昨夜の英字新聞輪読会で表記のような記事を見つけたのでその概要を紹介します。
タイトルは「China's Ai Weiwei: an artist with politics on his mind 」 で9月17日付けの北京発AFPです。 (本文は青字、黒字は私の感想、緑字は補記です。)
中国で一番話題になっている芸術家の一人である(「鳥の巣」スタジアム設計者の)Ai Weiweiは現在の共産党政権に対して軽蔑感しか持っていない。
彼は「共産党が政権を取って60年にもなると言うのに彼らの宣伝機関は何も改善されてないのは驚くべきことだ」とインタービューで語った。
「彼らは本当に酷い、彼らは今までと同じ事をしている、然し彼らが今までにしたことは、彼らと民衆やその考えや感情と距離を置くことだけだった。」
彼のスタジオはコンピューターを前にして働く何十人の男女で活気に溢れている。
彼の政府の宣伝に対する戦いは、10月1日の中国建国60周年の祝典を前にして最高潮に達している。Ai は彼の最善の武器である芸術とインターネットの布陣を敷いた。
今月(9月)に北京で開かれる彼の最初の展示会開催に加えて、Ai は全国的に人気がある(然ししばしば検閲される)ブログを持っている。そこで彼は政治的なコメントを書き、写真や彼が作った映画を載せている。
「60年の間全ての権力者は彼ら自身のイデオロギーをぶち壊すことに成功してきた。
「彼らが権力に就く前は、彼らは民主主義、国民党による一党独裁の終了、言論の自由を唱えてきた。」
「彼らは権力を握るためにこの公約を用いた。今日貴方が同じことを言えば、貴方は犯罪人になり投獄される。」 (その頃の私は日本の戦後の復興のことしか関心が無かったので、中国共産党が国民党政府を倒したことくらいしか覚えていませんでした。彼等がデモクラシーや言論の自由を目指した戦っていたのは、恥ずかしい限りですが初耳でした。)
彼の父は共産党のメンバーであり1949年に建国された中国で有名な文化人の一人だった。然し8年後彼は糾弾され強制収容所に送られた。
その後名誉を回復され、今日でも尊敬されいる。
Ai は1970年代「ザ・スターズ」と呼ばれるアバン・ギャルドのメンバーとして有名になった。その後米国に移住し1990年代に帰国するまで10年以上米国で過ごした。
現在彼は検閲と注意深い警察の監視のターゲットになっている。
Ai は87,000人の死者と行方不明者を出した四川省の大地震で倒壊した校舎のボランティアによる調査グループを率いている。
学生たちを生き埋めにした何千もの校舎の倒壊は、手抜き工事によるものだとして父兄たちの怒りに火をつけた
国家権力の転覆を煽動した容疑を受けているAi の友人で「地震活動家」のTan Zuorenに対して行われた先月の公判に Aiは証言する事になっていたのを警察に妨げられた。
「警察は私を殴り11時間も拘束したために私は公判に出ることは出来なかった。国が自身の法律を破り、不祥事を隠すなど信じられない。それを出来るのは古手のギャング(中国当局?)だけだ」と彼は語った。
Ai の公に見せるプロフィールとプライベイトな人格は非常に違っている。中国のメディアは彼に関しては北京オリンピックの「鳥の巣」スタジアムなど、ただ彼の主なプロゼクトについて報道するだけだ。
彼の北京での新しい展示会「トレンディー・アート・ディストリクト」は少しの部門を予備物にしている。その一つが何千と言う木綿の布で作られた世界地図で、「世界の工場」である中国の立場を象徴したものになっている。
彼は言う、「政府はその所有する土地では私の作品を見せたがらない。私も何もそんなことに関心はない、何故ならそれらは何時も検閲の規則の対象になるからだ。」
十月には彼はミュンヘンで "So Sorry"と題する.もつと大きなショーを開く予定だ。今週に彼はそこで血栓による脳への圧迫を取り除くための外科手術を受けた。彼はそれは中国における警察の彼への殴打の結果だと言っている。
彼は自分の最近の「複雑で大きな」仕事について語った。それはナチのリーダーのアドルフ・ヒットラーから近代中国と四川省の地震までの多岐に渡るテーマを追及するものだ。
今まで他の人達の似た様な挑発的行為で収監されているのに、Ai はそれを逃れている。彼はいつ当局と衝突するかも知れないことは充分に知っている。
「私は恐れている。私が言わなければ、これ以上恐れる機会がなくなりはしないかをもっと恐れている。それ(詰まり黙らされて仕舞う)は何時でも起こる可能性がある」と、彼が言った。
[私の感想]
ネット情報の検閲や世論への弾圧で有名な中国で、 Ai Weiwei さんがそれを恐れずに中国政府と戦っているのに感心しました。
彼が囚われないのは彼が有名な人物であるからでしょうが、いざとなれば国内外の批判など無視して何でもできる国ですから、彼が心配するように何時「黙らされてしまう」かもしれません。
それに関しては日本は言論が自由の国です。
だからと言って、それを弄んだり、個人の中傷に使ったりしないためには国民の良識が問われることです。
そして出来るなら政治の面では一方を支援するために反対派の攻撃ばかりして、支援する側の過ちを無視するなど、言論の自由の効用の無駄遣い しているように思うのですが。
スポーツならそれでも良いと思いますが、こと日本の行方を左右する政治に関して、上記のようなことで一方的な支援や批判にエネルギーを使うのは余りにも勿体ない と思うのですが。
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