ぶろぐ猫の目

笑う門には福来る・・

実験中

熊なんて可愛いもんじゃない

2020-10-21 16:35:51 | どうでもいい話

今日2020年10月21日の日経春秋





詩人で童話作家の宮沢賢治の作品に出てくるクマは、まるで人間のように言葉をしゃべり、行動する。

「なめとこ山の熊」では谷の風景をめでたり、猟師に傷を負わせた振る舞いを反省したりした。

「氷河鼠(ねずみ)の毛皮」では無法に獣を乱獲する富裕層をつるし上げている。



▼自然の中で動物と人間は支え合わねば生きていけない――。

いずれの物語も共生へのモラルを読者に問いかけるようだ。

今風にいえばサステナビリティー(持続可能性)をも視野に入れているのだろう。

このところ各地でクマによる襲撃や人里への出没が相次いでいる。古い本を読み返し、彼らの言い分に思いを巡らせた。



▼本来、クマは臆病と聞く。人が鳴らす鈴や笛の音に耳ざとく気付いて、遠ざかってしまうとされる。

一方、いったん自らの「獲物」と認識すると執着は強いようだ。

登山者が食料入りのリュックをクマから取り戻そうとし、襲われることがある。

味を覚えた農作物や生ごみを何度もあさりに来るのも、この性分ゆえらしい。



▼山では秋の主食のドングリ不足のうえ、少子高齢化や過疎で森に人が立ち入らなくなり、

クマの行動範囲が広がっているとの指摘もある。

不幸な遭遇をなくすため何ができるか。環境相が関係省庁の会議を来週開くと表明した。

賢治をまねて、クマに語らせたい。「シンジロウ大臣のおかげで春が待ち遠しくなるといいな」



転載ここまで

なんか熊をかわいい生き物のように書いてますがね



テレビでは面白動画とかいって

海外のシーンで、クマが自宅の庭のプールに入ってきて

遊んでる姿や、ハンモックで寝ている姿が

かわいげにうつされてます



それで勘違いする人が出てきて

子熊を犬と間違えて近づき、襲われてけがをする人も出ました



本来野生の動物は、恐ろしいものという認識が薄れてきてるのかな



子供のころ見た、グリズリーという映画には

幼心にもビビりました

グリズリーのびんたで馬の首が吹っ飛ぶシーンには

しょうべんちびるかとお思いましたよ

こんなのの住んでる国でなくてよかったと思いましたが

日本にも羆(ひぐま)ってのがいるんです



羆の恐ろしさを知るには次の本をお読みください



吉村 昭著 「羆嵐」



以下アマゾンから転載



「クマだ」、男の口から、低い声がもれた……。

村を阿鼻叫喚のどん底に陥れた凶暴な肉食獣!

実際の事件を基に、その恐怖を再現する。



北海道天塩山麓の開拓村を突然恐怖の渦に巻込んだ一頭の羆の出現! 

日本獣害史上最大の惨事は大正4年12月に起った。

冬眠の時期を逸した羆が、わずか2日間に6人の男女を殺害したのである。

鮮血に染まる雪、羆を潜める闇、人骨を齧る不気味な音……。

自然の猛威の前で、なす術のない人間たちと、

ただ一人沈着に羆と対決する老練な猟師の姿を浮彫りにする、ドキュメンタリー長編。



本文より

渡道して以来かれらは、多くの先住者たちから羆(ひぐま)が内地の熊とは異った野生動物であることを知らされていた。

内地の熊が最大のものでも三十貫(一一〇キロ余)程度であるのに、

羆は百貫を越えるものすらある。

また内地の熊が木の実などの植物を常食としているのとは異って、羆は肉食獣でもある。

その力はきわめて強大で、牛馬の頸骨を一撃でたたき折り内臓、

骨まで食べつくす。むろん人間も、羆にとっては恰好の餌にすぎないという。



転載ここまで



実際に起こった事件をもとに書かれているノンフィクションの持つ力に

圧倒されます

羆は妊婦を食い、その旨さを知る。その描写を読んだだけで戦慄します



一回読んでみて













コメント (2)
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