電網郊外散歩道

本と音楽を片手に、電網郊外を散歩する風情で身辺の出来事を記録。退職後は果樹園農業と野菜作りにも取り組んでいます。

ベートーヴェン「チェロ・ソナタ第4番」を聴く

2019年08月05日 06時01分32秒 | -室内楽
猛暑の間にも、早朝にはだいぶ涼しい時間帯があります。そんな時間を利用して、ベートーヴェンの「チェロ・ソナタ第4番 ハ長調Op.102-1」を聴きました。演奏は、今はパブリック・ドメインになっているピエール・フルニエ(Vc)とフリードリヒ・グルダ(Pf)によるものです。

第1楽章:アンダンテ〜アレグロ・ヴィヴァーチェ。ハ長調、8分の6拍子の序奏(アンダンテ)とイ短調、2分の2拍子の主部(アレグロ・ヴィヴァーチェ)からなります。
第2楽章:ハ長調、4分の4拍子のアダージョで始まり、8分の6拍子の「Tempo D'Andante」になり、4分の2拍子のアレグロ・ヴィヴァーチェに移行していきます。

この曲は、第5番のソナタとともに、1815年の春から夏にかけて立て続けに作曲されたものだそうで、二つのソナタという意味で Op.102-1 という番号がついています。第5番が102-2 というわけです。1815年といえば、ナポレオン・ボナパルトが百日天下の後ワーテルローの戦いで敗れ、ウィーン体制が成立するという、いわば反動の時代です。力に溢れ、雄弁な音楽を書いた時代とはいくぶん異なり、力強さは変わらないけれど、瞑想的な、幽玄な印象を受ける音楽は、自身の身辺の変化をも表しているのかもしれません。

YouTubeにもこの演奏がありました。
Beethoven: Cello Sonata No. 4, Fournier & Gulda (1959) ベートーヴェン チェロソナタ第4番 フルニエ&グルダ


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