こだわり米専門店スズノブ 西島 豊造(五ツ星お米マイスター)の豊かに造ろう

様々な現実を見つめらがらも、日々を前向きに考えて進んでゆくためのブログです

練習試合が始まる

2015年06月27日 10時02分58秒 | Weblog
高知県「土佐天空の郷」のFacebook:もとやまファン倶楽部 https://www.facebook.com/motoyamafanclub で、「6月30日、国立研究開発法人 農業・食品産業技術総合研究機構(つくば市)から「にこまる」の開発に携わった先生にお越しいただき「特別栽培米 土佐天空の郷 にこまる」の高品質化に向けた現地研修会及び講義を開催します。また、同時に高知県庁から専門技術員を招き「土佐天空の郷 ヒノヒカリ」の講義も行うこととなっています。」という告知があった。

呼ばれた先生は、JA四万十の「にこまる」の助言をしてくれた人であろう。
(先生を呼ぶようにと言ったのも自分だし)

「土佐天空の郷にこまる」と「JA四万十厳選にこまる」
同じ高知県で同じ品種。
助言も同じ先生。
違うのは環境のみ。
そして、2つとも自分が仕掛けているブランド化計画米。

ブランド化を仕掛けている人でも、この考え方については、疑問を持つ人が多いだろう。
ましてや、ブランド化を考えた事がない人だと、たぶん否定しか出てこないかもしれない。
産地の活性化を語りながら、1つでも多くの産地が生き残るようにと言いながら、産地を潰そうとしているようなものだからである。

実は今回の戦いは、高知県内の戦いではない。
日本中の「にこまる」を栽培している産地の全てとの、生き残りをかけた戦いのためなのだ。

中断していたTPP交渉は、ついに妥結へと進み始めた。
それによって、もっとも恐れていた、パンドラの箱の蓋は、次々と開くだろう。
結果として、消えていく産地は確実に出てくる。

その中で生き残るためには・・・

開発した先生たちには申し訳ないが、「にこまる」同士の戦いを始めるしかない。
そのスタートを、高知県から始めただけの事である。
(当然、これは全ての品種に対しても始まることなのだ)

なのだが、今回の結論を先に言ってしまうと、「土佐天空の郷にこまる」と「JA四万十厳選にこまる」は、戦いにならないと思う。
食べている消費者層が完全に異なっていて、戦いの土俵すらも違っているからである。

なら、戦う必要は無いのではないのかという考え方も出てくるだろうが、これは練習試合だと考えると、判りやすいかもしれない。

高知県内では戦いにならないのだが、他県産「にこまる」とは、各々が完全にぶつかり合い、売り場の棚を確保するための戦いは、100%避けられない。
いくら助言を受けたといっても、いきなり全国相手では、苦戦するのは明らか。
だから、その戦いに向けた練習試合なのである。

潰すのは他県産。
ブランド化計画を持たない、足腰の弱い他産地。

そんな産地に、負けてしまっては困る。
コメント
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