パリの裏通りで、ロマ・ジプシーの歌を聞いた、ちいさな少女、帽子を裏返して前に置き、歌い始める。
山がそびえ
草原が広がり
若い男
若い女
キラメく刃・やいば
赤い血が
とびちり
青い叫び
そして
黒い死
老人のナミダ
遠ざかる馬車の列・・・
昭和天皇が行幸の折、トツゼン、
「この辺に 静の墓があったはずだが」
さっそく専門家に連絡して確認の運びになる、これも、日本史のエピソードになったようだ。
その日、カマクラでは静御前の舞が奉納された、
しずやしず しずのおだまき くりかえし
むかしを今に なすよしもかな
カマクラに仇なすヨシツネ、
「おのれ しずか ゆるせぬ」
政子が、
「うたわせてください
うたわせてください
戦いが おとこのいのちならば
恋は おんなのいのちなのです」
「いや ゆるせぬ ゆるせぬぞ」
「しずかは いのちをかけています
うたわせてください
まわせてください
まさこ・政子
一生のおねがいです」
みよしのの みねの白雪 ふみわけて
いりにし人の あとぞ恋しき あとぞこいしき・・・
鬼をも恐れぬカマクラのもののふたちが、袖でナミダをぬぐう。
ー 古代の出雲大社 ー
出雲・いずも という言葉だけで胸が一杯になる。
万感の思いが沸いてきた、天皇政権が成立する前にこの列島を束ねていた、
「ちょっと やさしすぎたのかもしれない」
「彼らは 土着の人々を差別しなかったようだ」
その出雲の夢がひとりの女性に乗り移った、
その舞はどうであったか
その声はどうであったか
列島の夢が
列島の愛が
さやさやと歌っている
さやさやと舞っている
出雲・いずも という言葉だけで胸が一杯になる。
万感の思いが沸いてきた、天皇政権が成立する前にこの列島を束ねていた、
「ちょっと やさしすぎたのかもしれない」
「彼らは 土着の人々を差別しなかったようだ」
その出雲の夢がひとりの女性に乗り移った、
その舞はどうであったか
その声はどうであったか
列島の夢が
列島の愛が
さやさやと歌っている
さやさやと舞っている
Shaman は空を飛び時を駆け、神や精霊のパワーや言葉を人々に伝える、それは、
1,予知
2,予言
3,託宣
歴史に残る人は、
1,静御前
2,出雲の阿国
3,美空ひばり
美空ひばりは未曽有の敗戦の混乱の中で、夢と希望をあたえてくれた、この時、彼女は時代を背負い、
「歌手というシャーマンになった」
クロドンを取り巻いていた人々、たちまち去っていった、
「だれも行かない」
クロドンは大学院に講座を持っていない、それで、学部の講義を聞きにいった、なんと
「学生が いない」
秋山さんの時は外人部隊が20数名、こちらはゼロ、それでもクロドン、黒板に向かってブツブツ、
「それは ひどいもんでした」
「さぞかし無念だったでしょう」
「それを 集めて焼いたんですよ」
さらに、
「わたしたちは 生まれかわり死にかわり 仏法を伝えていかなければいけません・・・」
「センセイ だれもいませんよ」
「いいんだ いいんだ いいんですよ」
そして、
「ホラドン あれだけの禅僧はいない いいところだけでなく わるいところも みんなうけとめてごらんなさい」
それから、数週間後に、亡くなった。
「だれも行かない」
クロドンは大学院に講座を持っていない、それで、学部の講義を聞きにいった、なんと
「学生が いない」
秋山さんの時は外人部隊が20数名、こちらはゼロ、それでもクロドン、黒板に向かってブツブツ、
「それは ひどいもんでした」
「さぞかし無念だったでしょう」
「それを 集めて焼いたんですよ」
さらに、
「わたしたちは 生まれかわり死にかわり 仏法を伝えていかなければいけません・・・」
「センセイ だれもいませんよ」
「いいんだ いいんだ いいんですよ」
そして、
「ホラドン あれだけの禅僧はいない いいところだけでなく わるいところも みんなうけとめてごらんなさい」
それから、数週間後に、亡くなった。
その頃、クロドンの庵に、多くの人が来ていた、その一人が、石うすみたいなオトコ、
「いつになったら 大学の講師にしてくれるんですか」
「ムリを言っちゃあこまるな」
「・・・」
「あたしにだって できることとできないことがある」
「もう2年ですよ」
「台所がこわれちゃたんだ」
「またですか」
「丸が4つぐらいのがあるといいんだがね」
「何マイですか」
「そりゃあ 気はこころって言うがね」
クロドンの本領ハッキだ・・・
ところが、クロドンがガンになっていることが知れてしまった、それも末期らしい。
「いつになったら 大学の講師にしてくれるんですか」
「ムリを言っちゃあこまるな」
「・・・」
「あたしにだって できることとできないことがある」
「もう2年ですよ」
「台所がこわれちゃたんだ」
「またですか」
「丸が4つぐらいのがあるといいんだがね」
「何マイですか」
「そりゃあ 気はこころって言うがね」
クロドンの本領ハッキだ・・・
ところが、クロドンがガンになっていることが知れてしまった、それも末期らしい。
ウソドンがわたしの作品をどうのこうの、それをクロドンに話すと、
「あいつには 文章はかけないよ」
「文章を書くには どこか愚直なトコロがひつようだ」
「あいつのような性格にはムリだ」
まともに受け取っていたのがシャクにさわる。
「あいつの卒論 知り合いの住職に書いてもらったんだよ」
ウソドンは口から出まかせ、学生が、次々にひっかかっていく、
「なんで あんなことするんですかね」
クロドン、
「それは 血だな」
「詐欺師の血だよ」
そして、
「ボースなんて詐欺師みたいなもんだからね」
「ザアッー」
小太りが駆け下ってゆく、
「ちゃん あれはなあに」
子ダヌキがおどろいた、
「なまぐさボオズが オンナに会いに行くんだよ」
ウソドン、作務・さむ の時間になると消える、そして、茶礼・されい になるとヒョッコリ、そんでもって、
「センベイをバリバリ お茶をガブガブ」
その性分はなおらない、夜になると、フモトのオンナに会いに行く、ホラドン、
「それも 修行ではあるがね」
「千代ちゃん はい おみやげ」
「あっ カメダのアラレ これっ 高いのよ」
「なあに 生い先短いじじいなんかに食わせることはない」
クロドン、
「そのオンナ 今の奥さんではないね」
「大アタリー」
小太りが駆け下ってゆく、
「ちゃん あれはなあに」
子ダヌキがおどろいた、
「なまぐさボオズが オンナに会いに行くんだよ」
ウソドン、作務・さむ の時間になると消える、そして、茶礼・されい になるとヒョッコリ、そんでもって、
「センベイをバリバリ お茶をガブガブ」
その性分はなおらない、夜になると、フモトのオンナに会いに行く、ホラドン、
「それも 修行ではあるがね」
「千代ちゃん はい おみやげ」
「あっ カメダのアラレ これっ 高いのよ」
「なあに 生い先短いじじいなんかに食わせることはない」
クロドン、
「そのオンナ 今の奥さんではないね」
「大アタリー」
クロドンは事情通、
「ウソドンの母親が瀕死の重病になった時 ウソウソドンがおんなをつれこんでしまったんだね」
「ウソウソドンって だれですか」
「ウソドンのてておやだわさ」
「そんでもって 母親がうんうん言ってるとなりの部屋で あんあんうふーん・・・」
「やりますね」
「だから 少年のウソドン ぐれてしまったんだ」
ケンカの明け暮れ、
「刺すときは ふともも」
「ほーう 実戦的だね」
「タケをタテに裂いて 相手の顔をたたく そんなことを言ってましたよ」
そんなウソドンを、ホラドンが山の道場に連れて行った、
「う~ん 絵になるね」
「ウソドンの母親が瀕死の重病になった時 ウソウソドンがおんなをつれこんでしまったんだね」
「ウソウソドンって だれですか」
「ウソドンのてておやだわさ」
「そんでもって 母親がうんうん言ってるとなりの部屋で あんあんうふーん・・・」
「やりますね」
「だから 少年のウソドン ぐれてしまったんだ」
ケンカの明け暮れ、
「刺すときは ふともも」
「ほーう 実戦的だね」
「タケをタテに裂いて 相手の顔をたたく そんなことを言ってましたよ」
そんなウソドンを、ホラドンが山の道場に連れて行った、
「う~ん 絵になるね」
これで、
1,ホラドン
2,ウソドン
3,クロドン
フルメンバーだ、最初は、当時ワセダのセンセをしていたウソドン、これが、
「宗教的にふかめてみたら」
ホラドンを紹介した、それから、すねてが始まったが、しばらくするとウソドン、
「だれが そんなこと言いましたかね」
事情通のクロドン、
「それが あいつの手なんだなあー」
「責任のがれなんでしょう」
「まったく そんなのが多いんだよ」
さすが、クロドンは事情通、
「よくわかっている」