民主、予算委も質問なし…戸惑いと落胆も(読売新聞より)
民主党は28日から始まる衆院代表質問での質問も見送る。幅広い政策課題がテーマとなる予算委は、議員にとって大きな「見せ場」でもあり、党内には戸惑いと落胆が広がっている。
山岡国会対策委員長は、予算委での質問を見送る理由について、「予算委には法案がない。補正予算、本予算は何があっても遅れるわけにはいかない」と語った。(マスコミは鳩山さんの政治資金問題の追及を避けるためだと言っています。)
また、民主党内では、小沢幹事長が選挙での勝利を最優先に掲げているため、「『与党議員は国会審議に時間を割くより、選挙区での活動に集中すべきだ』と考えて、小沢氏が国対に指示したのではないか」と見る向きもある。
政策決定システムの内閣一元化を掲げる鳩山政権では、閣内に入れなかった議員は政策作りに関与できず、地元選挙区からの陳情処理もままならず、ただでさえ不満がくすぶっている。 (これに関して、今日の代表質問に対して鳩山さんが「政策会議」で彼らの意見集約の場があると言っていましたが、実情は*注記をご覧下さい。)
ある議員は「予算委は地元への絶好のアピールの場だと思っていた」(中堅)と落胆を隠さない。
[可哀相な民主党議員とそれ選んだ選挙区民]
政策作りに関与できず、地元選挙区からの陳情処理もままならない、閣内に入れなかった議員は国会審議中は一体何をしたら良いのでしょう。
野党議員の質問に彌次を飛ばすか、採決のときに党の方針通りに挙手または投票するだけです。
まして小沢さんが言ったと言われている「与党議員は国会審議に時間を割くより、選挙区での活動に集中すべきだ」の趣旨に沿うようにするとしたから、可哀相な彼らは採決のとき以外は国会審議中にも選挙区に帰って、選挙活動をしなければならないのでしょうか。
彼らは程度の差こそあれ、自分の信念に基づいて国会議員に一生を賭けているのです。
小沢さんの考えのように、確かに与党議員が政権の政策に「よいしょ」の質問をしても時間の無駄と思いますが、そうかと言って発言を封じられた中堅議員、数の論理で数併せだけにしか使われていない一年生議員のモラルはどうなるのでしょう。
それよりもっと可哀相なのは彼らを選出した選挙区民です。
勿論政権交代に波に乗って「不満の自民党」から「不安の民主党」を選び、政治主導の行政改革の民主党を勝たせるために、民主党員であれば誰でも良かったと考えの投票した人達もいると思いますが、地域の代表として選んだ人も多いと思います。
そんな人達に取って自分たちの選んだ人が党の政策実行のための数併せだけで使われているとしたら、そして国会中でも選挙活動に帰っている彼らを見た時どう思うでしょう。
そして選挙区民が自分たちをそんな眼で見ているかも知れないが、何も出来ない国会議員の気持ちは?
予算の無駄遣いを削減する政府の行政刷新会議の作業が民主党側の“横やり”で中止に追い込まれたことに関連して、ワーキンググループメンバーから外された石田衆院議員(当選1回)が、小沢さんらが、選挙対策ばかりを強調する姿勢を批判し次のように行ったそうです。
次の選挙のことを言うのは「政治屋」、次の時代を語るのが「政治家」だ。党側も選挙のことばかりではだめだ。私だけでなくみんなが思っている。 (産経新聞より)
[孤立無縁の鳩山政権の各省の三役?]
麻生内閣時代に当時野党の民主党の質疑のときの仙石さんの厳しい公明党批判に対して公明党の人が質疑の時間を使って仙石さんに反論をしていたのが印象に残っています。
今までの政権側としては、野党側の質問に対して返答は出来ても、その返答の中で殆ど野党に対する反論は出来なかったようです。
然し、今回は民主党員の質疑による援護がないので自民党は鳩山政権の攻撃のやり放題です。
しかも民主党の方針として官僚の答弁は禁止ですから、大臣以下政務官だけで野党の攻撃で対応しなければなりません。
民主党の公約では余りにも多くの問題がありますが、私が成り行き上自然と追っている八ツ場ダム問題を取り上げても、前原さん以下が野党側からの攻撃にどのように理論的に対応できるのかと心配しています。
何故なら昨日の1都5府県知事との会議でも、基本的方針は堅持しつつ、ダムによらない治水・利水の再検証をしっかりやりたい」と述べ、改めて知事らに理解を求めた。そうです。
詰まり廃止の根拠については、治水・利水面の情勢の変化の説明以外、具体的な資料も根拠も何も示さなかったようです。
しかもその再検証は何時できるかのテレビ朝日の質問に前原さんは数年は掛かると言ったそうです。
これだけの実情で野党の自民・公明の攻撃にたいして、与党側や官僚の支援なしにどれだけ堪え得るか、そして前原さん以下の三役が国民の納得できる返答ができるでしょうか。
唯一の頼りは昨日も書いた野党の攻撃に晒される「不安の鳩山内閣」への判官贔屓のマスコミと世論です。
そして前原さんはまさか圧勝した民主党の公約だからと言えずに(いや案外言うかも知れませんが)「治水・利水面の情勢変化」とお経のように唱えて、具体的な廃止の根拠も出せず、具体的な対案が出来るまで2~3年は頬被りし続けるしかないような気がします。
さて国民の圧倒的な支援を得ている政治主導の行政改革以外の(今日の谷垣さんの代表質問でもしてきして居たように)問題ダラケの多く公約や、それらの処理についての野党側の攻撃に鳩山政権はどのような対応をしようとしているのでしょうか??
やはり私が想像するように、審議中止や国会会期の短縮しかないのでしょうか?
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*注記:民主党の政策会議
ますます独裁化する?鳩山(小沢?)政権 [疲労困ばいの政務官と脾肉の嘆をかこつ一般民主党員]
党の方針で政治改革関連法案以外の議員立法を禁止された彼らは、自分自身と地方の意見を政治に反映させられるのは、唯一大臣・副大臣・政務官との政策会議です。
それに向けての政務官と官僚の打ち合わせ。
「多くの議題を予定の一時間で処理するために、資料はなるべく簡単にしろと」官僚に指示する政務官。 (詰まり一般党員の意見を聴くなどは二の次です。)
そして政策会議、NHKが追った一般党員は一言も発言の機会なし。