トモダチ作戦に参加したアメリカの兵士が、前方を見ると、長い真っ直ぐな列ができていた、これに驚く、というのは、彼は、ハリケーンの被害にあったアメリカの南部にも派遣されていた。
その時、集まってきた群集は救援物資の取り合い・奪い合い、瞬く間に阿鼻叫喚の地獄絵図となった、殴りあい・蹴りあい・噛み付き・引き千切る、男と男が・女と女が、ののしり・わめき・罵倒する、それは、見っともない・情けない・恥ずかしいシーン、赤鬼・青鬼でさえ目をそむける、人間というものが情けなくなる。
ところが、目の前に展開しているのは長い一列の行列、誰一人割り込む者がいない、黙って、自分の番を待っている、
「これが、日本か」
「これが、日本人なのか」
物資を渡す兵士の目にナミダ、受け取る日本人の目にナミダ・・・