このたびの東日本大震災で被災された多くの皆様へ、謹んでお見舞い申し上げます。
大震災直後から、たくさんの支援を全国から賜りましたこと、職員一同心より感謝申し上げます。
また、私たちと共にあって、懸命に復興に取り組んでいらっしゃる関係者の方々に対しても厚く感謝申し上げます。
出張先でホテルレストランに招かれたのだが、ハエが一匹しつこくテーブルの周りを飛びまわり、最後には僕のフランスパンにとまってしまった。
招かれた側とはいえ、相手に申し訳ない気持ちでいっぱいだった。
舞い込んだ生き物をなにかの前兆や象徴と捉えることはよくあるが、ハエはその店のモラルダウンを端的に表すものだと個人的に考えている。
僕が運営する介護サービス事業所ではそういったことは一切ない。
というのも、かつての苦い経験からそれは厳しく指導しているからだ。
10年ほど前、家族と北海道旅行に出かけた時のことだ。
予約した札幌の大手レンタカーの支店は老舗ホテルの地下にあった。
入って行くと、中国人観光客がすでに二組カウンターにいて、なにやらくちゃくちゃ話している。
家族をベンチに座らせ、自分だけ順番待ちで立っていると、一匹のハエが天井近くを飛び回っていた。へええ、こんなホテルにもハエがいるのだな。ちらっと思った。それが前兆だった。道内の観光地はどこも外国人であふれかえっていたが、それでも楽しく過ごした最終日、車の返却時に店とトラブルになり、気分を害した僕は子供たちの前だというのに店長と店員を激ヅメして、それまで築いてきた温厚で物分かりのいい父親像を失くしてしまった。そしてこれがオーバー・ツーリズムでもてなしが劣化した日本人を見た最初でもあった。