志情(しなさき)の海へ

かなたとこなた、どこにいてもつながりあう21世紀!世界は劇場、この島も心も劇場!貴方も私も劇場の主人公!

思いがけない事は、ウルトラマン太郎がしばしの放浪の旅、そして動物愛護センターへ!

2012-03-03 12:28:03 | 動植物
タロウ君が自ら駐車場の紐で縛っていた柵を押し開いて飛び出し、戻ってこない。普通ならこんな場合、2時間以内には戻ってくるはずが戻ってこない。「最近はサイトで拘束した犬を紹介しているから後で見たらいいよ」と、PCに強い若者が言った。そして深夜覗いてみたら、いたのである。「あら、まぁ!、二度目である!」二度目というのは、一度目はタロウ君の世話に疲れた家人がタロウを処分するために連れっていった。その時の光景は今でも忘れられない。連れ戻された時のタロウの喜びようは何とも言えないものがあった。暗い檻の中、その隣にはブランド犬の親子がひっそりと佇んでいた。殺されるのを待つ闇、その空気はいやなもので、今でもあの101匹わんちゃん(ダルメシアン)の親子の静かな姿が浮かぶ。それは数年前で、そして今度は、ひょっとしてと思った通りに動物愛護センターの方に取り押さえられたのである。


今朝急いで電話もしないで向かった。土曜日だという事も意識していなかった。以前の建物はなく、大きなくすんだ色の建物は四角い骸骨のイメージで愛護には遠い雰囲気。ガードマンがやってきて閉じられたゲートの内側から「今日は職員がいませんので月曜日に来てください」とのことで、融通がきかない。持ち主が引き取りにきているのに県の公務員は週休二日を取って、しかも4000円を飼い主に請求する仕組みになっている。餌代は一日300円で5日間の拘束の後、飼い主が引き取りにこないと自動的に殺されるシステムだという。そこで疑問が起こった。

引き取り代を請求し、餌代も請求する。しかし飼い主が引き取りにきても土日は対応せず、ガードマンが建物を守っている。何から何を守っているのだろうか?「獣医さんもいますから心配ありません」と言う。しかし、2日に捕獲され、その翌日の朝引き取りに行っても引き渡さないで、5日まで拘束する。暗い闇の中に打ち捨てられているタロウ君が哀れに思えた。きっと闇の中、ダニがタロウ君の身体に死の匂いをかぎ取って一挙に増殖しているに違いない。数年前がそうだった。犬を飼ってダニの存在に気が付いた。生き物の血を吸い寄生する小さな生き物がまたうようよしている。生き物を飼うということの喜びと哀しみがダニを駆除する一つ一つにまた込められている。

「アホナ奴だね」と、若者は言った。「ねー知っている?沖縄は犬を殺す率が一番高いんだよ」「そうななの、なぜかしら?」なぜかよくわからない。可愛いと飼っても、生き物(犬)を飼うという事のたいへんさは飼ってみないと分からない。毎日のように散歩に連れ出す。それが結構単純でたいへんなのである。犬のリズムにこちらがまいってしまうことがある。いっしょに遊んだりマッサージしてあげたり、歌ったり、満月の夜の狂おしさにつきあったり、諸々が日常に絡んでくるのである。

しかし、いないとさびしい。可愛い家族の1人になっている。忙しい時は全く遊ぶ余裕がなくても、傍にいないと気になる。そのわがままなタロウ君が自ら家の庭の檻から飛び出した。紐で繋いでいるわけでもない。広くはないが庭で自由に地鳩を追いかけたりできる。餌泥棒の猫もまた!

しかし広い空間をタロウは泳ぎたかった。それは、気持ちはわかる。毎日散歩してかつもっと大きな野望をもって飛びだした。そこに何が待ち受けているのか、彼は認識しようがなかった。ちょっと寄り道して家に戻るつもりだったのかもしれない。しかしおもわぬ落とし穴があった。彼は自由に生きれる犬ではないのである。この人間社会の規範の中に生きている。犬が認識できるはずはない。自業自得の四文字がやってくる。この4文字は厳しい!「柵の紐を頑丈に縛らなかったからこうなった」と、責められたのも確かで、よちよち歩きの子供と同じ知能だと言われると、責任はやはり、タロウではなく飼い主にあるという事になるゆえ。

人間も犬も自らの行為の責任と後始末が要求されている。そして犬に関しては飼い主が責任を持たざるをえない。自由に泳いで、その結末のカーテンがどう降りようと、人も犬もそれを覚悟せざるをえない。

自ら柵をこじ開けて飛びだした先に、自由ではなく、捕獲され闇に閉じ込められる空間が待っていた。タロウは何を思っているのだろうか?また飼い主が助けだすことを思っているのだろうか?見捨てられたら死が待っている。

しかし、動物愛護センターの土・日の対応は納得できない!4000円飼い主に課するのなら、土・日も引き取りに柔軟に対応する体制を取るべきではないだろうか?飼い主は広い明るい空間に取り戻したくても、檻の中の闇に置かれるのである。これは少し愛護センターの名称にそぐわない制度だと言えよう。(しかし、多様な考えがあるのは当然)5日拘束ルールはもし土日をはさむと7日体制になるのだろうか?その期間が過ぎると処分(殺)される。

はやく、わがままでも可愛いウルトラマンタロウを返して!すぐにでも返してほしい!

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