自爆テロが止まらない。
これについて、天木 直人さんはその原因を
経済支援は真の平和が達成されてからの話だ
で、確かに自爆テロは絶望からくる破壊行為である。自爆テロに走る者たちの原因は様々である。経済的貧困から自爆テロに走る者もいるだろう。原理主義の狂信に取り付かれて自爆テロに走る者もいる。しかし自爆テロの本質は米国とイスラエルによる不正義とそれをひとごとのように傍観し続ける国際社会に対する「怒り」と「恨み」である。
と解説している。
<<自爆テロが日本に教えるもの>>
私はその他の原因の一つとして、彼らの持つ宗教感にもあると思っている。
天木さんは、同ブログで日本のそれに対応する対策について書いている。
私はこれについて特に意見を述べる程の知識はないが、別の面から日本が考えなければならぬことについて思ったことを書いて見たい。
戦前の日本
1.天皇を生きている神として崇めた。
2.多くの家庭には天皇、皇后の写真が飾られていた。
学校では奉幣殿と言う蔵の中にその写真と教育勅語が安置されていた。
3.軍隊は兵士に、天皇のために身を犠牲にしても、神として靖国神社に祀られると教育した。
自爆テロの盛んな国
1.唯一の神を信仰している。(勿論これは悪いことではない。)
2.町のいたるところに、現在の指導者の写真が掲げられ、デモには必ずと言って良い程、彼らの写真をみる。(彼らの神格化)
3.指導者によっては、信者にイスラムの為、イスラム人民のため、自分達が信じる宗派のために、身を犠牲にしても、天国に戻れると教えている人達もいるようだ。
自爆テロの止まらない理由の一つはこれにあると言う見方は、多分ほぼ常識的なことで、これ以上とやかく言う能力もその意志も無い。
<<憲法改正問題について>>
ただ言いたいのは、戦前の日本と、今爆弾テロに悩まされている国の環境が良く似ていることだ。
そして、日本人として、その戦前、戦中の反省を含めて、自爆テロの続発を、日本の反省の糧にすることと、今後どうすれば良いか考えてはどうかと言うことだけた。
日本は既に、憲法で天皇は象徴として神格化を否定したし、多分これは将来とも変わらないだろう。
然し、それでも憲法改正が、軍国主義に繋がると信じている人達にも日本の過去の姿と、自爆テロの意味するものが良い教訓になると思う。
つまり、特定の人の神格化と、
その写真が国中に氾濫し出したら、
そして特定の宗教や国民の持つ世界観に対する、指導者の主張に都合の良い解釈が始まったら、
天木さんの指摘したような事態となった時、自爆テロのような過激の行動が発生するように、
国で言えば過激な軍国主義へ進み出すサインとなるのは、日本だけでなく、ドイツなど過去の事実が示している。
また現在でも、北朝鮮の
1.金正日さんの神格化。
2.国中に彼とその父親の写真が飾られている。
3.チェチェ思想の国民への浸透政策。
の例を見ても判る。
別の見方から言えば、現在のような世界情勢のなかで、日本のような小さい国が、軍国主義→他国への侵略に進む為には、このような精神教育が不可欠なことだ。
だから、平和主義者は日本の軍国主義化を恐れるなら、日本がこの傾向に進まないように、都度ブレーキをかけておけば済むことだ。
そして、平和憲法を持つ日本が、
1.米国が自国の兵士に血を流させてまで、日本を守って貰うことを保証して貰う為に、憲法解釈を変えてまでして、危険を承知でイラクに兵を派遣しなければならないと言う戦後から積み残した難しい防衛問題、
2.時世にそぐわなって条項など、
日本にとって大事な憲法改正について、平和主義者の人も是非、大所高所にたって考えて貰いたいものだ。
なおこれを書いていて気がついたが、私の「神格化」の記述が日本の一部の宗教団体にとってひょっとして気に障ることがあったかも知れないが、他意はないことを承知して貰いたい。
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