諸行無常 是生滅法 生滅滅已 寂滅為楽
涅槃経「雪山偈」より
しょぎょうむじょう ぜしょうめっぽう しょうめつめつい じゃくめついらく
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諸行は無常なり。是は生滅の法なり。生滅滅し已(おわ)って、寂滅を楽と為す。
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この世にあるものはみな変化をして、かたときも常態を保つことがない。生じたものは老いる。老いたものは病む。病んだものは死ぬ。楽しんで苦しみ、喜んで悲しむ。この無常に苦しんで行く。始めから終わりまで苦しめられて行く。だがこれこそが生じた者は滅するというこの世の法である、決まりである。
(一つのことのみに止まらないで、次のステップに進んで行くことができるという決まりである)
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しかし、しかし、しかし、それでよかったというときが訪れる。その生滅が滅し終わるときが来るのである。苦しみが終わるときが来るのである。苦しみが終われば寂滅となる。涅槃となる。涅槃を得て、生滅の法を悟って仏陀となる。仏陀となれば一気に次の段階に進んで行く。
そこを楽土とすることができるようになる。晴れ晴れとなる。雲が去ってからりと晴れ渡る。かいがいしく利他のハタラキに転じて活動を楽しむことができるようになる。宇宙中を活躍の場所とすることができるようになる。
これが因果の法である。諸行無常と是生滅法までが前半の偈、原因の偈。生滅滅已と寂滅為楽が後半の偈、結果の偈。結果へ導くのが原因である。前半と後半は一道である。切断がない。みな導かれて導かれて守られて守られて、涅槃寂静に帰着する。寂滅為楽に結果して行く。
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これはわたしの読みです。みなさんはみなさん流に読んでみてくださいね。