The orthodox civilization is the festival politics of Japan

「安藤真の『世界文明の正統は』」の続き、祭政は人間中心を超え物質文明を越える、これを受け継いでいるのが日本の伝統と文化

護摩の煙の秘密 3

2009-10-30 05:28:44 | Weblog

 日本の国文学者は、
   芥子焼く  ― 「芥子」はカラシで、これを炉に投げ入れて真言加持の時の降伏の用に供する ―
 大して問題ではない、これではつまらない、「芥子」が「カラシ」ならば、しごく健全な行為ということになる。

 源氏物語では、
 「ただ芥子の香にしみかえりたる」 ― 葵の上 ―
 ここでは、護摩に焚かれたものは、確かに芥子・カラシ。
 だが、もともと「芥子」は「からし」であったのか、当初は、違っていたのではあるまいか。
 その可能性がないことはない、真言密教の禍々しい雰囲気には、その頃の残像が含まれているように思えてならないのだ、どうであろう。

護摩の煙の秘密 2

2009-10-27 06:04:20 | Weblog

 護摩を焚く火の中に「大麻の実」を放り込んだのであろうか、長い間の疑問であった、平安時代の『新猿楽記』では、ある家族を紹介しているのだが、その中で、家族の職業に対する詳細な記述があった、真言師の次郎について、
 「次郎は、一生不犯の大験者、三業相応の真言師なり」
 (次郎は、一生不犯の修験者で、身・口・意の三業が一致するホンモノの真言の行者である)
 そして、次の一行になる、
 「修法に芥子焼くに験あり」

 この「芥子」が問題、「芥子」を「からし」と読むか「けし」と取るか、それによって、ガラリと様相が変わってくる。
 さあ、どちらなんだろう、この辺は、歴史を読む者の醍醐味であろうか。

護摩の煙の秘密

2009-10-24 04:40:33 | Weblog
 福岡県豊前市には、山伏の山として有名な英彦山(ひこさん)がある、その英彦山と犬ケ岳を主峰とする山なみに求菩堤(くぼて)山があり、標高は782メートル、さほど高い山ではない。

 この求菩堤では、かつて麻が栽培されていた、「麻畑」という地名が残っており、明治初期まではケシの畑があったという。
 ところで、山伏の焚く護摩は108本の桑の木を3回に分けて行うのだが、このなかに大麻の実を入れたらどうなるであろう、あるいはお茶や薬に混ぜたらどうであろう。

 それは、彼らの中枢神経を刺激してサイケデリックな幻想を引き起こさないであろうか、金ピカのホトケがムクムクと動きださないであろうか、極楽にいるような恍惚感を与えないであろうか。

 その部屋に集まった数十人のグループを、一瞬に、信者にすることも可能ではなかったか。

インカ文明の秘密 5

2009-10-19 03:51:45 | Weblog

 アンフェタミンが大量に使われたのが第二次大戦、各国の軍隊では突撃する兵士に服用させた、激烈な戦闘には、正常な神経では持ち堪えられないということであろう。

 あのヒトラーも、一日に数回、アンフェタミンの注射を打っていたという、彼の異常なまでの狂気と情熱は、アンフェタミンによるものなのではあるまいか。

 日本は、メタンフェタミンであるが、軍需工場の作業能率の向上と眠気防止のために「猫目錠」として、戦闘の前には「突撃丸」として支給されていた。

 また、1960年代、アメリカの学生たちは、徹夜の勉強にデスオキシン・Desoxynやデキサル・Dexamylを服用して集中力を高めていたのだが、これを奨めたのは、学校の医者であった。

インカ文明の秘密 4

2009-10-16 05:41:15 | Weblog

 インカでは脳の手術をしていたらしい、どのような外科器具を使用したのであろう、確か鉄器はなかったはずだ、鋭利な石器を利用したのか、また、患者の痛みを和らげるためにコカの独特な処方があったのであろうか。

 ところで、風邪の薬に入っていたエフェドリンは、漢方薬に使われている麻黄・エフェドラの成分として発見され、喘息の特効薬として使用された。
 このエフェドリンを合成する途中に誕生したのがメタンフェタミン、「メタンフェタミン」の商品名が「ヒロポン」。

 そして、アメリカでもエフェドリンに似たアンフェタミンが合成された、「アンフェタミン」も喘息の治療薬として服用されたが、強烈な覚醒と快感作用のために、一般の人々が、しきりに利用するようになる。 

インカ文明の秘密 3

2009-10-13 06:08:57 | Weblog

 コカから抽出されたコカインは、ストローのようなものを使って鼻から吸い込まれる、このため鼻粘膜から吸収されるわけだが、常用者は左右の鼻の穴の境に穴が開いてしまう「鼻中隔穿孔」が出る。

 コカインの刺激により鼻粘膜が破損してしまうのだ、そして粘膜から吸収されたコカインはダイレクトに脳に達する、その作用は強烈で、
 1、眠気の消失
 2、感受性の向上
 3、運動能力の向上
 4、快感の極端な高まり

 この脳に対する、瞬時の作用こそが、他の薬物にはないコカインの特徴であり、この作用は覚醒剤の多幸感とよく似ており、脳に対する作用から見ると、コカインは覚醒剤の一種だと考える学者もいる。

インカ文明の秘密 2

2009-10-09 04:05:20 | Weblog

 やがて、インカはスペイン人に征服される。
 インデイオたちは、プランテーションや鉱山で過酷な労働を強制されることになる。
 彼らは、コカの葉を噛みながら金や銀を掘り出し、ボロボロの身体になって、次から次へと倒れていった。
 その人数は、どれくらいであろうか、当時の人口の何割に達しているのではあるまいか。
 カリブ海の島々では、数百万人のnativeが全滅している、話題になった「パイレーツオブカリビアン」の中に原住民が出てこないのは、すでに絶滅していたからで、あれは正しい。

 なんの希望も救いもない南アメリカの原住民を支えたものが、このcoca chewingの悲しい習慣であった。

インカ文明の秘密

2009-10-07 05:58:05 | Weblog

 南米のインカには数百トンの石の建造物がある、2400メートルの山頂に300トン以上の巨石を運び、カミソリの刃が入らないように積み上げている、21世紀でも解明されていないのではあるまいか。

 このインカの文明は、コカの葉と親密な関係があった。
 「コカ」には、向精神作用があり、精神を覚醒させ、筋肉活動を高め、多幸感を高める。
 「多幸感」とは、幸福な気分、非常に満ち足りた喜びの感情である。

 コカの木は、アンデス山脈の1000~2000メートルの高地で栽培され、年に3~4回、摘み取られる、それを、アルカリ性の生石灰に混ぜて噛むと、たちまち疲労が回復し、飢えを忘れさせ渇きを癒やしてくれる。

 インカの建造物が、どのようにして建設されたかは不明であるが、その労働者たちがコカの葉を常用していたことは確かなようだ。