こだわり米専門店スズノブ 西島 豊造(五ツ星お米マイスター)の豊かに造ろう

様々な現実を見つめらがらも、日々を前向きに考えて進んでゆくためのブログです

14年産米 保管数量30万トンに 売り急ぎ防止対策で 全農が見通し

2015年03月23日 16時05分33秒 | Weblog
日本農業新聞e農ネットに「14年産米 保管数量30万トンに 売り急ぎ防止対策で 全農が見通し (2015/3/22)」という記事が出ていた。

内容は以下の通り
2014年産米の需給改善に向けた売り急ぎ防止対策に伴う保管数量が、当初の20万トンを上回る30万トン近くになる可能性があることが分かった。
当面の需給を引き締めるために来年10月末まで一時保管する取り組み。
販売は11月以降になるものの、古米を使う実需者のニーズをつかんだことで保管数量が積み上がったとみられる。

売り急ぎ防止対策は、国が昨秋に打ち出した14年産米の緊急対応の一つ。
米穀安定供給確保支援機構(米穀機構)を活用し、民間が長期計画的に販売する米の保管料などを支援する。
保管対象量は20万トン程度としていた。

国が6月末の米の民間在庫量を230万トンと高い水準を見通す中、JA全農は在庫水準の引き下げに向けた取り組みに着手。
長期計画的な販売に向け、主食用米の受け渡し期限の設定方法を柔軟にした。
例えば従来、10月末に設定してきた主食用米の期限を翌年3月に変更するなどして買い手の保管料の負担を軽減するとともに、確実な需要先への供給で市場への出回り量の調整につながるよう進めている。

全農は「最近では米の貯蔵施設の機能も上がって(品質が保持されるので)コンビニや外食企業などから古米を残してほしいという声がある」などと説明。
古米活用を希望する需要者との確実な結び付きの実現で、保管対象数量が「20万トン(以上)、もしくは30万トン近くになるかもしれない」とみる。

さらに180万~200万トンとみる適正在庫水準の実現に向け、全農は飼料用米の推進を含め「きめ細かく対応したい」としている。

米穀機構は21日までに、米の売り急ぎ防止支援事業への申請が17産地から11万5480トンあったと発表した。
JA全農などが申請した、1月末までの第1期の集計で2、3月の出荷契約分は含まれていない。
同機構は4月末までにさらに10万トン程度あると見込む。
産地別では北海道が最大の2万3130トン。
栃木県が1万8550トン、宮城県が1万5930トンと続いた。
というもの。

すらすらと読んでしまうと、何も感じなかったのだが、「古米を使う実需者のニーズ」っていうのは、やっぱり業務用店なのだろう。
という事は、それだけ「新米」は、動かなくなるという事。

結局は、何も解決にはなっていないばかりではなく、悪い状態になっているのでは?
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宮城県一迫の貴重たんぼ

2015年03月23日 10時23分39秒 | Weblog
21日に視察をした宮城県一迫の、山を切り開いて開田したままの、原型が見えるような田んぼ。


道から見るかぎりは、山間地にありがちな田んぼであったが、降りていくにしたがって、一変していった。





田んぼの間にある用水路は、自然水路。
水は、高い処から低い処に流れるという、当たり前を見せつけられる。



用水路の中に、落差40センチほどの、小さな小さな滝もある。
(始めは人の手によって作られた物なのだろうが、水の力によって、弱い土と岩が侵食されて、滝壺までもが出来ていたからである)



水はけが悪い理由は、土の中に手を差し込んで判ったが、作土がわずか10センチほどしかなく、その下は耕盤ではなく岩盤なので、水が浸み込んでいかないのだ。
それは、上の滝の写真を見てもらえれば判るだろう。



田んぼの下にある、川というのか、用水路というのか。
日々浸食され続けている様子が、手に取るようにわかるだろう。

この田んぼで獲れるお米は、豊作で、田んぼの面積の半分。
普通の年なら、面積の1/3程度だろう。


色々な産地を視察した自分でも、始めてみる田んぼ。
きっと、今の政府の考え方からすると、「いらない」と切り捨てられる田んぼだろう。
でも、こういう田んぼから、世界一の品質と食味を誇る、「日本のお米」は生まれたのだ。

この内容を読んだ人は、この田んぼを、どう思うだろうか。
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産地「どんどん不安に」 自給率と所得向上が先決 TPP報告会で現場の声

2015年03月23日 09時41分04秒 | Weblog
先週末の日本農業新聞e農ネットに「産地「どんどん不安に」 自給率と所得向上が先決 TPP報告会で現場の声 (2015/3/21)」という記事が出ていた。

内容は以下の通り
「国会決議を絶対、守れ」「交渉の情報を開示しろ」――。
全国のJA代表ら約700人が集まった20日の環太平洋連携協定(TPP)情勢報告会で、生産現場から交渉妥結に前のめりな政府に怒りや不満の声が相次いだ。
既に米国産米の特別輸入枠の検討や、牛肉の関税引き下げなどの報道が出ていることに対し、「現場の不安は限界に達している」との声も上がった。

会場では、TPPに関する情報がほとんど開示されていない中、情勢を聞き漏らさないようにと真剣にメモを取るJA関係者が目立った。

牛・豚肉の扱いで譲歩案が浮上していることに畜産現場からは懸念の声が相次いだ。
和牛生産が盛んな宮崎県JAこばやしの坂下栄次組合長は「産地はどんどん不安になっている」と漏らす。
飼料高騰や高齢化など課題は山積みの中、安価な輸入牛肉との競争が激化すれば、和牛産地でさえ「存亡につながる」と指摘。
TPPは生産基盤の維持につながらず、「まずは食料自給率と農業所得を上げるビジョンを示してほしい」と強く求めた。

JA群馬中央会の大澤憲一会長は、酪農業への影響に言及。飼料高騰などでコストがかさみ乳代では追いつかず、経営や後継者確保は厳しい状況にあるとし、その上で「TPPで日本が譲歩すれば、県の酪農全体が廃業に追いやられる」と危機感を示した。

東日本大震災の被災地からも声が上がった。
福島県JAそうまの内藤一組合長は「ただでさえ安い米価が、TPPでさらに下がってしまう。農地が復旧できても営農再開する農家がいなくなる」と声を荒らげた。国が掲げる農業の成長産業化とTPPは相反するとし、「農産物の重要5品目の関税を守るため、われわれが行動を起こさないといけない」ときっぱり。

広島県のJA広島中央の徳永邦雄組合長も「米価下落で零細な農家は既に耕作意欲を失っている。そこにTPPが追い打ちを掛ければ、集落から人が離れ、地域が消滅する」と、地方創生どころではないと指摘。産地を守ろうと担い手への農地集積を後押ししているが、それ以上のスピードで耕作放棄地が増えているという。
徳永組合長は今こそ「協同組合の価値を見直すべきだ。地方は助け合いで成り立っている。新自由主義は日本にはなじまない」と強調する。

女性からも声が上がった。
JA大分県女性組織協議会の永松カズ子会長は「次代を担う子どもたちの安全・安心は、食や医療を切り離して考えることはできない。米国の言いなりになるのが国益ではない」。
米や果樹を栽培する農家として、「TPPに関する情報をもっと知りたい」と要望する。
というもの。

始めからそうであるが、産地の声は届かない。
農業を軽視する政権と議員たちによって、アメリカ有利のけっちょくとなるだろう。
それによって、日本農業の崩壊は、間違いが無いものとなる。

早ければ5月中に、第一波が来るかもしれない。
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