志情(しなさき)の海へ

かなたとこなた、どこにいてもつながりあう21世紀!世界は劇場、この島も心も劇場!貴方も私も劇場の主人公!

ピンターのリメイク脚本の映画『スルース』は評判に違わず二人の男の対立のゲームに惹きこまれた。

2012-10-07 00:08:31 | 表象文化/表象文化研究会

                                         

さすがに良かった。オリジナル戯曲や映画を見ていなかった。72年に脚本化された作品が2007年にピンターによって脚本が書かれた。ネットでは意外にもいい批評が日本語でも幾つかUPされていて、英語バージョンでは読解のための解説や、学生たちへの導入の方法まで紹介してくれている。びっくりである。ウィキピディアの説明も長めだ。

人気推理作家の初老の男ととインテリアデザイナーの妻の愛人との男と男のプライドの闘いかな?女をめぐる言葉の決闘とゲームだがゲームが殺人事件になっていく!それがリアリティーかもしれないね!

第一ラウンドの勝者ー推理作家

第二ラウンドの勝者ー刑事に扮した男

第三ラウンドのは相打ち?ゲームからリアルな個のプライドに生きようとして銃を打たれて転がるモーリーだ。真実の吐露がいい。彼らのホモセクシュアリティーの気配がいい。

ゲームを超えてゲームにとらわれ、ゲームゆえに本音があふれる。大推理作家は富とプライドに生きようとする姿勢、やはり虚構と真実の淵が横たわっている。コンテキストが密室のような家である。最後に銃で打たれて死ぬモーリー。それもドイツ軍と闘っているさなかである。(←これは誰かが意図的に入れた文章?)

誰かが勝手に侵入して文章を書き換えた証拠かな?(上の文章は!妙な文章で写真も2つ貼り付けられていた!うつらうつら書いた文章かとも思ったが、急いでパスワードを替えた!)

びっくりしたのは、この二人の男たちの言葉のゲームは人気がある。若い大学生には読み解けないかな?ピンターの味わいは深い。関係性の綾、歪み、真実、虚構と現実、二重三重の仕掛けはさすが小説にない演劇作品ならではの総合芸術のかもす空間である。舞台の不可思議な世界がある。そして根本のことばのミステリーでもある。心の不思議でもあるね。社会的ステイタスなどのラヴェルを剥ぎとった時の生身の人間のイドやエゴーやスーパーエゴーか?

これは女を奪い合う男たちの闘いの暗喩でもある。女と寝るために(女の愛を得るために、女を所有するために)男たちが決闘する。構図は単純なのだろうか?嫉妬、所有欲、征服欲、プライドーーんん、これは根源的な男と女、人間社会のシンボルかもしれない。やはり学生たちとピンターワールドを読み解きたいと思う。入っていける学生はー少ないかも?あるいは?

ピンター・ワールドは女に振り回される男たちが意外と登場するのかな?客体に見えて主体の女の捉え方が面白いと思う。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。