志情(しなさき)の海へ

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「沖縄問題」に関心ある東京の皆さんそして全ての「リベラル」な日本人の皆さんへ!/親川志奈子さんから

2014-01-26 10:34:57 | 沖縄の過去・現在・未来

2003年に何年かぶりにインドのジャイプールで開催された国際学会の最後のフェアウェルパーティーで、当時の学会会長の女性(カナダケベック出身)が、「ケベックは独立を断念した」と発言した時、初めてケベックのカナダからの分離独立運動を意識した。フランス系が多く住むケベックはカナダの中にとどまることを決意したのである。その時沖縄の事を思った。マジョリティー日本から差別化されている郷土沖縄の未来!を。今年で琉球処分から135年目の沖縄である。変わらなさにめまいを覚えたままの沖縄の桎梏、可能性と未来!はたして独立の可能性はどれほどだろうか?

すでに母語は日本語である。琉球諸語が危機言語で現在復活の取り組みが盛んだ。琉球諸語の復活を支持しているが、エスニックな琉球・沖縄は自治州としての自治権を獲得した方がいいと考えている。独立することによって、現在の陸、空、海の見えない・見える檻から解放される明日を望んでいる。しかし、ハワイ州を見ても、独立は大きな声ではなく、すでに従来のハワイ人の4倍以上が他のアジア太平洋やアメリカ本土から押し寄せてきた人間が住んでいる。しかし観光資源はハワイ王国が残したものを目玉にしている。芸能、音楽がそのコアであり、自然の美が観光の中心である。

以前同化と異化をテーマに論稿に向かった時、世界のマジョリティーとマイノリティーの関係性、その複合的なアイデンティティが多様に存在することに行きついた。どこでもマジョリティーがマイノリティーを政治・経済・文化的に収奪する構図が見られた。類型が見られると同時に、アメリカインディアンやスエーデンの少数民族もそうだが、マジョリティー文化圏に包摂されながら、そこで独自の文化を再構築している現象も見えた。アメリカそのものが、多様な国籍を持つ人間たちが移住してできた国家(集合体)であり、民族の集まりである。そこでやはりマジョリティーとマイノリティーの相克があり、流血があり、サヴァイヴァルの価値が試されてきた。隣国中国のチベットやウイグルのマイノリティーとマジョリティー漢民族の政治力学をみると、民族的尊厳が大きな権力によって押しつぶされている状況がある。しかし、すべてモノクロの杓子定規社会の弊害は、すべてにおいてマイナスだということは、歴史が証明している。多様性、エスニシティ―、違いを認め合う社会が求め続けられているのである。

人間の個々の機会均等性がもっともっと尊重されないといけない時代である。琉球弧のもつ可能性、この間の歴史の経験から得られたものをさらに未来に生かしていく日々の営みが問われ続けるている。

沖縄は琉球王国時代の痕跡、文化財が多層(多様)に存在する。それらの文化遺産が観光資源であり、エスニックな誇りであり、糧・縁になっている。しかし、スコットランドのように独立に関する住民投票がなされた時、独立派は少ないに違いない。日本の中の沖縄を(米軍占領下を除いて)この間の歴史を歩んできた現在であり、すでに沖縄系日本人として、市民権をもち、東京や大阪、外の地域に移り住んでいる人々も多くなっている。私の先祖の墓も東京と大阪にある。沖縄にとどまらない交流が130年以上続いた現在、日本人であることの誇りと沖縄人であることの誇り、そのWアイデンティティーは進展している。日本の問題も沖縄の問題も共有している現在の生の空間である。戦後の沖縄的状況の日本本土への拡散も見える。いわば日本中央による沖縄へのオリエンタリズムがあり、かつアメリカから日本へのオリエンタリズムも差別もある。複層に絡みあう国と国、地域と国、県と地域の問題がある。

それらの問題を是正していく姿勢が問われ続けている。日本内の沖縄の自決権は最低限必要だ。そして沖縄の自己決定に対して中央政府は考慮する必要があろう。マイノリティー沖縄のエスニックな歴史・文化を包摂し、それをさらに豊かに実らせる方が、日本そのものにとっても有益に違いない。米軍基地は有害。沖縄を軍事キーストーンにするより平和のキーストーンにする方がはるかにメリットがあるにちがいない。←と必ずしも関西に住んでいる知人は思っていない様子だ。中国が怖いから沖縄には基地を、のスタンスが見える。やれやれ!

*******************************(以下は転載!)

「沖縄問題」に関心ある東京の皆さん、そして全ての「リベラル」な日本人の皆さんへ!/親川志奈子さんから

2014-01-26 10:06:02 | 沖縄
「沖縄問題」に関心ある東京の皆さん、
 そして全ての「リベラル」な日本人の皆さんへ!

「沖縄問題」に関心のある東京の皆さん、

貴方達は少なくとも沖縄が日本に「復帰」して以来42年間、ことあるごとに沖縄を見つめ、沖縄に来て、あるいは沖縄に移り住んで「沖縄の人はもっと声を上げないといけない」と言ったり、「沖縄の怒り」というフレーズを使ったりして「運動」を楽しんできましたね。

「沖縄問題」とは、リスクと直面している沖縄人が取り組む問題であると同時に、真の当事者である日本人が取り組まなくてはならない大問題だということを、貴方達は知っているにもかかわらず、沖縄の運動を煽り支援することに満足し、日本人ととしてのポジショナリティで自分たちが解決して行く問題として取り組んではくれませんでしたね。

「沖縄問題」に関心のある東京の皆さん、
そして「沖問題」に関わった事のある全ての日本人の皆さん、
今度は貴方達がアクションを起こす番だと思います。

東京都知事選で唯一「辺野古移設NO」を唱えている宇都宮氏を当選させてください。
名護市民は自民党や政府から投入されたあからさまな圧力や文字通りの買収など、考えうる全ての汚い手をピシャリとはね除け「大差で」稲嶺市長を再選させました。
今度は貴方達日本人の番です。

「沖縄問題」を沖縄に背負わせるのはもう辞めてください。
貴方達日本人の手でこの差別構造に終止符を打ってください。
今度の選挙で宇都宮氏を当選させる事は日本人が沖縄や福島を差別しないと決意する事であり、日本人が自分たちの首都を人間の生きる場所として再生させるための大きな第一歩だと思います。

もう一度言います、
「沖縄問題」を進展させたいと考える日本人の力を集め宇都宮氏を当選させてください。

沖縄と日本の「連帯」はそこからがスタートです。

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親川志奈子さんは、琉球民族独立総合研究学会共同代表の一人

藤原書店から出版された最新号の『環』で小特集「沖縄はなぜ日本から独立しなければならないか 」が掲載されています。
松島泰勝・大田昌秀・新川明・三木健・普久原均・海勢頭豊・石垣金星・仲村渠克・親川志奈子さんが執筆しています。どうぞお読みください。

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