霜枯れの野で
一人の 美しい老婦人に 出逢いました
薄日が差してきても 辺りは 冷え冷えとしています
いつしか 彼女の若い頃の想い出話になりました
「 蝶たちがひっきりなしに遊びに来てね・・ モテモテだったの! 」
美しい白髪に 頬を少しピンク色に上気させ
遠く 夢見るような眼差し・・・
「 楽しかったわ~ あの頃は・・・
私は 春になる前に 消えているでしょう
でもね 私の子どもたちが 新たに命を芽吹かせるのよ! 」
北風が 白い髪を揺らし
ふ~わり~
小さな命が 飛び立ちました