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手紙がつなぐ家族の絆「ポストマン」

2009-12-08 00:00:00 | 郵便局・切手

200912080001  このポストマンの撮影が行われたのは千葉県内。
 2年くらい前だったかな、いすみ鉄道沿線でロケが行われたということは知っていましたが、今になってやっと見れました。

 パッケージに「日本語字幕」が付いているので、ろう者の方々も楽しめるようになっています。
 撮影が行われたのは2007年10月の民営化前なので、今となっては懐かしい「郵政公社」のマークがついています。
 
 舞台は太平洋が広がり、背後に菜の花の咲く「千葉県房総町」。
 (フィクションなので、現存する市町村名ではありません)
 海江田龍兵(長嶋一茂)さんは2年前、妻に先立たれ、中学3年生の娘と小学3年生の息子を育て、職業は房総町郵便局の配達員。
 バイクで配達する局員さんが多いさなか、海江田さんはバタンコ(年賀状のシーズンになると、高校生が赤い自転車に乗って配達する自転車のこと)での配達にこだわっていた。
 「1日でも正確に早く届ける」というポリシーなのか、配達もとても速くて正確。
 局長をはじめ、自分の受け持つ配達地域の住民からの信頼も厚い。

 新入りの若い郵便局員さんが誤配してしまい、苦情の電話がかかってきました。
 「300通配達して1通くらいは間違えてもいいじゃん。その家の人が顔も知っているから届ければ」と。
 海江田さんは自分の仕事に誇りを持て、と厳しく叱り、一緒に謝罪に行かせた。

 誤って配達してしまった手紙を受け取り、住所に書かれたとおりのポストに「ああ、めんどうくせぇな」と投函しようとしたら、海江田さんが「直接渡しに行け」。
 「なんでだよ!ポストに入れときゃいいじゃん!」
 海江田さんはにらみつける。
 「わかったよ、行きゃいいだろ」

 若い女性が後ろ姿で庭に水を撒いていました。

 「すいません」
 「すいませーん」
 「すいませーーーん!」

 いっこうに気づく気配もありません。
 もしかしたら、聞こえない人?とその時点で気付きました。

 突然人が現れてきて、びっくりしてあわてふためく女性。

 すると、手紙を受け取りながら嬉しそうな顔で「ありがとうございます」と手話。

 発音は普通の人と変わらぬでした。聞こえない人を演じているわけなので、声なし手話とテロップだけで十分。
 つまり、聞こえる人がろう者役をやっても、ちょっと違うなと見抜かれてしまう。
 ろう者が出るのはうれしいだけど、ネイティブが出演すればいいなと思う。
 
 配達が面倒だと思っていた若い郵便局員さんはこの時点で感謝されたことに気づくようになる。

 海江田さん「君はたかが300分の1だと言っていたけど、あの子にとっては1分の1なんだよ」。

 海江田さんは8歳のときから結婚するまでの16年間、2人の間に交わされた手紙を配達してくれた郵便局員に憧れを募らせていったため、1通でも大切に1日でも早く届ける配達員になってしまったのです。

 映画では古い50円切手(緑色の仏像)、60円切手(つり鐘)に消印が押された手紙が何通か出ていましたが、当時には使われていなかったはずの丸型印が押されていました。
 昔は櫛型印と言い、櫛のような模様が入っていたはず。
 これもなんだか違うな、映画のためにわざわざ本物の切手を使い、細工してしまったかな?

 配達を受け持つ顔なじみの老人が自宅で倒れているのに発見し、運ばれた病院で看護師から老人のポケットに入っていた手紙を渡される。
 住所は静岡県・・・富士山の見える場所だ。
 「手紙が届くのは元気な証拠」、かつてその老人が言っていた言葉は海江田さんの頭をよぎる。
 「この手紙を待っている人がいる。この手紙を届ければ絶対に助かる」とバタンコのペダルを力強く踏み込んだ・・・・・つまり、たった1通の手紙を千葉から静岡まで自転車で・・・・。

 いろいろ書くとネタバレになってしまうので、レンタルショップなどでご鑑賞ください。

コメント (3)
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