私の属する英字新聞輪読会で慰安婦問題について書いた在日外国人の文章を見たのでその概略を紹介する。
Student Times(Apr 6, 2007)
著者はScott Hardsと言うStudent Timesにエッセイを寄稿する人の中では、日本に対していつも公平な見方をする人だ。
2月下旬、アメリカの下院でマイク・ホンダ議員から従軍慰安婦問題をめぐる対日非難決議案が提出された。日本政府がその問題にかんする歴史的責任を正式に認め、謝罪し、受け入れることを求めたものだ。
安倍総理は当初この様な微妙な問題にたいして、まずい対応をして、問題をこじらせた。
然しホンダ議員の法案を見ると、これまで日本はまるでこの問題について、何も認めず何もして居ないように見える。
これについてまた法案を出したのは、ある国の政府が他の国の政府に対して自分達の歴史の解釈の仕方を認めるのを強制しようとする、まったくまともでないやり方だ。
ホンダ議員ともと慰安婦は明らかに、この問題に対して、日本が謝罪のために、政府からでなく、民間団体のアジア女性基金を作り、そこか金を払ったことが、日本が不誠実たと思っているようだ。
この基金を作ったの大きな理由は、サンフランシスコ平和条約によって、二次世界大戦による被害に対する日本の国際的な義務についてすでに決定されていたからだ。
(条約発行後慰安婦問題が発生した。)
この規定を無視して、新たに賠償を支払うことは、日本にとって悪夢のような法律的な混乱を生じただろう。
私はこの問題に対して日本の側に立つ。
第一に慰安婦はひどい眼にあっただろうが、それと同じように二次大戦で数百万と言う人が同じようにひどい眼にあった。
手足を吹き飛ばされた人、シベリヤで奴隷同様に使われた人もいるのに、慰安婦だけが賠償を得るのは公平と言えるだろうか。
二次世界大戦そのものは基本的に大残虐行為だ。
六千万の人が死に、数百万の人が怪我をし、恐ろしい眼にあった。
この様な大混乱を被害者ごとに細かく分類して、金をし払うのは、公正さを求めるとしても、はっきり言って不可能だ。
第二に、これらの犯罪が行われてから、65年になる。
二次大戦で起こったことに対して、今の日本人が一人として、責任を負う必要はない。
責任のない人に責任をかぶせて謝らせるなど、正義についての私の考えに反するものだ。過去の犯罪に対して、現世代の人に責任をかぶせるのは、多くの偏見と闘争を今日の世界にもたらすものだ。
もし人々が目の前の問題に焦点を当てるだけにして、過去の死んだ先祖がやった事を考えなければ、世界はもっと楽しい場所となるだろう。
私個人としては、欧米人らしい彼の意見に全面的に賛成する訳ではないし、内容についてコメントは省略する。
ただ一つ彼の意見について言いたいのは、
1.公娼制度を戦地に持ち込んだことは、今の考え方から言えば恥ずかしいことだし、現在では明らかに法律違反だ。
その過去のことを今の法律に照らして犯罪と言うのは彼の言葉を借りれば、正義や公正さに反すると思う。
また彼の文章では触れていないが、事実であれば罪である、強制的に慰安婦を連れて言ったことは、今でもその事実の正否が問われていることだ。
2.彼の正義感と多分彼の日本びいきから、わざわざ、朝日新聞系列の Japan Times が発行した Student Times に(朝日の多分気にいらない文章を)寄稿してくれたことだ。
3.そして、その様な外国人もいるのに、日本の最大の課題である拉致事件の解決に慰安婦問題が大きな障害になるかも判らない今になっても、一部の政党、マスコミや知識人が、推測や謝った事実に基づいた発言や報道をして、日本の足を引っ張っているのは何故だろう。
輪読会終了後、会員の一人から、このような時に何故日本人は一致団結しないのかと嘆いていたが、私もその思う。
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