「ハーバード大学へ入学するよりも,幼稚園へ入園するほうが難しい!」
と皮肉っていわれているマンハッタンの幼稚園事情です.
(先日もニュースでそういわれていました)
子供の数が多いのに,学校の入園・入学枠が狭く,
長引く不景気の影響もあって親達も子供をいい学校,いい幼稚園へ入れたいと必死なので,
学区内でさえも入れない…という,
日本ではちょっと考えがたい状態のNY(特にマンハッタン).
そんな中,
先月息子の面接のあった幼稚園から「合格」とまではいいませんが,
「入園決まりました」という通知が来ました.
郊外へ引っ越すため通える可能性はないのですが,
マンハッタンに引き続き住んでいるならば,
どうしても通わせたいところでした.
この幼稚園は3歳から実施しているところで,
要は3~5歳の子供が対象なのですが,遅生まれの子は2歳9ヶ月から入園可.
私たちが見学に行ったのは息子が1歳8ヶ月の時で,
正直,「もう(申請するのが)遅いかも…」という状況でした..
マンハッタンのビルの中に隠れるように存在していて,
園の前を通っても,そこに幼稚園が存在すると気づく人のほうが少ないんです.
宣伝もせず,詳細は記されていないにもかかわらず
クチコミで評判が広がり毎年入園希望者が後を絶たない状態.
「子供達の好奇心を育て,遊びを通して教え,学ばせる」がモットーのこの幼稚園は,
ガラス張り&吹き抜け天井の室内プレイルーム,
大きな遊具に砂場と,夏は噴水の出る屋外中庭付き(外からは全く見えない).
土地の無いマンハッタンで独自の園庭を持つということは,とっても贅沢なことです.
充実した絵本数の図書室,広く設備の整った明るい教室,いろんな種類の知具,
1クラス10人ほどに先生2人と納得の人数制限,
全教室にコンピューター完備,
新鮮な食材を使って栄養士の指導の下に作られている昼食,
おまけに朝食+おやつ付き.
週1回は私立の音楽教室で音楽や楽器と触れ合う取り組みがあり,
年長さんのクラスでは油絵なんかできるという充実さ.
月~金曜日,8:00~15:00と,
8:00~17:30と選べ(共働きの家庭の子のみ,預かり保育ということで17:30まで),
歯科検診や健康診断も定期的に実施.
小学校入学前の5歳児には,大学で教育学部専攻のインターンがチューターとなり,
遊びながら小学校の準備もしていくらしい(希望者のみ).
そんな至れり尽くせりの幼稚園.
園内がとても明るく,園児も職員も楽しそうにしている様子がとても印象的で,
見学に行った当時1歳の息子も全く不安がる様子はなく,
「うわぁ~!」と喜びの声を上げて3歳の園児たちについて行こうとするほどでした.
帰宅後もワクワク感が抜けないようで,1日中ご機嫌なのでした.
あまり乗り気じゃなかった主人は,見学後,その素晴らしさに言葉を失いました.
それまで幼稚園の下見を兼ね,
私立の保育園(2~5歳児対象)と
ミッション系(私立)の幼稚園に見学に行っていましたが,
今回決まった園のほうが内容が良かったので驚いたのでした.
マンハッタンの私立の保育園料は月$800~1500(約8~15万円)くらい.
でも,入園の決まったこの幼稚園は,私立並みのサービスが受けられる公立.
なので,なんと無料です
(公立ならば幼小中高校は無料なのがアメリカです.大学は違います).
3歳からはここに入園させるつもりでいたので,
それまで私は老体にムチ打って子育てする覚悟でやってきたのでした..
そんな幼稚園から入園のOKの連絡.
本当に,飛び上がるほど嬉しいことなのに…,
なのに…,
なのに…,
なのに…,
なのに…,
通えないなんて…(涙).
旦那は,「郊外からカーサービスで送迎させて通園させる!」とか,
「もう1~2年,この園に通わせるためにマンハッタンの住居をキープしておく!」とか
本気で言ってんですけど,
そんなんだったら,
新居の横の私立の園に通わせたほうが,
金銭的にも時間的にも得なんじゃない?みたいな…(悩).
息子,乗り物酔い激しいし,
地下鉄で通うと,片道1時間くらいかかるし….
こういう珍しい公立(無料)の幼稚園は,
大都会のマンハッタンならではなので,
郊外にはないと思います.
もう1軒,ほぼ同じ内容の幼稚園も探し当てていて,
娘は,生後すぐに2つの園に申請するつもりでいたんですけどねぇ.
いいとこ見つけたぁ~と喜んでいただけに,断るのが勿体無いです.
でもまあ,NYにはこんな幼稚園事情があるっていうご報告まで….
次,私が酷く落胆した,幼稚園の面接の様子をUPしますね.