美しい聞得大君の金の簪はとても目につく大きさだが、なぜか前から後へ付けられている昨今である。琉球舞踊にしてもすり足の導入は昭和11年以降かもしれないのだね。近代の同化の過程はものすごい!あらゆる局面で変容が起こってきたのらしい。
このスケッチだけではなく実際のノロの簪の位置が後ろから前への写真もある! . . . 本文を読む
35分と短い新作組踊である。あらすじは詳細に記述されていたが、詞章はエキスのきらめきで聞得大君の美しさとその数奇な運命の悲しみが漂っていた。「あの世までともて 契さる里と 渡て行く浮世一期されめ」
流された大和で樵夫と愛しあって過ごした王女はたっての琉球国の使者たちの願いを受けて戻ってきた。義務と愛情に引き裂かれたに違いない大君は職名を廃し与那原に庵を結んでそこで乳母と住んだ。あの世までの御縁と . . . 本文を読む