当ブログでは、R.シューマンの音楽を取り上げる回数はかなりありますが、ショパンを取り上げるのはごく珍しいのではないかと思います。これは、ショパンの音楽が嫌いだとかそういうことではなくて、ショパンを取り上げようとすると、昔の某評論家の言葉が呪文のように作用し、ペンあるいはキーボードの動きを押しとどめてしまうためです。はっきりした文章は忘れてしまいましたが、たしか、こんな内容でした。
うーむ、若い頃にこういう「崇め奉り、遠ざける」言葉が刷り込まれてしまうと、なかなかそこから脱するのは難しく、つい文章にするのが躊躇われてしまうのです(^o^;)>poripori
でも、好んで聴いてはいるのです。ただし、ごくヒソカに(^o^)/
例えばショパンの「ピアノ協奏曲第2番」。
若い頃は、オーケストラ部にブラームスのピアノ協奏曲のような重厚さや迫力が不足すると感じて、やや軽く見るきらいがありましたが、中年以降は、このピアノ協奏曲の、とくに第2楽章のピアノの部分などに、たいそう惹かれます。「ブラームスのようでない」というないものねだりではなく、「さ~すがショパン!」という本来の良さをあるがままに楽しめるようになったのが大きいでしょう。また、山形交響楽団の定期演奏会(*1)で実演に接し、あらためてこの曲の魅力に気づかされたのも大きいと思います。
作曲年代は1829年の秋だそうで、後から出版された第2番の方が第1番よりも作曲年代は早いのだそうな。楽器編成は、独奏ピアノとフルート(2)、オーボエ(2)、クラリネット(2)、ファゴット(2)、ホルン(2)、トランペット(2)、トロンボーン、ティンパニ、そして弦楽5部というものです。
第1楽章:マエストーソ。CDに添付のリーフレットには協奏風ソナタ形式とありますが、正直言ってよくわからない。オーケストラが比較的長めの序奏を奏するうちに、独奏ピアノが登場してきますが、雰囲気が一変するのが感じられます。この自由に奏でられるピアノの魅力がこの曲の本質であって、オーケストラはそれを妨げないことが大切なのでしょう。
第2楽章:ラルゲット、変イ長調。旅から帰国したばかりの20歳の青年が思いのたけを語るような、実にロマンティックな音楽。この溢れるような感情に、自分の若い時代をも一緒に重ね合わせて回想してしまうのです。もちろん、こんなロマンティックな出来事は何もなかったけれど、若かったことだけでも充分な気がします。
第3楽章:アレグロ・ヴィヴァーチェ、ロンド形式。同様に、独奏ピアノが縦横に活躍します。オーケストラは、管楽器などの音色をピアノと対比させつつ、ピアニストを上手に引き立てています。その意味では、あまりムキにならない、大人の指揮者、オーケストラであることが必要かもしれません(^o^;)>poripori
手元にあるCDは、クラウディオ・アラウのピアノ、エリアフ・インバル指揮ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団による演奏で、1970年10月にロンドンで録音されたフィリップス原盤のものです。型番は、UCCP-7019。アナログ録音全盛期の、なかなか魅力的な演奏・録音です。
参考までに演奏データを示します。
■アラウ(Pf)、インバル指揮ロンドン・フィル
I=14'41" II=10'06" III=9'11" total=33'58"
(*1):山形交響楽団第229回定期演奏会でシューベルト、ショパン、ブラームスを聴く~「電網郊外散歩道」2013年5月
ショパンの音楽は、ピアノ音楽の精華である。ショパン以前の時代の鍵盤楽器の音楽を充分に身につけた者でなければ、ショパンの音楽を理解し表現することはできないのだ。
うーむ、若い頃にこういう「崇め奉り、遠ざける」言葉が刷り込まれてしまうと、なかなかそこから脱するのは難しく、つい文章にするのが躊躇われてしまうのです(^o^;)>poripori
でも、好んで聴いてはいるのです。ただし、ごくヒソカに(^o^)/
例えばショパンの「ピアノ協奏曲第2番」。
若い頃は、オーケストラ部にブラームスのピアノ協奏曲のような重厚さや迫力が不足すると感じて、やや軽く見るきらいがありましたが、中年以降は、このピアノ協奏曲の、とくに第2楽章のピアノの部分などに、たいそう惹かれます。「ブラームスのようでない」というないものねだりではなく、「さ~すがショパン!」という本来の良さをあるがままに楽しめるようになったのが大きいでしょう。また、山形交響楽団の定期演奏会(*1)で実演に接し、あらためてこの曲の魅力に気づかされたのも大きいと思います。
作曲年代は1829年の秋だそうで、後から出版された第2番の方が第1番よりも作曲年代は早いのだそうな。楽器編成は、独奏ピアノとフルート(2)、オーボエ(2)、クラリネット(2)、ファゴット(2)、ホルン(2)、トランペット(2)、トロンボーン、ティンパニ、そして弦楽5部というものです。
第1楽章:マエストーソ。CDに添付のリーフレットには協奏風ソナタ形式とありますが、正直言ってよくわからない。オーケストラが比較的長めの序奏を奏するうちに、独奏ピアノが登場してきますが、雰囲気が一変するのが感じられます。この自由に奏でられるピアノの魅力がこの曲の本質であって、オーケストラはそれを妨げないことが大切なのでしょう。
第2楽章:ラルゲット、変イ長調。旅から帰国したばかりの20歳の青年が思いのたけを語るような、実にロマンティックな音楽。この溢れるような感情に、自分の若い時代をも一緒に重ね合わせて回想してしまうのです。もちろん、こんなロマンティックな出来事は何もなかったけれど、若かったことだけでも充分な気がします。
第3楽章:アレグロ・ヴィヴァーチェ、ロンド形式。同様に、独奏ピアノが縦横に活躍します。オーケストラは、管楽器などの音色をピアノと対比させつつ、ピアニストを上手に引き立てています。その意味では、あまりムキにならない、大人の指揮者、オーケストラであることが必要かもしれません(^o^;)>poripori
手元にあるCDは、クラウディオ・アラウのピアノ、エリアフ・インバル指揮ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団による演奏で、1970年10月にロンドンで録音されたフィリップス原盤のものです。型番は、UCCP-7019。アナログ録音全盛期の、なかなか魅力的な演奏・録音です。
参考までに演奏データを示します。
■アラウ(Pf)、インバル指揮ロンドン・フィル
I=14'41" II=10'06" III=9'11" total=33'58"
(*1):山形交響楽団第229回定期演奏会でシューベルト、ショパン、ブラームスを聴く~「電網郊外散歩道」2013年5月