追悼の意を込めて、友達に渡すカセットテープの体裁で、好きなユキヒロの曲を並べてみた。
A-1 デイ・トリッパー/YMO
2 murdered by the music/高橋ユキヒロ
3 ストップ!イン・ザ・ネーム・オブ・ラブ/同上
4 24000回のキッス/スーザン
5 マイ・ラブ/同上
6 イッツ・オール・トゥー・マッチ/高橋幸宏
B-1 my bright tomorrow/高橋幸宏
2 シャネルの5番のオン・ザ・ロック/シーナ
3 ベイビー・メイビー/シーナ&ロケット
4 以心電信/YMO
5 トゥモロー・ネバー・ノウズ/高橋幸宏
6 タイムマシンにお願い/サディスティック・ミカ・バンド(2006年バージョン)
デイ・トリッパー/YMO(1979年)
ギターはシーナ&ロケットの鮎川誠。ちなみにアルバムタイトル曲の「ソリッド・ステート・サバイバー」でもマコちゃんが弾いている。
murdered by the music/高橋ユキヒロ(1980年)
セカンド・ソロアルバム「音楽殺人」より、タイトル曲。ギターは鮎川誠。初回プレスはブルーのカラー・レコードだった。
ストップ!イン・ザ・ネーム・オブ・ラブ/高橋ユキヒロ(1980年)
シュープリームスの名曲へ、前年79年に大流行したスカ/レゲエのフレーバーを振りかけた逸品アレンジ。
24000回のキッス/スーザン(1980年)
ユキヒロがプロデュースしたスーザンのデビューアルバム「DO YOU BELIEVE IN MAZIK - 魔法を信じるかい?」からのシングル。作詞佐藤奈々子、作曲加藤和彦(トノバン)。スーザンの芸歴は古く、小松の大親分(小松政夫)と「しらけ鳥音頭」をリリースしていて、これが再デビューだった。
マイ・ラブ/スーザン(1981年)
セカンドアルバム「The Girl Can’t Hep It - 恋せよおとめ」のラストナンバー。作詞作曲、プロデュース、コーラスも高橋幸宏。
イッツ・オール・トゥー・マッチ/高橋幸宏(1981年)
敬愛するビートル・ジョージの曲を気持ちよさそうにカバーしていて、聴いている方も気持ちがいい。
my bright tomorrow/高橋幸宏(1983年)
アルバム「薔薇色の明日」より。
シャネルの5番のオン・ザ・ロック/シーナ(1982年)
細野晴臣プロデュースのソロアルバム「いつだってビューティフル」より、作詞柴山俊之(サンハウスの菊)、作曲高橋幸宏。レモン・イエローのきれいなカラー・レコードだった。
ベイビー・メイビー/シーナ&ロケット(1980年)
細野晴臣・高橋幸宏プロデュースのアルバム「チャンネル・グー」よりシングル・カット曲。作詞シーナ、作曲高橋幸宏。マコちゃん、イカすシャツやね。
以心電信/YMO(1983年)
トゥモロー・ネバー・ノウズ/高橋幸宏(1988年)
こちらもビートル・ナンバーのカバー。
タイムマシンにお願い/サディスティック・ミカ・バンド(2006年バージョン)
トノバンがとにかくカッコよくて。
新しく購入した香蘭社の急須を机の上に置き、ためつすがめつ眺めていると、頭の中で声がした。
「素敵なお品物ね。」
きみか。
ざしき童子がいつの間にか目の前に立っていた。
うん、美しい白磁に上品な菊小紋。金彩も朱色も控え目。背が高めでスラリとして、きみを連想させるよ。
「あらあら、そんなにお褒めいただいて、どういう風の吹き回しなの?」
こないだね、センダード市の雑踏を歩いていたら、小さな女の子のつくも神の手を引いている年配の女性を見かけて、なんの精霊かな、って思ってね。
「ーひょっとして、私をつくも神とごっちゃにしていない?あれは古くなった道具やらに魂が宿ったものでしょ、失礼しちゃうわ。」
これは申し訳なかった、と平身低頭あやまる羽目になってしまったのだが、そういうざしき童子だって、南北朝時代から生きてるわけだから、相当なものだと思けどな。
NPO法人なごやか理事長の執務室に入って行くと、理事長は背中を丸めて机の上で手を動かしていた。机の両袖には二匹のアマビエ—アマンダとビエラが立ち、その手元に頭を寄せている。
何をされているのですか?と尋ねると、理事長は顔を上げたのだが、額には大粒の汗が浮かんでいた。
「この二人がね、被災地支援を続けているあるじの元に里帰りするというので、お土産がわりにミニチュア千両箱を持たせると話したところが、やれ作れ早く作れ作って見せろと大騒ぎされて、こんな状況なんだ。でも、こうして両方から顔を寄せられると、これがなかなかの圧で、手元が狂ってばかりで進まなくて。」
珍しく泣き言を言っている。
私は八つある千両箱の一つを手のひらに載せた。
とっても可愛らしいですね、と口に出そうとして、言葉が喉にからまった、ジェラシーで。
今年は珍しく年末年始に少し時間が空いたので、「モンテ・クリスト伯」の映像作品を何本かまとめて観た。
1988年のロシア映画は初見だったが、意外にも拾いものだった。
モンテ・クリスト伯=エドモン・ダンテス役は背が高いだけで、それこそドストエフスキーの小説にでも出てきそうな陰気で古色蒼然たる男優だったが、ヒロインのメルセデスと太守アリ・パシャの娘エデを演じている女優がどちらも適役で、最後までそれなりに面白く観れた。
やはり名作のヒロインは立派でないと、と単純に思う。
(イザベル・アジャーニ似のメルセデス役の女優は若くして世を去っているのだそう。)
フランスとハリウッドを行ったり来たりした男優ルイ・ジュールダンがダンテスを演じたフランス映画(1961年)は逆に恋人メルセデス役の女優が美しくなくて、かなりの驚きだった。これでは無実のダンテスが14年に渡るシャトー・ディフでの獄中生活に耐えられそうもない。というか、ニヤけ顔のジュールダンは軽薄なピアニストを演じた「忘れ時の面影」が出演作では最も良かったが、線が細すぎて復讐に燃えるダンテスにはだいぶ迫力不足だ。
名場面、息子アルベールを決闘で殺さないでと懇願しに現れるメルセデス(3:06:50)
BBCのテレビドラマシリーズ(1964年)から、同じ場面(18:14)
1998年のミニ・テレビ・シリーズ。ジェラ―ル・ドパルデューと名花オルネラ・ムーティ
同じ場面(16:13)