さて ある日のこと お姫さまは 観音様へお参りに出かけることになりました
もちろん 一寸法師もお供します
お参りをすませた帰り道 晴れ渡っていた空が にわかに黒雲に覆われ
冷たい風がザァーッと吹き渡り 木立がザワザワと揺れると
そこから 怖ろしい姿をした赤鬼と青鬼が現れました
「 わぁ!」 「 きゃあ!」
お供の者たちは 逃げ惑います
・・・・・
子どもたちの視線が 強くなります
せせら笑いながら 赤鬼は一寸法師を踏みつぶそうとしました
その瞬間 一寸法師は 鬼の膝にとびのり
肩に飛び移り 頭にとびのり
針の刀を 鬼の目に ぐさりと突き刺しました
・・・・・
活劇の場面に・・ 私も熱がこもります
今度は 青鬼が 「 ちょこざいな このチビ助め! 」と ひょいと一寸法師をつまみあげ
ポンと口に放り込み ゴクンと呑み込んでしまいました
「 ああ 一寸法師が・・・ 」
お姫さまは 青ざめ 言葉を失いました
・・・・・
子どもたちの目が キラキラ輝いています
お姫さまが もう一度
「 背でろ! 背でろ! 」と 小槌を打ち振ると
一寸法師の背は ずんずんと 大きくなりました
こうして 一寸法師は立派な若者になり
お姫さまを嫁にして
二人は末永く 幸せに暮らしたということです
おしまい
みんな にっこり~
今日は
図書館での 「 子どものおはなし会 」でした