このたびの東日本大震災で被災された多くの皆様へ、謹んでお見舞い申し上げます。
大震災直後から、たくさんの支援を全国から賜りましたこと、職員一同心より感謝申し上げます。
また、私たちと共にあって、懸命に復興に取り組んでいらっしゃる関係者の方々に対しても厚く感謝申し上げます。
新しく購入した香蘭社の急須を机の上に置き、ためつすがめつ眺めていると、頭の中で声がした。
「素敵なお品物ね。」
きみか。
ざしき童子がいつの間にか目の前に立っていた。
うん、美しい白磁に上品な菊小紋。金彩も朱色も控え目。背が高めでスラリとして、きみを連想させるよ。
「あらあら、そんなにお褒めいただいて、どういう風の吹き回しなの?」
こないだね、センダード市の雑踏を歩いていたら、小さな女の子のつくも神の手を引いている年配の女性を見かけて、なんの精霊かな、って思ってね。
「ーひょっとして、私をつくも神とごっちゃにしていない?あれは古くなった道具やらに魂が宿ったものでしょ、失礼しちゃうわ。」
これは申し訳なかった、と平身低頭あやまる羽目になってしまったのだが、そういうざしき童子だって、南北朝時代から生きてるわけだから、相当なものだと思けどな。