本題に入る前に少し…13日の夜半に起きた宮城・福島を中心とする大地震によって被害を受けられた方々、また一昨日・
昨日と、北海道や東北地方に襲いかかっている猛吹雪によって苦しまれている方々…のことを思うと、心が痛みます。
何と言うことでしょう!
東日本大震災から10年目の節目をやっと迎えようとしている東北に、何故にまた地震が起きなければならないのか!
本当に、天を恨む思いです。
そして、今冬の豪雪や猛吹雪に対しても、なにか異常なものを感じます。
今まで人間がこの地球に対してしてきたことのツケが、いろんな災害となって現れているような気もします。
地球環境破壊の問題は、もう待ったなしのところまで来ているのではないかと思います。
さて本題の≪3大テノール≫に話を戻します。
私が≪3大テノール≫のことを知ったのは、ずい分昔のことですが、友だちから彼らの歌声を録音したカセットを貰ったこ
とに始まります。
もう衝撃でした!
カセットから流れる彼らの歌声、切なさと力強さと甘さに満ちた彼らの歌声は、スッカリ私をとりこにしました。
それからずい分長い間、私は折に触れて彼らの歌声を聴き、その度に、深い感動に心が震え、幸せに満たされたもの
です。
ここ何年かは、カセットを聴く機会が少なくなっていますが、今でも3大テノールから受けた感動は、しっかりと胸に刻まれ
ています。
そんな折も折、先週の木曜日の『らららクラシック』で、この≪3大テノール≫が取り上げられたのです!
私は(大袈裟に言えば)天にも昇る思いでした。
3大テノールとは、もともと独立して歌っていた、当代切ってのテノール歌手3人が、1990年にローマで行われたサッカー
ワールドカップの舞台で、一緒に歌うことになったことから始まります。
その3人とは…ホセ・カレーラス、プラシド・ドミンゴ、ルチアーノ・パヴァロッティの3人です。
いずれも、当時のクラシック界・オペラ界で、押しも押されもせぬ実力と人気を誇っていた3人。
それぞれが実力と名声を勝ち得ていたテノール歌手なのに、なぜわざわざ3人でタッグを組むことになったのか?
それには、ワールドカップの3年くらい前にカレーラスが、当時不治の病と言われていた<白血病>に罹ってしまったこと
と関係しています。
カレーラスが白血病だという報は、オペラ界のみならず、ヨーロッパの人々に大きなショックを与えました。
不治の病から何とか彼を救おうと、医学界は必死に治療方法を研究し、多くの人からのカンパも寄せられたのだそうです。
絶望の淵にあったカレーラスも、みんなの後押しを受けて、病気と闘う意欲を取り戻し、ドミンゴもパヴァロッティも彼を励
まし続けました。
その結果、カレーラスは奇跡的に命を取り留め、音楽界にも復帰することができました。
ワールドカップの舞台で3人がタッグを組んだのは、カレーラスの回復を祝福する気持ちがあったからだそうです。
カレーラス(右)を見舞ったドミンゴ(左)
パヴァロッティの言葉(ホセとはカレーラスのこと)
こうして≪3大テノール≫は誕生し、彼らの歌声は、ワールドカップ会場の人々を、熱狂の渦に巻き込みました。
そればかりでなく、中継をテレビで見ていた世界中の人々にも又、同じような衝撃と感動を与えたのです。
そしてその後3人は世界を廻り、彼らの歌声の力は、世界の人々を勇気づけたのです。
彼らは大阪にも来られたのですが、私はその時高価なチケット代を出し渋って、結局彼らの生の歌声を聴く機会を逸して
しまいました。
でもナマではなくても、彼らの歌声は本当に素晴らしい!
3人のうち、私がとりわけ好きだったパヴァロッティは、何年か前に他界されました。
上の写真に書かれていたように、彼はまさに「イタリアの太陽」でした。
彼の歌われるカンツォーネは、イタリアの明るい太陽そのもののような力強さを持っていました。
彼の何ものにもとらわれない自由で大らかな歌声は、今も私を励まし続けます。
もちろん、七色の声の持ち主のドミンゴ、誠実で甘い声の持ち主・カレーラスも、とても素敵です。
このブログで一体何が言いたかったのか、自分でもよく分からなくなってきました…。
とりあえず、3人が楽しく歌われている写真を載せて、このブログを閉じることにします。
左から、ドミンゴ、カレーラス、パヴァロッティ の3人