夕食を終えると、天気に関係なくとりあえず外に出て空を眺めます。
曇りや雨の時は即刻退散。
でも、最近は本当に星空が見える機会が減りました。
大気中の水蒸気が増えている様に思います。
雲が多いし、晴れていても水蒸気が多いため光害(ひかりがい)で街明かりの光が水蒸気で散乱してシラーとなってしまいます。
そうは言っても、やっぱり晩秋ともなって来ると透明度が良くなって来るものです。
久々に見る綺麗な星空。
しかも、丁度おうし座が昇って来るところでした。
おうし座の中央には燦然と輝く木星が陣取っています。
アッ、この光景見覚えがある!!
(星を大きくして星座を見易くするため明るい星像の周囲に滲みを与えています)
大昔、私が中学一年生の秋。
街の本屋さんに行くと「天文ガイド」なる雑誌があり、その表紙を飾っていたのが正しくこの光景。
地表の景色から昇りつつある星々。
左にはぎょしゃ座が有って、上の方にはプレアデス星団(日本名:昴)があり、おうし座の中心には木星。
「惑星」は「動きを惑わせる」星であり、日々星々の中を微妙に動いて同じ場所に見える事って、なかなか起きません。
ただ、シュミレーションソフトで確認したら、1972年当時この場所に有ったのは木星では無く土星だった様です。
確か10月号だったので、それに掲載されるには2ヶ月くらい前の8月頃撮られた写真なんだと思います。
なので、1972年8月13日1時30分辺りを見てみました。
でも、明るい惑星がそこに有ったのは確かでした。
我ながら凄い記憶力ですね。
この「天文ガイド」が自分で買った初めての天文雑誌でした。
この雑誌の表紙の写真に魅了され、それ以来暗い星空が怖くなくなり、とっても好きになりました。
そもそも星や宇宙について小学4年くらいからとっても興味がありました。
小学生の頃は業者の方が学校の校門付近で帰り掛けの小学生相手に宇宙の事を詳しく説明したサイエンス本の斡旋をしていて、そのパンフレットを見て何度も何度も親にお願いして6ヶ月間に渡って配布される本を隈なく読み漁っていました。
それを見た母親がそれとは別に全12巻の写真入り百科事典を買ってくれ、毎日毎日その百科事典を見ていたので、天文以外の事もほぼ何がどの巻のどの辺りのページに掲載されているか直ぐに探し出せるくらい百科事典にも熱中していました。
そんなに星が好きなくせに夜、外に出れば夜空は真っ暗で星々だけが異様に明るく輝く状況が怖くて、長い時間外にいる事が出来ませんでした。
昨晩、記憶にある雑誌の表紙と同じ光景を52年振りに見るとは思いも寄らない状況に、写真に収めた訳です。
それとは別ですが、天頂付近には秋の四辺形のペガスス座からアンドロメダ、そしてペルセウス座へと星の流れを感じる領域も好きです。
星が沢山有って、どれがどれなのか普通の人は分からないと思いますが、興味があれば調べてみてください。
星空が好きになる切っ掛けって意外と単純なのかも知れませんね。
最初の写真のスバルや二重星団も写っています。
勿論、この写真の中にはアンドロメダ銀河もしっかり写っていますョ。
一部をトリミングで拡大すると・・・
中心にある多少横に広がったのがそれです。
しかし、最近のカメラはレンズも撮像素子も高性能なため、星像が小さくなり過ぎて特にSNS等への画質を落としての投稿においては星座が良く分からない事が良く有ります。
今回は以前に紹介した星像の周囲に滲みを追加する手法で明るい星を多少大きくなるようにしました。
原本をPCの画面いっぱいに見る分には補正無しでとってもよくみえるんですけどね。