E・ケンペルは、日本と日本人に大変に好意的で、当時の日本が安全で平和、ヨーロッパよりも進んでいると述べている、もっともこの時代のヨーロッパは、宗教戦争の最中で、混乱の極みだった。
ケンペルは宿屋にモノを忘れたのだが、何人もが中継して、無事に届いたことを記している、「この列島の人々は親切でやさしい」、ケンペルのこの著作がヨーロッパの人々に影響を与え、幕末の列強が、比較的に好意的であったのは、これによるようだ。
彼の観察は、はさまざまの分野に及んでいるのだが、圧巻は、
「日本人の先祖は、バビロニアから来た」 ― 『日本誌』 ―
ヨーロッパの一部には、日本人が白人と関係があると思い込んでいる人々がいるのだが、その出発点は、E・ケンペルということになりそうだ。