日本農業新聞e農ネットの「東日本大震災 4年 大地とともに 1」は「進まぬ営農再開 巨石ごろり 募る焦り 宮城県南三陸町 (2015/3/6)」という記事であった。
内容は以下の通り
農地の中から、バスケットボール大の石がごろごろと出てくる。
砕石機を取り付けた大型トラクターが、ガシャガシャと、ごう音を鳴らし石を砕いていく。
宮城県北部の沿岸部、南三陸町。
東日本大震災で津波被害を受けた農地の復旧工事の現場では、この石が大きな障害となっている。
町内の被災農地は津波によって表土が流失し、新たな土を確保しなければならない。
一方、被災地では復旧事業が進むにつれ、土不足が顕在化。
宮城県は近場の山から削り出して土を確保し、農地に入れて造成しているが山土には石が多い。
そのままにして営農を再開すれば、トラクターの爪や田植え機などが損傷してしまう。
土に交じった大きな石を細かく砕く作業が欠かせない。
「春からの営農再開に間に合うのか」。
同町の集落営農組織、在郷営農組合の梅澤正則さん(66)は、焦りをにじませる。
同組合は、被災農家らが地域農業の再生を目指し、2014年7月に結成。
今春から水稲10ヘクタールや加工用ネギ12ヘクタールなどの栽培を始める計画だ。
梅澤さんは「土づくりにかける期間がないと、収量が安定しない。今すぐにでも農地を確保したい」と強調する。
組合のある集落の農家数は現在30戸。
震災前は80戸いたが、営農再開に時間がかかるほど離農し、地域を離れる人が増えていった。
梅澤さんは「再開が遅れ、これ以上人がいなくなったら地域を守れない」と訴える。
工事進んでも…
農水省は宮城、岩手、福島県の津波被災農地2万ヘクタールのうち、7割で農地復旧が完了したと発表した。
しかし、復旧工事が進んでも農地の中に大きな石が残っていれば、営農は再開できない。
宮城県は、13年度中に同町の被災農地の大部分を復旧し終える予定だったが、石の問題が生じたため14年度末までに9割を復旧させる計画に変更した。
建設業者が進める作業は10アール当たり約3時間もかかる上、対象面積は93ヘクタールと広い。
雨が降れば土が乾くまで数日間は作業ができない。
機械トラブルもあり、作業の進捗(しんちょく)は1割強にとどまる。
土が足りず高騰
国は農地復旧の事業費用を10アール当たり300万円以内と定めている。
土不足から土そのものの価格も高騰している。
限られた財源で復旧を完了させるには、運搬費を節約しなければならない。
被災農地の近くに土取り場に適した場所がなければ、耕作に適さない山土を近場で調達せざるを得ない。
宮城県は「良質な土さえ手に入れば問題は起きないが、非常に難しい状態」(農村整備課)と説明する。
抜本的な打開策は見つかっていない。(宗和知克)
東日本大震災や東京電力福島第1原子力発電所の事故が発生し、間もなく丸4年を迎える。
被害の爪跡は深く、今も農家の経営や暮らしの再建を阻んでいる。
生産現場が直面している課題をあらためて洗い出す。(4回掲載)
というもの。
自分がブランド化を進めている産地であれば、この内容については、何度も説明していたから、当然理解している事だろう。
生産者1人では、何もできない。
ボランティアに手伝って貰っても、出来るはずがない。
町の力でも、どうすることも出来ない。
これが現実なんだ。
内容は以下の通り
農地の中から、バスケットボール大の石がごろごろと出てくる。
砕石機を取り付けた大型トラクターが、ガシャガシャと、ごう音を鳴らし石を砕いていく。
宮城県北部の沿岸部、南三陸町。
東日本大震災で津波被害を受けた農地の復旧工事の現場では、この石が大きな障害となっている。
町内の被災農地は津波によって表土が流失し、新たな土を確保しなければならない。
一方、被災地では復旧事業が進むにつれ、土不足が顕在化。
宮城県は近場の山から削り出して土を確保し、農地に入れて造成しているが山土には石が多い。
そのままにして営農を再開すれば、トラクターの爪や田植え機などが損傷してしまう。
土に交じった大きな石を細かく砕く作業が欠かせない。
「春からの営農再開に間に合うのか」。
同町の集落営農組織、在郷営農組合の梅澤正則さん(66)は、焦りをにじませる。
同組合は、被災農家らが地域農業の再生を目指し、2014年7月に結成。
今春から水稲10ヘクタールや加工用ネギ12ヘクタールなどの栽培を始める計画だ。
梅澤さんは「土づくりにかける期間がないと、収量が安定しない。今すぐにでも農地を確保したい」と強調する。
組合のある集落の農家数は現在30戸。
震災前は80戸いたが、営農再開に時間がかかるほど離農し、地域を離れる人が増えていった。
梅澤さんは「再開が遅れ、これ以上人がいなくなったら地域を守れない」と訴える。
工事進んでも…
農水省は宮城、岩手、福島県の津波被災農地2万ヘクタールのうち、7割で農地復旧が完了したと発表した。
しかし、復旧工事が進んでも農地の中に大きな石が残っていれば、営農は再開できない。
宮城県は、13年度中に同町の被災農地の大部分を復旧し終える予定だったが、石の問題が生じたため14年度末までに9割を復旧させる計画に変更した。
建設業者が進める作業は10アール当たり約3時間もかかる上、対象面積は93ヘクタールと広い。
雨が降れば土が乾くまで数日間は作業ができない。
機械トラブルもあり、作業の進捗(しんちょく)は1割強にとどまる。
土が足りず高騰
国は農地復旧の事業費用を10アール当たり300万円以内と定めている。
土不足から土そのものの価格も高騰している。
限られた財源で復旧を完了させるには、運搬費を節約しなければならない。
被災農地の近くに土取り場に適した場所がなければ、耕作に適さない山土を近場で調達せざるを得ない。
宮城県は「良質な土さえ手に入れば問題は起きないが、非常に難しい状態」(農村整備課)と説明する。
抜本的な打開策は見つかっていない。(宗和知克)
東日本大震災や東京電力福島第1原子力発電所の事故が発生し、間もなく丸4年を迎える。
被害の爪跡は深く、今も農家の経営や暮らしの再建を阻んでいる。
生産現場が直面している課題をあらためて洗い出す。(4回掲載)
というもの。
自分がブランド化を進めている産地であれば、この内容については、何度も説明していたから、当然理解している事だろう。
生産者1人では、何もできない。
ボランティアに手伝って貰っても、出来るはずがない。
町の力でも、どうすることも出来ない。
これが現実なんだ。