goo blog サービス終了のお知らせ 

nobara*note

くらしの中にアンテナをいっぱい張って日々のお気に入りを主婦の目で綴ります、目指すは雑貨屋さん的ブログ♪

黒川博行 勁草

2018-01-28 16:07:25 | 本・雑誌・ドラマ
黒川博行さんの、最新文庫 勁草 を読みました。

【内容情報】(「BOOK」データベースより)
橋岡恒彦は「名簿屋」の高城に雇われていた。
名簿屋とは電話詐欺の標的リストを作る裏稼業だ。
橋岡は被害者から金を受け取る「受け子」の差配もする。
金の大半は高城に入るので、銀行口座には大金がうなっている。
賭場で借金をつくった橋岡と矢代は高城に金の融通を迫るが…。
一方で大阪府警特殊詐欺班も捜査に動き出す。
逃げる犯人と追う刑事たち。
最新犯罪の手口を描き尽くす問題作!

いわゆるオレオレ詐欺と、それにかかわる人物たちの顛末を、ユーモラスに扱ったストーリーです。
黒川さんの作品はかなり読んできましたが。ほぼ 疫病神シリーズ しか読んだことがなかったので
話の展開パターンは似ているものの、気分的にはちょっと新鮮でした。
オレオレ詐欺って、こんなにも騒がれているのに
どうして未だに騙される人がいるんだろう?、と思っていたけど
ここまで巧妙な仕掛けが用意されていて、騙す方の役割もこんなにうまく設定されているのかと感心しきり。
掛け子、受け子、出し子くらいはわかるけど名簿屋という存在があるんですね。
闇雲に電話を掛けているのではなく、家族構成や、生活状況や、財産を把握した上で被害者を選出しているのです。
オレオレ詐欺の巧妙な仕組みが素人にもよくわかる、教科書のような物語。
犯人たちが深みにはまっていく様や、それを突き止める刑事の動き
まるで実話のようで、サスペンスというより、ドキュメンタリーのルポのようでした。
みなさんも気をつけましょう。


[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

勁草 (徳間文庫) [ 黒川博行 ]
価格:810円(税込、送料無料) (2018/1/28時点)



  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする