志情(しなさき)の海へ

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居酒屋談義の発見は面白い!大城立裕XFrank教授の歓迎会/Living Spirit出版祝賀会?!

2012-01-28 11:17:44 | グローカルな文化現象

              (本浜秀彦氏、大城立裕氏、Frank・Stewart氏)

今から出掛けなくてはならない。
目取真俊の「眼の奥の森」がすでに翻訳されていて、完成が近いとお聞きした。沖国大のスミンキ・タクマ先生が取り組んでいる。いいニュースである!彼は翻訳に優れた教授なのかもしれない。
学生たちの目取真エッセイ翻訳も2月にはネットでUPできそうである。

大城立裕先生の新作組踊などを3月末の早稲田シンポジウムでパネル発表をするのだが、その件もあって鈴木雅恵教授も他の取材をかねての来沖である。彼女もいっしょに居酒屋談義に参加させていただいた。

新作組踊:【Gods Beyond the Sea(海の天境)】の英語の題名が、大城立裕先生が御自分でつけられた、とおききして感銘を受けた。山里勝己教授と御相談したとは思うが、この素敵なネーミングは心ときめかせる。以前山里先生にその題(作品の翻訳)についてメールでお聞きしたことがあったと記憶しているが、はっきりしたお返事がなかったことに納得がいく。言語に達者な大城先生の感性の凄さにあらためて感銘を受けた。ちなみに新作組踊「真珠道」を(The Rainbow of Madama Bridge)と私は翻訳したのだが、文字通りのMadama michiなどではなく他の訳もあるが、このようにしたのはGods Beyond the Seaのイメージゆえでもあった。The Rainbow over Madama Bridgeがいいかな?それにしても翻訳の大変さがわかる。題名一つでもイマジネーションの豊かさが問われるのである。翻訳の協力体制の大切さも必要だ。日本語やウチナーグチに長けてかつ英語に長けた方と英語に長けて沖縄にも理解の深い方との共同作業が生み出したのがLiving Spiritの著書だと言えようか。英語や他の言語から日本語への翻訳は多いがその逆が圧倒的に少ないのである。沖縄の文芸作品や論文はもっともっと英語に翻訳されていく必要があるだろう。世界への発信であり共通理解の深まりのためにもーー!

もっと書きたいが、居酒屋談義で得る事はあると納得。組踊に対する定義も大城先生はとてもシンプルに捉えておられる。雅恵殿はお能を実際たしなんでいて、劇場をとっぱらって、琉歌と詞章のシンボリズムではないかとーー。なるほどの連続!でもおかげで私の風邪はますます悪くなっているーー。そういえば川満信一さんもお見えになっていたが、氏は「大城さんの小説はほとんど読んでいない」とあいさつされていて興味深かった。「嘆異鈔は読んだが」と前置きしていた。大城先生は「彼は俺より先に嘆異鈔をよく読んでいたみたいだな」と話していた。川満さんは私達が学生時代と変わらない雰囲気である。高良勉さんは浜千鳥(ちじゅやー)を踊ってみせた。

(律義にあいさつされる大城先生)

大城立裕さんはとても実直で正直に対応される方だと思う。フランクさんに対して御自分のスタンス、琉球処分以降の沖縄の歴史の歩みにおけるこの間の推移を簡潔に語り、復帰は嫌がおうでも選ばざるをえなかった選択だったと話した。フランクさんの論稿で、RapeではなくBetrayalが中心だと書いていることに対する私の問いに、大城さんが応えた形になった。美しい憲法の国に復帰して基本的人権が守られると幻想を持った。しかしその国の背後にもまたアメリカがいたのである、とーー。パールハーバー公園内の記念館(?)で上演する事も模索されているようだ。一つの作品が持つ力がありえるのは確かである。その中に現在の沖縄のパワーポリシーの罠も露わになりかつ原爆を落とす国への批判の眼差しも込められている。沖縄から真珠湾攻撃をした国と原爆を落とした国への提言にも見える。大城作品に秘められた作品が極めてコンテンポラリーでありえるのは変わらない沖縄の状況ゆえでもあり、作品の中心人物上原はある面でウチナーイキガの誇り、矜持をもってそこに立っている。作劇上の【作りすぎ】という評も聞こえたが、洋子の位置は女性性ゆえの柔軟性を見せる。つまりセクシュアリティーは暴力性を持ちながらかつ融合【愛】の象徴であるという事、多面的である。Rapeのシンボリズム、その対称的な個人的な愛の物語が異文化交流の中でどう生き生かされていくのかーー。物語はまた断片を語るのである。

(永遠の詩人川満信一さん、変わらない若さである)

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沖縄芸術大学の板谷徹先生は【劇場と社会】のシンポジウム3月11日開催(県博物館・美術館講堂)にコメンターターとして参加していただけることになった。感謝!

先生が芸大中庭で上演された仮設舞台はとても衝撃的だった!
こちらの企画も前にすすめなければ、時間はまってはくれないのだが、たいへん!

後でまた!今から風邪に襲われた身体であるリハの取材である。インタビューも兼ねる。その後タイムスへの原稿、辻の事もあった。やれやれ!何しているの?

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