普通のおっさんの溜め息

戦前派から若い世代の人たちへの申し送りです。政治、社会、教育など批判だけでなく、「前向きの提案」も聞いて下さい。

谷垣総裁の低評価(自民党再生への道(5)

2009-10-09 12:25:36 | 自民党

[人気のない谷垣総裁]
 自民党の幹部の人事がやっと決まったようです。
・三役に幹事長 大島理森、総務会長 田野瀬良太郎、政務調査会長 石破茂
・幹事長代理に、二階俊博(筆頭、選挙担当 選挙対策局長)、園田博之(政調国対担当)、長勢甚遠(組織担当)、茂木敏充(報道担当 報道局長兼務)、佐藤昭郎(選挙担当)、伊達忠一(政調国対担当)
・筆頭副幹事長 林幹雄、経理局長 山本有二、情報調査局長 村田吉隆、財務委員長 遠藤利明
・組織運動本部長 石原伸晃、広報本部長 小池百合子、国会対策筆頭副委員長 浜田靖一
・衆院各委員会の筆頭理事には、予算委・町村信孝元官房長官始め旧閣僚経験者

 然しこれに対して世論の評価は厳しいようです。
 10月2日の読売の調査
によると、
・谷垣総裁に「期待している」34%、「期待していない」は57%
・自民党は再び政権を取ることができると思う人は50%
(9月1日の調査では66%)
 産経の「正論」で初代内閣安全保障室長の佐々淳行さんは鳩山氏の友愛外交に「自己矛盾」
で、
 ある世論調査によると、民主党の大勝は「自民党への嫌悪」(58%)の影響が大きい。マニフェストを要因とするもの10%、「鳩山総理」はわずか2%であった。国民は極端な独断専行を鳩山総理に信託、授権していないのである。
と書いています。

 読売の調査の数字の谷垣さんへの低支持率は、70%以上の鳩山内閣の支持率の裏返してあり、民主党の他の問題含みの公約ではともかく、国民の圧倒的な支持を受けている政治主導の行政改革が進んでいるのが、自民党の政権奪回出来ると思う人の数字の減少の一因になっているのでしょう。 
 然し、谷垣体制の殆ど新味のない新体制や、総裁選の立候補した河野さんや西村さんなどの思い切った抜擢などがないことが谷垣さんの低支持率に現れているのかも知れません。
 その後の報道でも、
 自民党は8日、政策立案と国会運営との一体化を目指して新設する「政権政策委員会」の概要を固めた。
 石破政調会長の下で、衆院は当選1~5回、参院は当選1回の中堅・若手を充てた。
 従来の政調審議会は廃止され、党の意思決定機関である総務会にも決定事項の報告にとどめ、政策決定を政権政策委で一元的に行うことを明確にした。ただ、衆院予算委筆頭理事に就く町村信孝・元官房長官をはじめ、政策通のベテランの多くが政権政策委の「枠外」にいるため、実際に中堅・若手を主体に政策を決定できるかどうかは不透明だ。
読売新聞
より)
にあるように「政権政策委員会」設置を除いては、自民党の体制には余り大きな変化がないようです。
 これで佐々さんが指摘したような「自民党への嫌悪感」が払拭できるのでしょうか。
 最近の民主党政権打倒を訴えたブログのコメント欄では「打倒は良いがそれを引き受ける政党がいない」との記述を良く見かけます。
 識者がよく指摘するように自民党の基本的にはどうあるべきか、民主党とはどこが違うのかを明らかにすべきだと思いますが。
 然し、自民党の基本的な政策の見直しを「政権政策委員会」でするのか、またその党への影響力は報道の解説にあるように、やってみなければ判らないようです。
 詰まり党以外の人達からみれば、自民党出直しの意欲が見えないのです。
 ことによれば今のままの体制で、でずるずるで行くのではないかと言うような気もします。
[自民党のすべきこと]
 いつも書く事ですが、社会党が野党第一党だったころは、特に説明をしなくても与党と野党の政策の違いははっきり判っていました。
 前日も書きましたが、程度の差はありますが、民主・自民とも資本主義に福利厚生など社会主義的な似た様な政策を持っています。
 違うのは民主党は連合、自治労、日教組などのしっかりした支持基盤を持っているのに、自民党は農村、経済界、医師会などの基盤しかありませんし、小泉改革のお蔭でそれも怪しくなっています。
 そして上記のような支持基盤も、民主党と考え方も大きな差のない自民党から権力を持っている民主党にすり寄る可能性もあると思います。
 そうすれば昔の民社党のように、その政策の良い所を自民党に取り込まれて、弱小の民社党の存在価値が無くなってしまったのと同じ道を、自民党もたどることになるかも知れません。
 自民党が今やるべき事は、
・当面の国会対策

 これは自民党の組織を見る様に既に進んでいる様です。
・衆院選大敗の原因の分析とその対策
 これは麻生さん、族議員、中川秀直さん始め多くの人の個人的批判に繋がると思いますが、これを避けたら党の再生はないと思います。
・日本の在り方の検討→自民党の在り方の検討→その基本政策の決定
などは誰でも考えることです。
 党内事情を考えれば言うのは安くて行うのは難しいことですが、きちんとした組織を作って着実に実行して行くしかありません。
 何故なら、民主党政権の場合は、仮に失敗しても下野するだけですが、自民党は下手をすれば弱小政党への転落、消滅にに繋がるかも知れないからです。(*注記)
 多くの人達と同じように、定常的な政権交代を願う私は、自民党が強い危機感を持ってことに当たって貰いたいと思っています。

このブログを、より多くの人にも見て貰いたいと思っています。どうぞご協力をお願い致します。

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*注記:小沢さんの野心
 今朝のテレ朝の「スーパーモーニング」では二反園さんが、小沢さんが次の参院選で勝った後の戦略として、自民党に手を突っ込んで、民主党とガラガラポンをして、保守とリベルラの政権交代が出来るような二大政党を作ろうとしていると解説していました。
今の小沢さんの勢いでは何となく解説の通りになりそうな気もしますが、自民党は小沢さんに引っ掻き回されて良いのでしょうか。

私の考える自民党再生の道
(大敗の原因分析に基づく)基本的な政策の立案
(世の動きを読み誤らないために)下部機関や一般からの情報を吸い上げ、蒐集、解析、周知のシステムの確立
・意志決定のシステム化
・総裁のリーダーシップの強化体制を作ること
・挙党一致で戦う体制の確立
・戦う自民党の体制を作ること
・若手の育成