今日14時ころ、宮崎県小林市から、西諸県農林振興局 農業経営課 農畜産普及担当と、JAえびの市の職員が訪問してくる。
JAえびの市と聞くと、自分がすぐに思い描くのが「田の神さあ」である。
「田の神さあ」について、JAえびの市のHPには
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豊かな水田に、神が宿る。盆地の畦道のそこ、ここに他の地域では見慣れない“田の神さあ”が姿を見せて、実りの秋にほほえむ。
主食のコメの豊作を祈願する、えびの盆地独特の貴重な食と農の農耕文化で、昔からコメを大事にするコメづくりへの熱い想いが伝わってきます。
田植えが終わる頃、催される“田の神さあ祭り”で、農作業の疲れを癒し、出来ばえのよい他人の“田の神さあ”を盗んで後で返していたという「おっとい(盗み)田の神」の民話も語り継がれています。
「田の神さあ」を地域おこしの祭りに仕立てて、牛越え祭りや京町二日市まつりなど、豊かなふるさとの文化がくらしを彩ります。
「日本の棚田百選」に選ばれた「真幸棚田」が、西内堅地区にあります。ほかの地域にも昌明寺地区など棚田が点々と散在して、昔のコメづくりの苦労と知恵がヒノヒカリの味を一層、引き立てます。
棚田のある風景は、心が和む“くつろぎの空間”にもなっています。
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と書かれている。
主力品種は「ひのひかり」。
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“高原と水郷”のくに・JAえびの市は、「日本の米づくり百選」に選ばれ、昔から島津の殿様も食べていたという「うまい米どころ」です。
おいしいコメづくりは、太陽と土と水がいのち。
霧島連山の豊かな湧き水を集めて、川内川が盆地の水田を潤す。
恵まれた肥よくな土壌が稲を育て、高原特有の昼、夜の気温差が水稲にくり返し刺激を与えます。
稲が実る登熟期の気温は、昼間24~26度、夜間14~16度と10度も気温差があり、他に真似のできない、とっておきの味が誕生します。
ヒノヒカリの“不思議な味”の秘密です。
地区ごとにJA稲作振興会があり、土壌診断から、どれほど施肥したらよいか、栽培技術を競い、生産管理に足並みをそろえます。
ひたむきな情熱が“おいしいコメづくり”を支えます。
JAのライスセンターで乾燥調整・低温保管します。
またJA独自の精米工場を持っています。
注文を受けると精米工場で配達する日の朝に、最新鋭のセラミック精米機で精米し、“今摺り米”で出荷・販売します。
JAえびの市のえびの米は、「えびの産ひのひかり」「えびのひのひかり」「真幸衆」「旬感みのり」「宮崎県産ひのひかり」」「にこまる」のブランドで販売しています。
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JA概要と地域としては
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市は南九州の中部内陸地域に位置し、宮崎県の南西端にあたり、北は熊本県、南西は鹿児島県と接し総面積283平方キロメートルで、東西約26キロメートル、南北約22キロメートルの地域を有しています。
高原の緑の風に吹かれて、カラフルなハンググライダーが空に舞い、何よりも澄み切った空気が、さわやかです。
標高1200mの「えびの高原」には、世界でここだけしか生育しない”ノカイドウ”が、初夏の訪れを告げます。
時折、”野生の鹿”や”いのしし”も姿を見せて、野生が生きています。
盆地をゆったりと流れる母なる川・川内川のほとりには温泉が湧き出て、野口雨情など有名な歌人たちも訪れたという、”いこいの別天地”です。
豊作に感謝する”田の神さあ”も野辺にたたずんで、かけがえのない私たちの”ふるさと”があります。
四季折々に、高原の季節がめぐって、新鮮な“旬の味”がいっぱい。
実りの秋には、盆地が一面に黄金色に映えて“田の神さあ”がほほえむ水田で、ずっしりと重い稲穂が垂れて稲刈りに追われます。
えびの盆地は、昔から食味のすぐれた“コメどころ”で、高原の風味をまぶして「ヒノヒカリ」の味がひときわさえます。
さわやかなみどりの風が語りかける高原では、夏秋野莱や花が、高冷地特有の、めりはりのきいた味や色彩をきわだたせます。
天高く、高原の秋に食欲をかりたてて、たくましい黒牛や黒豚が育つ、元気な産地が広がります。
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と書かれている。
JAの短い説明の中でも、「田の神さあ」の言葉が何回か出てくる。
それほどに、地域に「田の神さあ」は親しまれている。
こういう考え方を持っている地域というのは、基本的にブランド化はしやすいと思う。
当たり前のこととして、足並みが揃いやすいし、地域を悪くしようという考え方が少ないからである。
もっとも今日は、「米の市場動向や宮崎県産米の動向を調査しようと考えております」ということなので、ブランド化などの話ではない。
であるが、せっかくの訪問なので、この前東京農業大学で講演したときの資料を、2部印刷したので、もって帰ってもらおうと思っている。