『沖縄民謡大全集』のCD14巻を聞いているが、山里勇吉の「トゥバラーマ」を聞くや魂が震えたような感じがした。こんな美声と哀感のある声音があるんだ。バッハやモーツアルトの旋律の美ともことなる声音の美がある。西欧オペラの美もマリア・カラスなど、やはり凄いと思う。声の美、声に人はまたひきつけられてやまない。旋律のメロディーになった歌の極美がある。しかし、耳に入るや震撼する声音はまれだね。山里勇吉は女性にもてたに違いない。人は美を求めてやまない。美は姿形だけではない。言の葉の美、声音の美、旋律の美、絵画の美、精神美、多様な美に、特に自然の美に包まれている。人の生き方の美学もある。太った豚よりやせたソクラテスの美、も?Stay Foolish, Stay Hungryも美かな?民謡のリズムに感謝!普久原朝喜は先駆者だね。発想の新鮮さと一途な思いが結集された戦前のSPレコードだ。根っこにあるのはパッション・パトス(受苦)だね。
朝喜&京子の背後に愛憎の嵐で自殺した方々もいたように写真から感じられた。美の背後の悲哀・醜悪・葛藤・諦念・執念・絶望がまた見え隠れしている。美を味わうとはそれらをまた包摂することになるのだろうか?今はただその民謡の声音とリズムに身をゆだねていたい。
論文大詰めでまだ終われない!やれやれ!