電網郊外散歩道

本と音楽を片手に、電網郊外を散歩する風情で身辺の出来事を記録。退職後は果樹園農業と野菜作りにも取り組んでいます。

果樹は剪定しだいと言うけれど〜サクランボとモモの剪定の違いは

2023年03月08日 06時00分33秒 | 週末農業・定年農業
自宅裏の果樹園のサクランボは、ようやく剪定が終わりました。本当はまだまだ強く剪定するほうが良いのでしょうが、太枝が枯れるのが怖いので、何年経ってもなかなか思い切って切ることができません。そのかわり、サクランボの剪定のコツのようなものがだいぶわかってきました。要するに、サクランボの場合、樹の生理が「頂芽優勢」のため、栄養成長を抑制して生殖成長とのバランスを取ることが求められるわけですが、徒長枝は切り、よく太った芽が多い良枝を残し、切り過ぎと思えるほど強く選定することが求められます。



ところが、モモの場合は違います。亡父の果樹園農業を受け継いで週末農業を始めて数年後、サクランボと同様に桃も強く剪定していたのでしたが、しだいに樹勢が衰えてくることに気づきました。これは間違った剪定をしているな。で、いろいろ調べたり人に聞いてみたりしたら、桃の場合は要するに根本に近いほうが強い「基部優勢」の傾向がある上に、生育期間の短い雪国では、光合成をする葉の枚数を確保するために、あまり強く剪定してはいけないのだそうです。とくに枝の先端に近い方は手を出さないほうが良いようです。また、切る場合も付け根から5cm位を残して切るのだそうで、その方が癒合しやすいようです。このあたりも、付け根からバッサリ切るサクランボとは違います。



こんなふうに、サクランボの剪定と桃の剪定では、考え方を転換する必要があります。リンゴはさらに違うというように、樹種によって異なる剪定の仕方があり、剪定しだいで果樹のでき具合がまるで違ってきます。このあたりが果樹栽培の基礎技術なのでしょう。



さて、この桃「あかつき」の若木は、どう剪定してやろうか。


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