一面使ったカンロ飴の新聞広告(10/16朝日)。スッキリ大胆なデザインに立ち止まった。老舗飴会社カンロのリニューアル広告。真ん中のコピー文章を読み始めると、温もりのある柔らかそうな手の平に乗った3色の飴玉がじゃまにならないように視界を飾り、読み進むにつれ飴の袋が視界に入ってくる。袋を注視すると左から『カンロ飴』『ミルクのカンロ飴』『ハーブのカンロ飴』の文字。最下段に新しいロゴとマーク。直球ど真ん中の「これを言いたい」宣伝デザイン。好きだな。この手の広告はセコマの連続広告以来。※セコマの連休7日間連続広告、セコマの通算9回新聞広告
カンロ飴を検索したら、「家族間の会話は無料です。」、「ふたりのカンケイ、飴のち晴れ。」、「チョコが義理なら、アメは人情。」、庶民的で秀逸な宣伝文句が次々と。「カンロ飴を食べる悪人なんて、見たことがない」には某会長を思い出し笑う。言葉を商いの要素にしている感じ。今回のリニューアルの宣言文章は、改革の理由、その内容、そして飴業界での位置づけを無駄なくさらりと述べていて読ませる。飴の新マークも素敵。だが、新コピー『糖から未来をつくる』は「(糖分過多に注意の)最近のシニアの方々」にどうなのかな。
60年以上の歴史ある飴、母親が好きだった。「母さん、おやつちょうだい」と言うと前掛けのポケットから出してくれた。「またかあ」と口答えすると「贅沢言うもんじゃ無い。食べられるだけ幸せなんだよ。」と言われた。文字通り「甘じょっぱくて懐かしい味」。遠足に持ってくる友だちもいなかったし、仕事場で見かけたこともないし、自宅で見たこともないな。だが、熱烈な愛好者がいたのだ。古くて新しくなるカンロ飴は、添加物を極力使わず、アミノ酸を使わず、元祖「素材を生かす」キャンディとして、砂糖、水飴、しょう油だけで作るという。食べてみたくなった。