽんぽこたぬきの足跡だけ(妻女山里山通信)

2015-01-17 | アウトドア・ネイチャーフォト
 15日はたった5センチの積雪でしたが、いわゆる善光寺平でいう上雪で、非常に重い湿雪でした。打ち合わせから帰る車のヘッドライトに雪がこびりついて、対向車の明かりがまるで提灯の様でした。いや怖かった。皆時速30キロぐらいのノロノロ運転。雪かきも難儀でした。昨夜から降り始めた雪は、パウダースノーで、10センチほど降ったのですが、朝7時から家の前と近所の雪かきを2回したのですが、いい運動になりました。そして、午後はアニマルトラッキングに妻女山へ。

 妻女山は10センチから25センチの積雪。バージンスノーかなと思ったら、既に展望台へ行った観光客か歴史マニアがいたようです。これぐらいだと四輪駆動のSUVなら、なんの問題もなく登れます。妻女山公園の駐車場に止めて林道を登ると、タヌキの足跡が続いていました。梅の花の様な足跡なので分かります。それと、キツネは比較的真っ直ぐに歩くのですが、タヌキはあちこちで道草をするのです。アニマルトラッキングをすると分かるのですが、野生動物も歩きやすい林道や登山道を頻繁に使うのです。時々ショートカットもしますが。ですから、林業のために林道を作ると、それを使って鹿が移動し繁殖し、食害が起きるという皮肉なことが起きるのです。最後のカットは、長坂峠から。黒い筋は千曲川。

 長坂峠から見る斎場山(旧妻女山)。ここを左へ300mほど歩いて、踏み跡を左へ50m登ると陣場平。真ん中の陣場平のカット。右の太い桐の木の右向こうに、わずかにこんもりしたものが見えますが、唯一残る積石塚古墳です。ここは、第四次川中島合戦で、上杉軍が陣城を七棟建てたと伝わる場所ですが、その際に他の古墳は壊されたのではないかと私は考えています。昭和30年代までは、ここは薬草畑や畑、果樹園でした。その後放置され荒れ放題の藪になっていたのですが、私が帰郷してから2年かかって除伐し、現在の姿になりました。森の奥のこの広いギャップは、鳥や昆虫の楽園になりました。ニホンカモシカもよく来ます。その後。今は亡き山仲間のKさんのログハウスへ。林道に山桜の倒木が。腐朽菌にやられた様です。8m位あり、重くて動きませんでした。

 途中から西の風景。中央少し左の森が雨宮坐日吉神社。そのすぐ右が雨宮の渡し。戦国時代は、ここを千曲川が流れていました。今は小川があります。現在の千曲川は、これより800mほど北を流れています。ログハウスは静まり返っていました。時折カケスが鳴くだけ。堂平大塚古墳は横穴式で、複数回使える様になっています。Kさん一家は、昔ここに住んでいたのですが、野菜などの貯蔵庫に使っていたそうです。ある時、怪我をしたのか、子供のニホンカモシカが中にいたと言っていました。今日は、残念ながらニホンカモシカの足跡はありませんでした。

 古墳から見る千曲川。さすがに北アルプスは見えません。手前から黒く見える国道403号線。上信越自動車道。国道18号線。しなの鉄道。北陸長野新幹線。奥に西山が見えています。幹線道路には雪はありません。

 戻る途中で見つけた山桜の折れた太い枝。腐朽菌もついています。大きいのは、ツガサルノコシカケでしょうか。いわゆる木材腐朽菌で、制ガン作用があるとかで、1キロ10000円以上で売られています。非常に固く、強固に付いているので、ナタとハンマーを使わないと採れません。私は、これやコフキサルノコシカケ、カワラタケ、マンネンタケなど、制ガン作用があるというキノコを、焼酎漬けにして愛飲しています。
 真ん中も腐朽菌がついて枯れた山桜。こういう樹木が増えました。排気ガスのせいで弱っているので、腐朽菌も付き易いのでしょう。なにせ高速と国道で、一日45000台も通るのですから。最後は、仲間とうちの山でやっている椎茸のホダ木栽培。春になるとたくさん出るでしょう。この春にまた種菌の駒打ちをします。市販の原木シイタケは、ちょっと怖くて手が出せません。

 妻女山展望台から北西を見ると茶臼山。右が茶臼山(北峰)で、左が地滑りで崩れてしまった有旅茶臼山(南峰)。手前の中腹の森は、茶臼山自然植物園。レッサーパンダで有名な、茶臼山動物園があります。右下には恐竜公園。手前の斜面は、リンゴ畑。フジ、秋映、シナノゴールドなどを作っています。

 展望台から南南東を見ると鞍骨城跡。左に二つある展望岩もこの季節は見えます。ここから約90分。非常に眺めのいい場所です。

 東を見ると、松代城下。左に上信越自動車道の松代SA。その左向こうに松代城跡。右の黒い森は離山。清野氏の離山神社があります。右へ象山への尾根。この尾根を登って、鞍骨城跡や鏡台山まで行くことができます。

 展望台から茶臼山。堤防上の道路も雪は溶けたようですが、畑の道はシャーベット状になっています。今夜はまた降雪があるようです。右は、高速をくぐった上のカーブにある上杉謙信槍尻ノ泉。冬期なので水は少なめです。野生動物も飲みに来ます。江戸時代には、霊水騒動も起きた泉ですが(江戸時代と場所は異なる。詳しくは、「上杉謙信槍尻之泉の新事実発見!妻女山湧き水ブームとは・・」を)、煮沸して飲むことをお勧めします。このカーブが曲者で、泉の水がこぼれて凍結すると、スタッドレスでも登れないことがあります。明朝は、また雪かきでしょうか。
 結局、雪は道路を薄く白く染めるだけでしたが、最低気温が-7度。非常に寒い朝になりました。天気は晴れなので、昼までには道路の雪は溶けるでしょう。
 
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