電網郊外散歩道

本と音楽を片手に、電網郊外を散歩する風情で身辺の出来事を記録。退職後は果樹園農業と野菜作りにも取り組んでいます。

大荒れの天候の中、ブルックナーの5番を聴きながら。

2009年01月16日 06時13分12秒 | クラシック音楽
昨日は、出張のため早朝にアパートを出発。もう、朝からすごい大荒れでした。道路の温度表示は氷点下を示し、粉雪が強風に舞い、時々ホワイトアウトの状態に近くなります。早朝すぎて車は来ませんので、来る17・18日の山響定期演奏会で予定されている、ブルックナーの交響曲第5番を聴きながら運転しました。吹雪の中の音楽として、プロコフィエフがよく似合うことは感じておりましたが、ブルックナーも意外によろしいですなぁ。時折訪れる、吹雪によるホワイトアウトとシンクロしたりすると、もう映画のシーンみたいです。ロブロ・フォン・マタチッチ指揮チェコ・フィルハーモニー管弦楽団の演奏。

写真は、昨年同時期の某所の早朝の冬景色。この日はお天気がよかった。こんなお天気では、写真にもなりません(^o^;)>poripori
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昔のボールペンと今のボールペン

2009年01月15日 06時12分13秒 | 手帳文具書斎
事務用ボールペンがまだ発展途上の頃、透明軸でインクの残りが見えるタイプが流行りました。「見える、見える」型のボールペンです。油性で書き味の重さもあり、しばらく使うと指が痛くなるのが欠点で、ボールペンだこができてしまうものでした。当方、ボールペンの持ちにくさを改善しようと、学生時代から、シリコン・ゴム管を3~4cmの長さに切り、ボールペンの軸の先の方にかぶせてソフトに握れるようにし、その書きやすさに一人で悦に入っておりました。ただし、欠点もあり、キャップができません。したがって、デスク専用として使っておりましたが、持ち歩くのはペンケースに入れた万年筆とシャープペンシルが中心でしたので、特に支障はありませんでした。

ところが、現在まわりを見渡してみると、透明軸の鉛筆タイプのボールペンが一本もありません。見事に JetStream と PowerTank ばかりになっております。使いきって捨てたものがほとんどとはいえ、全く見事なほどです。



不思議に思ったこともあります。これほど握りにゴムが付いたボールペンばかりになると、逆にペンケースに入れるときや、システム手帳のペンホルダーには挿しにくいものです。安ボールペンはペンケースに入れて持ち運ぶものではない、と言われてしまえばそれまでですが。JetStream の少し高級タイプ、ペンケースに入れて運ぶような、書き味ばかりではなくデザイン的にも愛着の持てるようなものを、出してもらえないものでしょうか、三菱さん。
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新シーズン!山形交響楽団&山形弦楽四重奏団の演奏会予定

2009年01月14日 06時56分01秒 | クラシック音楽
山形弦楽四重奏団の新シーズンの演奏会予定が発表になりました。先日の定期演奏会で、パンフレットを入手し、思わずワクワクで曲目とゲストをチェックしました。また、山形弦楽四重奏団の次回の定期演奏会の予定も、おおよそのところが発表されています。当方の便利のために、日付順に、ごちゃまぜにリストアップしてみました。

2009-2010年

■月日(曜) 時刻 演奏会名 会場 指揮者 ゲスト
主な曲目
■1月17日(土) 19:00 山響第194回定期 テルサ 飯森範親 --
ブルックナー 交響曲第5番(ハース版)
■1月18日(日) 14:00 山響第194回定期 テルサ 飯森範親 --
ブルックナー 交響曲第5番(ハース版)
◎1月31日(土) 18:45 山形弦楽四重奏団第30回定期 文翔館議場ホール -- 幸松肇(作曲者)
ベートーヴェン 弦楽四重奏曲第9番「ラズモフスキー第3番」、ハイドン 弦楽四重奏曲Op.50-6「蛙」、幸松肇 弦楽四重奏のための4つの日本民謡第1番~さんさ時雨・ソーラン節・五木の子守歌・ちゃっきり節~、幸松肇 弦楽四重奏のための最上川舟唄(山形弦楽四重奏団委嘱作品、日本初演)
■2月28日(土) Mozart定期-6 テルサ 飯森範親 田村響(Pf)
ピアノ協奏曲第23番、交響曲第6番、交響曲第27番
■3月13日(金) 山響第195回定期 県民会館 バイロン・フィデチス 犬伏亜里(Vn)・宮城健(Vc)
ベートーヴェン/アテネの廃墟、ブラームス/VnとVcのための二重協奏曲、ベートーヴェンSym7番
■3月29日(日) オーケストラの日 県民会館 工藤俊幸 - ワークショップとコンサート
--ここから新シーズン---
◎4月11日(土) 山形弦楽四重奏団第31回定期 文翔館議場ホール -- 郷津 隆幸(Cl)
ベートーヴェン 弦楽四重奏曲第1番、ハイドン 弦楽四重奏曲Op.17-5「レスタティーヴォ」、服部公一 弦楽四重奏のための二楽章(1974)、C.シュターミッツ クラリネット四重奏曲
■4月17日(金) 19:00 山響第196回定期 県民会館 下野竜也 ショーン・ケナード(Pf)
ショパンPC2番・メンデルスゾーンSym5番
■5月16日(土) 19:00 山響第197回定期 テルサ 飯盛範親 滝千春(Vn)
ラロ/スペイン交響曲・カリニコフSym2番
■5月17日(日) 16:00 山響第197回定期 テルサ 飯盛範親 滝千春(Vn)
ラヴェル/亡き王女のためのパヴァーヌ、ラロ/スペイン交響曲、カリニコフSym2番
■6月20日(土) 18:30 さくらんぼコンサート 東京オペラシティ 飯森範親 滝千春(Vn)
ラヴェル/亡き王女のためのパヴァーヌ、ラロ/スペイン交響曲、カリニコフSym2番
◎6月or7月 時間未定 山形弦楽四重奏団第32回定期演奏会 文翔館議場ホール -- --
~ハイドン没後・メンデルスゾーン生誕200年記念~ ハイドン 弦楽四重奏曲Op.76-3「皇帝」、メンデルスゾーン 弦楽四重奏曲第6番、ハイドン 弦楽四重奏曲 Op.20-2「バグパイプメヌエット」
■7月24日(金) 19:00 山響第198回定期 テルサ 飯盛範親 清水直子(Vla)
バルトークVla協奏曲・ブルックナーSym3番
■7月31日(金) 19:00 Mozart定期-7 テルサ 飯森範親 山響アマデウスコア(合唱)
交響曲ヘ長調K.75、変ロ長調K.Anh.214、戴冠式ミサ曲K.317
■8月23日(日) 16:00 山響第199回定期 県民会館 坂哲朗 田部京子(Pf)
ベートーヴェンPC3番・ドヴォルザークSym8番
◎9月~11月 時間未定 山形弦楽四重奏団第33回定期 文翔館議場ホール -- 田中知子
ベートーヴェン 弦楽四重奏曲第10番Op.74「ハープ」、ヴォーン・ウィリアムズ 幻想的五重奏曲(1912)、ハイドン 弦楽四重奏曲Op71-3
■10月3日(土) 16:00 Mozart定期-8 テルサ 飯森範親 佐藤麻咲(Ob)
交響曲第7番K.45、オーボエ協奏曲K.314、交響曲第40番K.550
■11月21日(土) 19:00 山響第200回定期 テルサ 黒岩・工藤・村川・飯盛
タンホイザー序曲、カレリア組曲、「火の鳥」
■11月22日(日) 16:00 山響第200回定期 テルサ 黒岩・工藤・村川・飯盛
タンホイザー序曲、カレリア組曲、「火の鳥」
■12月19日(土) 19:00 山響第201回定期 テルサ ミハウ・ドヴォジンスキ
エルガー「エニグマ変奏曲」、シベリウスSym2番
■1月16日(土) 19:00 山響第202回定期 テルサ 飯盛範親 コルネリア・ヘルマン(Pf)
ブラームスPC1番、「運命の歌」、作品賞受賞作品
■1月17日(日) 16:00 山響第202回定期 テルサ 飯盛範親 コルネリア・ヘルマン(Pf)
ブラームスPC1番、「運命の歌」、作品賞受賞作品
■1月30日(土) 16:00 200回記念・村川 テルサ 村川千秋 村川千尋(Vn)
シベリウス「フィンランディア、Vn協」、ベートーヴェン「運命」
◎1月か2月 時間未定 山形弦楽四重奏団第34回定期 文翔館議場ホール -- --
プロコフィエフ 弦楽四重奏曲第1番、ハイドン 弦楽四重奏曲Op.50-5「夢」他
■2月13日(土) 16:00 Mozart定期-9 テルサ 飯森範親 八木健史(Hrn)
ディヴェルティメントK.136、アダージョとフーガK.546、「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」、ホルン協奏曲第3番K.447、交響曲ニ長調K.95
■3月13日(土) 19:00 山響第203回定期 県民会館 広上淳一 高木和弘(Vn)
グラズノフ/Vn協奏曲、R.コルサコフ/シェエラザード
■3月28日(日) オーケストラの日 県民会館 飯盛範親 ワークショップとコンサート



写真は、過去3ヶ年分の定期演奏会の案内パンフレットです。昨年から、写真入りで団員の紹介ページができるなど、少しずつ工夫されてきています。

【追記】
山形弦楽四重奏団の定期演奏会の予定を追加・訂正しました。
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ブログ記事を調べるためのGoogle検索術

2009年01月13日 07時04分52秒 | コンピュータ
ブログ記事を書く際など、関連する事項を調べるため、Google で検索をすることがあります。たとえば音楽について、あるいは作家について。ところが、検索結果で上位に来るのは、密林地帯(?)などの販売サイトが多く、商品の販売価格などは、あまり当方の記事の参考にはなりません。

そんなとき、Google では、所定の語を含むサイトを対象にしない、と指定した検索ができます。たとえば普通のブログ記事やウェブサイトには「送料」や「在庫」あるいは「特定商取引に関する法律」などといった情報は含まれませんので、

ボロディン 弦楽四重奏曲第2番 -送料 -在庫 -商取引

とか、あるいは

藤沢周平 用心棒日月抄 -送料 -在庫 -商取引

などとすれば、かなり多くの販売サイトを除外することができます。もちろん、これでも若干の販売サイトは含まれてしまうのですが、一次スクリーニングとしてはまずまずでしょう。

ちょっとしたことですが、禁止ワードを指定して検索対象から除外するテクニックは、実際的にはたいへん重宝する豆知識です。多くの皆様はすでに先刻ご承知のこととは思いますが、もしまだご存知でない方がおられたら、ぜひお試しください(^_^)/
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連休の中日、そばを食べに行く

2009年01月12日 07時20分25秒 | 散歩外出ドライブ
三連休の中日、妻と二人でそばを食べに出かけました。御所山(船形山)の観音寺コース登山口にある、東根市のスキー場 JungleJungle に行く途中に、「山田そば屋」の看板を見かけておりましたので、入ってみました。お天気はあいにくの雪模様ですが、道路はきれいに除雪されており、周囲は真っ白な雪景色です。白水川ダムへの道路標識を目印に、JungleJungle 方面へ進むと、昔は幕府の天領だったという観音寺の集落が見えてきます。砕石場への入り口を過ぎたところで「山田そば屋」の看板が見えましたので、右折して集落の中へ。ふつうの民家を店舗にしておりますが、駐車スペースもけっこう広く、玄関を入ると主人夫婦が迎えてくれました。
時間帯が二時を回ろうとする頃だったせいもあり、店はほぼ私たち夫婦の貸切状態。今日は寒いので、あたたかい「鴨せいろ」(1100円)を注文してみました。啓翁桜が花をつけ、薪ストーブで暖かい室内で、きゅっと冷やした細めの二八そばを、油の乗った鴨肉で取った温かいつけ汁でいただきます。う~ん、幸せ!



食後に奥さん手作りのデザートがついていましたが、残りの粉で焼いたという、お好み焼きまでおまけしてもらって食べ、満足、満足。ゆったりと座敷のテーブルで世間話をして店を出ました。帰りに孫の絵本やら食料品やら、あれこれ買い物をして帰宅しました。





写真のこの茶托は、どうも昔の本物の漆器のようです。いわゆる蕎麦屋のプラスチック製品ではありませんでした。大事に使っているのかな。
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ブラームス「交響曲第2番」を聴く

2009年01月11日 08時35分03秒 | -オーケストラ
先日、ふと気づいてしまった「交響曲第2番」軽視説。そういえば、ベートーヴェンの第2番も、ブラームスの第2番も、まだ記事にしていなかったことに気づきました。うかつなことでした。実は大好きなブラームスの「田園」交響曲、このところ、通勤の音楽でくりかえし聴いております。積んでいるのは、ジョージ・セル指揮クリーヴランド管弦楽団による演奏と、先にMP3からオーディオCDに焼いた、ヤンソンス指揮ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団による演奏です。

第1楽章、アレグレット・ノン・トロッポ。低弦の上にホルンの音が響き、木管が答える田舎風の伸びやかな旋律が、やがて喜ばしい気分をもたらします。でも、ベートーヴェンの「田園」のような、開放的な喜びではなくて、チェロが奏する第2主題のように、どこか懐かしさや一抹の哀愁を感じさせるのが、やっぱりブラームス。それに、変奏が情緒的というよりも論理的な印象です。感情のストレートな発露を抑制し、ソナタ形式の鎧の中に整理することを好んだブラームスらしい音楽と言ってよいのでしょう。
第2楽章、アダージョ・ノン・トロッポ。やけに物寂しく孤独な始まりですが、やがて憧れるような、優しい旋律が高弦によって歌われます。
第3楽章、アレグレット・グラツィオーソ。1877年のウィーンにおける初演時には、聴衆の気質に合ったのか、繰り返して演奏されたというエピソードがあるとのこと。チェロのピツィカートに乗って奏される、出だしのオーボエの音からして、思わず聞き惚れる田舎風の魅力的な旋律です。もう一つの主題も、少し急いた感じではありますが、面白い。全体に、晦渋さのあるブラームスの音楽の中では、親しみやすく、いたわり合うような優しく美しい音楽といえるでしょう。
第4楽章、アレグロ・コン・スピリト。ソナタ形式。活力にあふれた音楽です。始まりは、おやおや、こんな調子で後まで続くのかな?と心配させますが、すぐに全管弦楽が旋律をお出迎え。以後、力感あふれる音楽となり、金管部隊も大活躍、最後は大いに盛り上がって盛大に終わります。実際の演奏なら、やんやの大喝采となるところでしょう。

楽器編成は、Fl:2, Ob:2, Cl:2, Fg:2, Hrn:4, Tp:2, Tb:3, Tuba, Timp, Str(5部) となっているそうで、ブラームスの交響曲としては、チューバの存在がやや珍しいかも。

1877年の6月から10月までの4ヶ月間に、一気に書き上げられたらしいこの交響曲は、第1交響曲のストレスや緊張感を一気に解き放つような伸びやかさがあります。ブラームス44歳、避暑を兼ねて滞在した、イタリア及び旧ユーゴ(今のスロヴェニア)国境に近い南オーストリアのケルンテン地方、ヴェルター湖(Worther see)畔にあるペルチャッハ(*)という村で書き上げられたそうで、ヴァイオリン協奏曲やヴァイオリンソナタ第1番「雨の歌」などもここで作曲されたのだとか。名曲の揺り籠のような村、ということになります。

演奏は、レギュラープライスで購入したジョージ・セル指揮クリーヴランド管弦楽団(CBS-SONY 00DC203-206)と、ヤンソンス指揮ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団。セルは速い、という通念がありますが、ヤンソンスに比べてそれほど速くなく、むしろヤンソンスのほうが所要時間は短いほどです。セルは、第3楽章などはむしろあまりテンポを急かさず、響きがすっきりとしていながらも、なお憧れや懐かしさを感じさせる演奏を展開しています。ヤンソンスのほうは、表情が柔らかい、響きに奥行きが感じられるタイプの演奏。第4楽章などはけっこう速いテンポに感じられるほどで、2004年のライブ録音を元にした、320kbps と贅沢な MP3 形式のファイルは音質も良好で、聴衆の反応が良いのもよくわかります。

参考までに録音データを示します。ヤンソンスのほうは、UbuntuLinux 上の Real Player で再生して、タイム表示から引き算して求めたもので、ほぼ実演奏時間に近いものと思います。

■ジョージ・セル指揮クリーヴランド管弦楽団
I=15'35" II=9'07" III=5'40" IV=9'19" total=39'41"
■マリス・ヤンソンス指揮ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団
I=15'11" II=9'06" III=5'05" IV=9'00" total=38'22"

写真は、ジョージ・セル指揮クリーヴランド管による同曲のLPレコードとCDによる全集、添付のリーフレットは、LPのジャケットを模したデザインとなっています。右中段、文庫本の下にあるのが、ヤンソンス指揮ロイヤル・コンセルトヘボウ管による自作CDです。自宅のステレオ装置で聴いても、これはこれでなかなかいい音です。

(*):Pörtschach(ペルチャッハ)の案内(ドイツ語)
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時代小説における田沼意次の描き方

2009年01月10日 05時45分24秒 | 読書
今まで読んだ時代小説の中で、田沼意次の描かれ方は、大別して三通りあるようです。
一つ目は、田沼意次善人説です。平岩弓枝『魚の棲む城』(*)が代表でしょうが、池波正太郎の『剣客商売』シリーズでも、田沼意次は有能な政治家として描かれています。
二つめは、田沼意次悪人説です。今、継続して読んでいる佐伯泰英『居眠り磐音江戸双紙』シリーズは途中からこの立場を取っており、わいろ政治家という世間の通説もこちらでしょう。
そして三つめは、田沼意次中悪説です。基本は悪役なのですが、実は田沼を操ったもっと上の悪い奴がいる、という説。藤沢周平『闇の傀儡師』は、こちらの立場に立った描き方になっています。こちらも、なかなか面白い伝奇小説です。

個人的には、田沼意次は、米中心の重農主義政策から、貨幣中心の重商主義政策へ転換した、近代政治家のはしりのように受け止めていました。ですから、好嫌いは別にして、有能な政治家として描かれる方が、実際に近いのかな、と思います。あるいは、せめて中悪説くらいかな。佐伯泰英さん、はじめ今津屋吉右衛門は田沼意次の政策を支持していたのではなかったかと、最近の田沼父子の悪役ぶりに、ちょいと割り切れなさが残ります。

(*):平岩弓枝『魚の棲む城』を読む

写真は、先日食べたそばです。いえ、側用人あがりだからというわけでは……ばれたか(^o^)/
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佐伯泰英『夏燕ノ道~居眠り磐音江戸双紙(14)』を読む

2009年01月09日 06時41分32秒 | -佐伯泰英
佐伯泰英『居眠り磐音江戸双紙』シリーズ第14巻、『夏燕ノ道』を読みました。この巻は、要するに日光社参の顛末です。

第1章「卯月の風」。将軍家治の日光社参の準備態勢づくりに追われる今津屋を舞台に、500両の無心に来た間抜けな旗本の話です。前巻でおこんの気持ちを確かめている磐音クンは、金兵衛氏の見合い話三連チャン計画にもまったく動揺しておりませんようで。
第2章「出立前夜」。日光社参の間、今津屋の警護は佐々木道場の猛者連が泊まり込みで務めることに。日光社参の道中の情報源として、弥助が同行することになります。弥助氏は、どうも隠密のような雰囲気です。変な勘定方の太田さんは、どうもいまひとつ頼りない感じです。とにかく、出立の前夜です。
第3章「若武者と隼」。将軍家治が日光社参に出立した日、勘定方の一行も、町方の元締である由蔵の一行も出発します。勘定奉行の用人として一行に加わる磐音は、将軍世子家基が隠密裡に同行していることを、由蔵のみには伝え、河原の一角で家基らと合流します。大納言家基さんは15歳といいますから中学三年くらいでしょうか、なかなか聡明な、年齢よりもずっと落ち着いた、高校生くらいの印象を受けますが、それは江戸城内での暮らしから離れた自由が、そのように見せているのかも。むしろこの章のハイライトは、豊後関前藩主と家老とが将軍家治に面謁し、小刀と時服を賜わるというくだりでしょう。「予は磐音を手放したことはないぞ」という藩主の言葉を、当の御本人に聞かせてやりたいところです(^o^)/
第4章「思川の刺客」。田沼意次一派は、家基に刺客を放ちます。雜賀衆蝙蝠組です。一方、磐音サンも忙しい。町方の事務処理の効率の良さにつむじを曲げ、存在を示そうと仮病を決め込んだ出納方組頭に実力行使を行います。かと思えば、家基を狙う雜賀衆の下忍を蹴散らします。旅のつれづれに、磐音の脱藩の原因となったいきさつも聞き、家基さんは考えるところがあるようです。
第5章「女狐おてん」。法華堂における攻防、なかなか迫力があります。そして、とらえられた霧子さん、新たな登場人物ですが、今後どんな役割を果していくのでしょうか。

第14巻、けっこう面白かった。磐音クンが強過ぎて、市井のごろつきでは相手にならないため、最近ワンパターンになっておりました。新たな登場人物、新たな場面、というのが効果的なようです。
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ドヴォルザーク「交響曲第2番」を聴く

2009年01月08日 06時21分48秒 | -オーケストラ
パソコンに音楽CDを取り込むことで変則収録の問題を解決できることで味をしめ、引き続きPCオーディオを試みております。外は雪、来客も電話もかかって来ず、室内でコーヒーを飲みながら音楽を聴くのは、実に心休まるひとときです。
先月までずっと通勤の音楽でくり返し聴いてすっかりおなじみになり、ここ数日また聴いているのは、ラファエル・クーベリック指揮ベルリンフィルによるグラモフォンの紙箱全集から、ドヴォルザークの交響曲第2番、変ロ長調、作品4です。作品番号からは想像できにくい、実に充実した作品です。

この曲は、ドヴォルザークが24歳の1865年には完成していたのだそうですが、1887年に改訂され、1888年にプラハで初演されたとのこと。すると、1884年に作曲された交響曲第7番の後で、1989年の交響曲第8番と前にあたり、ピアノ五重奏曲や弦楽五重奏曲と同じ時期の作品となります。なるほど、それで若い時期の溌剌としたものというよりは、充実した響きが印象的な音楽になっているのですね。思わず納得。交響曲第2番、実は7.5番と呼ぶべきなのかもしれません(^o^)/

Wikipediaによれば、楽器編成は、Fl(2、ただし1人はピッコロ持ち替え), Ob(2), Cl(2), Fg(2), Hrn(4), Tp(2), Tb(3), Timp, 弦楽5部 とのこと。

第1楽章、アレグロ・コン・モト。ひそやかに始まる開始のあと、特徴的な主題が一貫して流れます。ソナタ形式による統一が見事な、それでいて旋律の魅力が横溢する音楽です。
第2楽章、ポコ・アダージョ。24歳の青年ドヴォルザークが、楽団の仕事の合間に音楽教師となった、金属細工商の姉娘への恋心が素材となったのでしょうか。そんなことを思わせる、やや悲しげな表情を持った、たいへん美しい緩徐楽章です。ただし、柔弱なものではなく、途中に激するようなところもあり、単純ではありません。
第3楽章、スケルツォ:アレグロ・コン・ブリオ。同じ主題が伸びやかに登場し、舞曲風に晴れ晴れと歌われます。いつものボヘミア風ドヴォルザークの魅力がいっぱいの音楽です。
第4楽章、フィナーレ:アレグロ・コン・フォーコ。魅力的な旋律があふれ出るように登場します。管弦楽の響きのほうも、金管部隊が活躍しかなりの迫力です。Wikipedia の解説では自由なソナタ形式とされていますが、くり返される旋律が、そのつど力を増していき、力感あふれるフィナーレへ。フィナーレで、ピッコロでしょうか、ピロロロ~と鳴る音が、私の携帯電話の呼び出し音と同じで、つい確かめそうになってしまいます(^o^)/

この曲は、知名度も高いとは言えず、けっして録音に恵まれているともいいがたいのですが、現在は DENON のクレスト1000シリーズの中にノイマン指揮チェコフィルの演奏も加わり、安価に購入できるようになっている模様です。作品番号からは想像も出来ない、充実した交響曲第2番、実は交響曲第7.5番。なかなかいい曲です。ドヴォルザーク好きの方には、おすすめできる音楽です。

(*):ドヴォルザーク「交響曲第2番」~Wikipediaより
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藤沢周平は、映像と原作の関係をどう思っていたか

2009年01月07日 06時45分55秒 | -藤沢周平
去る12月20日に、NHK-TVで藤沢周平原作の時代劇「花の誇り」(*)が放送されましたが、当方は所用があり、残念ながら観ることができませんでした。おそらく再放送があると思いますので、楽しみに待ちたいと思います。

ところで、藤沢周平作品がTVや映画に取り上げられて人気を博し、あらためて原作を読む方も少なくないようです。また、原作の愛読者が映画等を見て違和感を感じたりすることもあるようで、作家本人が、映像と原作の関係をどのように考えていたのか、興味深いところです。

これについては、藤沢周平『小説の周辺』に、「映像と原作」という、そのものズバリの題名の随筆が載っています。1981(昭和56)年に書かれたこの短い文章は、Wikipedia で見る限り、おそらく「こぬか雨」(1980)や「悪党狩り」(1980)などを想定してのことでしょうが、そこではこんなふうに言っています。

原作につきすぎてもいけなければ、離れすぎてもいない、そういう位置で、自由に原作を料理し、まさに映像でしか表現できないものを描きだしているような作品にぶつかると、原作者は、半ば観客であり半ば原作者である立場から、完全に一人の幸福な観客になり切る、つまり脱帽するわけである。
映像は、原作を再現するメディア(媒体)としてあるわけではない。原作に触発されて、そこからまったく別の世界を構築してみせる、映像自身のために存在するものなのである。そしてすぐれた映像(映画、テレビドラマ)は、すぐれた文芸批評と同様に、原作を、原作が意図したところよりも、さらに深いところまで読みとって、そこから新たな自分の生命を得て翔び立つものらしいのである。

ちなみに、中井貴一・宮崎美子コンビにより話題となったNHKテレビの連続時代劇「立花登・青春手控え」は、翌年となる1982年の放送でした。

(*):「榎屋敷宵の春月」が原作~藤沢周平『麦屋町昼下がり』を読む~「電網郊外散歩道」より
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そういえば交響曲第2番、肝心のがないぞ

2009年01月06日 06時55分19秒 | クラシック音楽
ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団の太っ腹な MP3 ダウンロード曲のリストを眺めているうちに、ふと気づいてしまいました。私の記事には、交響曲第2番という番号が意外に抜けている例が多いようです。

うーむ、そういえば、ベートーヴェンの交響曲第2番も、ブラームスの交響曲第2番も、まだだったなぁ。ドヴォルザークの交響曲第2番は、このところずっと楽しんでいるし、今年の通勤の音楽の手始めは、交響曲第2番シリーズにしようか、と考えました。まずは、ブラームスの交響曲第2番を、車に運び込むことに。ジョージ・セル指揮クリーヴランド管弦楽団の演奏するCDと、ヤンソンス指揮ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団の演奏をCD-Rに焼いてみましょう。

MP3 をふつうのオーディオCDに。こんなとき、Ubuntu Linux は便利です。ちゃんとCDライティング・ツールが付いています。PDF の解説書も、少々厚手の摸造紙にカラー印刷しました。これで、ヤンソンス指揮ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団の演奏によるライブ録音CDの出来上がりです。楽しみ~。
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お正月に映画「K-20 怪人二十面相・伝」を観る

2009年01月05日 07時02分59秒 | 映画TVドラマ
お正月に、帰省中の息子と妻と一緒に、映画を観に行きました。最近、あちこち(*1,*2)で話題になっていた、「K-20 怪人二十面相・伝」です。お正月で混雑が予想されましたので、インターネットでチケットを予約。でも、実際に来てみたら、朝が早いためか、道路はすいすい、駐車場はガラガラ、ほとんどグループ貸切状態でした。今回出かけたのは、山形市嶋地区にある「ムーヴィー・オン山形」という、シネマと八文字屋書店との複合施設です。地価の安い田舎だからできる、駐車料金の心配のいらない映画館は、買物のついでに気楽に行けるという点で、たいへんありがたいです。

さて、その「K-20 怪人二十面相・伝」。いや~、素直に楽しみました!ストーリーの面白さ、映像と音楽の迫力、脇役の魅力的な演技、実に心憎い映像作品でありました。これはぜひ続編を期待したいところです。

感想に代えて、中年オジンらしい&どうでもよい詮索を二三。
(1) 遠藤平吉クンが、からくりの天才・源治さんから作ってもらったアレは、スパイダーマンですね!クモに刺されたために突然備わった超能力ではなくて、いかにも made in japan らしい高性能です(^o^)/
(2) かなり無理して色仕掛けを試みる松たか子さんの華族令嬢・葉子ですが、私にはお色気よりも天然ボケのユーモアを強く感じさせ、この女優さんの地はこちらではないかと思ってしまいました。「良家の子女のたしなみ」は、実にいろいろなことが必要なのですネ(^o^)/
(3) 明智小五郎の役は、NHK-TVの木曜時代劇「風の果て」で杉山忠兵衛を演じた、仲村トオルさんでした。どうもこの人が出てくると、せいいっぱい虚勢を張っているような気がして、どうして貫禄が感じられないんだろうと不思議でしたが、原因は声にあるのではないかと思い至りました。声が、高く軽いのです。この役者さんは、むしろコミカルな役柄のほうが似合うように思います。

芸能スポーツ音痴の私の見方ですので、たぶんピンぼけ・的外れであろうとは思いますが、その点はひらに御容赦を願いまして、「でも、面白かった~!」「また続編を見たい~!」という感想をもう一度、こんどは息子と家内と三人声をそろえて、申し上げたいと思いまする(^o^)/

※あちこちの例として、たとえば同県内では:
(*1):「平吉さま、笑って~!『K-20 怪人二十面相・伝』を観てきました!」~「ゆっくりと世界が沈む岸辺で」より
(*2):「K-20 怪人二十面相・伝」~「迷宮映画館」より
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お正月の音楽は希望に満ちたものを

2009年01月04日 07時38分29秒 | クラシック音楽
今年は暦の関係で休日が長いお正月です。暮れから正月三が日にかけて、たくさん音楽を聴きました。すでに記事にした曲目ばかりですので、新たな記事ネタもありませんし、リストアップするだけといたします。お正月に聴く音楽の共通点は、希望に満ちたもの、という点でしょうか。

12月31日(水) スラットキン指揮N響で、ベートーヴェンの「第九」を。いつものことですが、第三楽章はほんとうに素晴らしい音楽だと思います。そして続く第四楽章。どうも、この後で「紅白歌合戦」を見る気にはなりません。もっとも、宮田輝・水前寺清子コンビが司会の頃から、実はしばらく見たことがないのですが(^o^;)>poripori
1月1日(木) バレンボイム指揮でウィーンフィルのニューイヤー・コンサートを。やりました、今年がアニヴァーサリー・イヤーにあたるハイドンの「告別」。実際に楽員が一人ずつ姿を消すのを見たのは初めて。面白い趣向です。
1月2日(金) 朝一番に、ムーヴィー・オン・山形で映画「K-20 怪人二十面相・伝」を。面白かった~。その後、自宅に戻り、CDでベートーヴェンのヴァイオリンソナタ第5番「春」を。やっぱりお正月にはこういう音楽ですね。外は雪でも、暖かい室内はすでに春の気分です。
1月3日(土) NHKニューイヤーオペラコンサートを、山響の定期演奏会でおなじみの、飯盛範親さんの指揮で。出演者勢ぞろいで歌う、ヴェルディ「椿姫」より「乾杯の歌」まで、これまた楽しく華やかな、イタリアオペラの聴きどころがいっぱいでした。

その後、正月時代劇「陽炎の辻スペシャル」を観ました。佐伯泰英著『朝虹ノ島~居眠り磐音江戸双紙』が原作。じっくり90分の時間枠は、見どころ充分です。なかなか面白く楽しめました。一部、原作にはない登場人物が出てきました。映像の第一印象はまず衣装。原作にある初島のおはつの健康的な魅力は、テレビ映像で表現するには難しかったからでしょうか。今回一度切りの出演なら、視聴者にすでに顔を覚えてもらっているお艶に瓜二つの、謎の女という設定が都合が良かったのでしょう。

さて、もうすぐ正月休みも終わり、単身赴任生活が始まります。この一日、何かと準備をしなければなりません。雪道を走る車の運転も慎重に、気分もぐっと引き締めて行くことといたしましょう。
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藤沢周平『小説の周辺』を読む~藤沢周平とクラシック音楽

2009年01月03日 09時09分35秒 | -藤沢周平
藤沢周平の随筆は、ごく真面目なものもあれば、少々はにかんだようなもの、あるいはごくユーモラスなものなど、たいへん面白いものです。文春文庫の『小説の周辺』には、藤沢ファンには実に興味深い文章が収録されています。たとえば、初期の暗い内容の小説が『用心棒日月抄』あたりを契機に読者を楽しませる明るさを持つようになった経緯を綴り、作者自身が作風の変化を語る「転機の作物」や、明年の大河ドラマの主人公となる直江兼続を描いた『密謀』執筆の動機を説明する「『密謀』を終えて」などです。
小説の関連だけでなく、作家の日常や身辺の話題、回顧なども面白く、付箋をしながら読みました。私の興味からすると、藤沢周平とクラシック音楽との関わりなどが考えられますが、実は本書中でクラシック音楽に触れたところが3ヶ所あります。

(1)「歳末の身辺」で、チャップリンの映画「独裁者」中の、ハンガリー舞曲第5番。
(2)以前、一度取り上げた(*)ことがある、師範学校時代の同級生を回顧した「ボレロ」。
(3)「芝居と私」で回顧する、田舎の中学校の教師時代に書いたラジオドラマのBGMに使った、チャイコフスキーの「カプリーチョ・イタリアン」(イタリア奇想曲)

こうして見ると、音楽的嗜好には多分にSP時代~LP初期の雰囲気を感じます。少なくとも、ワーグナーの長大な楽劇に入れあげたり、ブルックナーやマーラーに心酔するといった風情とは縁遠いような気配。娘さんの回想にあるとおり、スティービー・ワンダーの「心の愛」がお気に入りだったことなどを考えると、旋律や響きがきれいでわかりやすく、リズムが軽快で、あまり長くない作品を好んだのではないか、と想像しています。

(*):ラヴェル「ボレロ」と藤沢周平~「電網郊外散歩道」
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2008年の備忘録ノートの決算

2009年01月02日 08時05分39秒 | 手帳文具書斎
以前は大学ノートを使い、後にA4判の大判ノートを使っていた備忘録(*)、最近はB6判のらせん綴じ式キャンパスノートと小型化して、すっかりブログのネタ帳と化しておりますが、昨(平成20)年は合計で5冊を使いました。一昨年はたしか3冊でしたので、昨年はずいぶん使ったほうでしょう。
特に、佐伯泰英『居眠り磐音江戸双紙』シリーズの記事など、分量の多い記事が、特に後半に頻度が多かったためでしょうか。備忘録ノートを小型化することにより、記事のネタも拾いやすくなったことはたしかです。

ちなみに、昨年の読書記録は、パソコンの備忘録メモによれば、

$ awk -f book.awk memo2008.txt
2008/01/03 宮城谷昌光『風は山河より』第1巻を読了 ~
2008/01/06 宮城谷昌光『風は山河より』第2巻を読了 ~

2008/12/25 藤沢周平『小説の周辺』読了 ~
2008/12/31 木田厚端『肺の生活習慣病(COPD)』読了 ~
101 冊

となりました。
2006年は76冊、2007年は64冊でしたので、2008年はずいぶんたくさん読んだことになります。これは、明らかに単身赴任の影響でしょう。
印象的な本もずいぶんありました。チャンドラーを読み始めたのもこの一年のことですし、佐伯泰英の『居眠り磐音江戸双紙』シリーズという長編エンターテインメントを知ったのも良かった。諸田玲子『お鳥見女房』シリーズも味があります。C.W.ニコル『勇魚』、北康利『蘭学者川本幸民』、伊坂幸太郎『死神の精度』などもたいへん印象的でした。ノンフィクションでは、光岡知足『腸内細菌の話』や木田厚瑞『肺の生活習慣病(COPD)』が良かった。そして、やっぱり藤沢周平はいいなぁ!
自分が本を読む時間がそれだけあったということは、裏を返せば家族と過ごす時間が確実に減った、ということでもあります。自慢すべきことではなくて、実は自戒すべきことなのかも(^o^;)>poripori

(*):紙が先か筆記具が先か~「電網郊外散歩道」
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