ソテツの新芽や若葉が枯れた原因が分かりました❗️一方で雄花や雌花が誕生しています‼️
https://www.youtube.com/watch?v=AqYbkUriges
雌花の誕生
雄花の誕生
新芽や若葉が美しかっただけに現状は胸がいたくなります❗️
https://www.pref.chiba.lg.jp/ninaite/network/field-h22/kaki1004.html
ソテツの害虫クロマダラソテツシジミについて
昨年8月に県南部の安房地域を中心に、県内で初めてソテツを加害するクロマダラソテツシジミが発生し、新葉の食害により激しい被害を受けた株が多く見られました。そこで、このクロマダラソテツシジミについて、生理・生態と今後の発生の可能性について紹介します。
1形態及び生理・生態
(1)形態
成虫は、羽を広げても約30mmです。羽を閉じたときにみえる裏面は、黒とオレンジのまだら模様があり、表は、雄が青色、雌はやや黒色の部分が多くなっています。また、羽の後ろから突き出た尾のような突起(尾状突起)を有していることも特徴のひとつです。
幼虫の大きさは最大約15mmで、体色は赤紫色~緑色で非常に変化に富んでいます。
蛹の大きさは、約10mmです。
クロマダラソテツシジミの形態
(2)生理・生態
寄主植物は、国内ではソテツ属のみですが、海外ではその他にマメ科やミカン科にも寄生するといわれています。ただし、ソテツ属以外の作物については、詳細な調査は行われていないため、寄主植物となるかどうかは不明です。
産卵は、ソテツの未展開や展開後間もない柔らかい葉に多く、硬化した葉には行われません。1雌あたり産卵数も300個を超える場合もあるといわれています。
幼虫は、その若い柔らかい葉を食害し、食べ尽くすと芯の内部まで食害することもあります。その後、葉の基部や黄褐色の綿毛の内部に入り込んで蛹化します。
発育速度は、産卵から羽化まで、25~32℃条件で平均18.5日、30℃定温では12日で羽化する個体もある、と言われています。
(3)分布拡大の速度
昨年8月末に館山市内で発見された本虫は、1か月後には初発生確認地点より半径10kmまで、2か月後には、ほぼ安房地域全域が覆われる半径20kmの範囲まで分布を拡大し、侵入後の分布拡大の速度は、非常に早いことが明らかになりました。
2今後、本県で発生する可能性
これまでの観察では、11月中旬以降は、ソテツの新葉の展開はなく、本虫の産卵も認められていません。上旬までに産み付けられた卵はふ化し、幼虫も順調に生育、蛹化しましたが、耐寒性の弱い蛹は、羽化できずに死亡するか、羽化しても正常に羽が伸ばせずに成虫で死亡する場合がほとんどでした。これらのことから、本県では、露地越冬の可能性は小さいでしょう。
施設内で発生していた場合には、本虫が生存する可能性もありますが、施設内での栽培事例が少ないので、この場合も越冬の可能性は小さいでしょう。
一方、国内では九州、関西地方において、平成19年より毎年発生している地域があります。飛来源からの距離が短くなったことにより、それらの地域から成虫が飛来し、毎年被害が発生することが考えられ、今後も注意する必要があります。
3防除対策
(1)ソテツのクロマダラソテツシジミに適用のある農薬はありません。
(2)新葉が展開している株を観察します。その際、未展開や展開途中の葉にチョウが止まっていたら、注意深く観察し、見つけ次第、捕殺します。
(3)卵や幼虫などが寄生した株を他地域に移動しないよう、移動に当たっては細心の注意を払ってください。
https://www.youtube.com/watch?v=AqYbkUriges
雌花の誕生
雄花の誕生
新芽や若葉が美しかっただけに現状は胸がいたくなります❗️
https://www.pref.chiba.lg.jp/ninaite/network/field-h22/kaki1004.html
ソテツの害虫クロマダラソテツシジミについて
昨年8月に県南部の安房地域を中心に、県内で初めてソテツを加害するクロマダラソテツシジミが発生し、新葉の食害により激しい被害を受けた株が多く見られました。そこで、このクロマダラソテツシジミについて、生理・生態と今後の発生の可能性について紹介します。
1形態及び生理・生態
(1)形態
成虫は、羽を広げても約30mmです。羽を閉じたときにみえる裏面は、黒とオレンジのまだら模様があり、表は、雄が青色、雌はやや黒色の部分が多くなっています。また、羽の後ろから突き出た尾のような突起(尾状突起)を有していることも特徴のひとつです。
幼虫の大きさは最大約15mmで、体色は赤紫色~緑色で非常に変化に富んでいます。
蛹の大きさは、約10mmです。
クロマダラソテツシジミの形態
(2)生理・生態
寄主植物は、国内ではソテツ属のみですが、海外ではその他にマメ科やミカン科にも寄生するといわれています。ただし、ソテツ属以外の作物については、詳細な調査は行われていないため、寄主植物となるかどうかは不明です。
産卵は、ソテツの未展開や展開後間もない柔らかい葉に多く、硬化した葉には行われません。1雌あたり産卵数も300個を超える場合もあるといわれています。
幼虫は、その若い柔らかい葉を食害し、食べ尽くすと芯の内部まで食害することもあります。その後、葉の基部や黄褐色の綿毛の内部に入り込んで蛹化します。
発育速度は、産卵から羽化まで、25~32℃条件で平均18.5日、30℃定温では12日で羽化する個体もある、と言われています。
(3)分布拡大の速度
昨年8月末に館山市内で発見された本虫は、1か月後には初発生確認地点より半径10kmまで、2か月後には、ほぼ安房地域全域が覆われる半径20kmの範囲まで分布を拡大し、侵入後の分布拡大の速度は、非常に早いことが明らかになりました。
2今後、本県で発生する可能性
これまでの観察では、11月中旬以降は、ソテツの新葉の展開はなく、本虫の産卵も認められていません。上旬までに産み付けられた卵はふ化し、幼虫も順調に生育、蛹化しましたが、耐寒性の弱い蛹は、羽化できずに死亡するか、羽化しても正常に羽が伸ばせずに成虫で死亡する場合がほとんどでした。これらのことから、本県では、露地越冬の可能性は小さいでしょう。
施設内で発生していた場合には、本虫が生存する可能性もありますが、施設内での栽培事例が少ないので、この場合も越冬の可能性は小さいでしょう。
一方、国内では九州、関西地方において、平成19年より毎年発生している地域があります。飛来源からの距離が短くなったことにより、それらの地域から成虫が飛来し、毎年被害が発生することが考えられ、今後も注意する必要があります。
3防除対策
(1)ソテツのクロマダラソテツシジミに適用のある農薬はありません。
(2)新葉が展開している株を観察します。その際、未展開や展開途中の葉にチョウが止まっていたら、注意深く観察し、見つけ次第、捕殺します。
(3)卵や幼虫などが寄生した株を他地域に移動しないよう、移動に当たっては細心の注意を払ってください。