このあたりの名門会社、D商事が保証していた子会社が立ち行かなくなりました。
7年前の話です。債権者は信金1行です。
青汁の新規事業にD商事が乗り出し、信金から資金を借入、
子会社を作ってやりだしたのです。
素人の悲しさ、初めて間もなく、売行き悪く1億2000万の借金を抱えて行き詰ったのです。
信金は強固でした。
D商事の肩代わりが条件でした。
つまりD商事に長期で貸してやるから、其れを子会社の分として
返済しなさいと云うのです。反対出来ませんでした。
さて、承諾したのは良いが、実施しようとして困ったのが経理処理です。
借りても返済した分だけを毎月僅かづつ、保証人弁済で帳簿から
落とせばよいと思ったのですが、この方法は駄目で認められないと
解かったのです。
1度に、12000万の債務を計上しないといけないと云うのです。
年間売り上げが20億、今は利益も1000万、いや500万以下です。
1億2000万も赤字を計上すると、決算が赤字どころか、債務超過に近くなります。
D商事が赤字になると大変です。どうしても黒字にならなければなりません。
本業の利益はどう操作をしても500万です。
12000万の赤字を黒字にする方法。
どうしても免れないと腹をくくったところに、良いアイディアが生じました。
D商事は、2000坪の土地を持って居ます。
大正の創業当時買ったもので、一時は倉庫など建って居りましたが、
バブルの頃売却を狙って更地にし、その後の値下がりで売り損ね、
今では駐車場にして貸しています。
10億以上と騒がれた土地も今では3億が良いところでしょう。
しかし簿価は全部で100万にもなりません。
地銀に8億で担保を組み、借入も其れ近くあります。
売っても1円も入りませんから、今まで土地の評価など関心も有りませんでした。
この土地の評価を上げることです。
しかし土地の評価替えは中小企業では許されておりません。
D商事は駐車場を管理させていた子会社のD不動産に売却をしたのです。
本来でしたら担保がついて居て、売れる物件ではありません。
其れを1億3000万で売ったのです。
しかし代金の決済は出来ません。
この不動産は両者の帳簿だけはD不動産の所有となり、
D不動産はD商事から1億3000万の買掛金を作ったのです。
買掛金は払えませんから塩漬けです。しかし買掛金ですから金利はつきません。
売買しても登記はしません。高い登記の費用を節約するのと、
万一銀行に知られたら五月蝿いことになると用心したからです。
原価は5%ですから利益は1億2000万を一寸超えます。
此れで青汁の失敗は表面に出ません。
税務申告はきちんとしました。異議無くこの処理は認められ、かつ売買益の
1億2000万余の利益は他の赤字と相殺されて納税まで行きませんでした。
7年後の今日、この土地に対する売却の話が起こりました。
今までも何回も起こっていたのですが、其の都度安くなり、
売り損じていたのです。
それに売っても担保が一杯ですから、自分には資金が全然入らず、
そのくらいならば日銭の入る駐車場のほうが良かったのです。
しかし、さすがのD商事にも不景気はやってきました。
銀行から担保処分を突かれます。
価格は7年前に比して3億が其の半値にもならないでしょう。
しかし売らざるを得なくなって居ます。
売るからにはどうしても自分にも少し残したいと考えます。
その時に銀行が良い話を持ち込んできたのです。
この時期、此処に出店したい企業を紹介してくれました。
場所も広さも気に入って時価より良い条件になりそうです。
売買価格に影響しなければ、伝票の内容は土地代一本で
なくてもよいと云う事です。
詰まりD不動産の営業保証等の請求にしてくれてもよいと云うのです。
結局、土地代1億3000万、駐車場の営業保証費3000万で
銀行も承諾しました。3000万はD商事に入ってきます。
しかも土地の原価は1億3000万です。5%ではありません。
売買益は有りません。
不動産の値下がりしました。
それには抵抗できませんでしたが、其れさえ割り切って考えれば、
うまくやった方ではないでしょうか。
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7年前の話です。債権者は信金1行です。
青汁の新規事業にD商事が乗り出し、信金から資金を借入、
子会社を作ってやりだしたのです。
素人の悲しさ、初めて間もなく、売行き悪く1億2000万の借金を抱えて行き詰ったのです。
信金は強固でした。
D商事の肩代わりが条件でした。
つまりD商事に長期で貸してやるから、其れを子会社の分として
返済しなさいと云うのです。反対出来ませんでした。
さて、承諾したのは良いが、実施しようとして困ったのが経理処理です。
借りても返済した分だけを毎月僅かづつ、保証人弁済で帳簿から
落とせばよいと思ったのですが、この方法は駄目で認められないと
解かったのです。
1度に、12000万の債務を計上しないといけないと云うのです。
年間売り上げが20億、今は利益も1000万、いや500万以下です。
1億2000万も赤字を計上すると、決算が赤字どころか、債務超過に近くなります。
D商事が赤字になると大変です。どうしても黒字にならなければなりません。
本業の利益はどう操作をしても500万です。
12000万の赤字を黒字にする方法。
どうしても免れないと腹をくくったところに、良いアイディアが生じました。
D商事は、2000坪の土地を持って居ます。
大正の創業当時買ったもので、一時は倉庫など建って居りましたが、
バブルの頃売却を狙って更地にし、その後の値下がりで売り損ね、
今では駐車場にして貸しています。
10億以上と騒がれた土地も今では3億が良いところでしょう。
しかし簿価は全部で100万にもなりません。
地銀に8億で担保を組み、借入も其れ近くあります。
売っても1円も入りませんから、今まで土地の評価など関心も有りませんでした。
この土地の評価を上げることです。
しかし土地の評価替えは中小企業では許されておりません。
D商事は駐車場を管理させていた子会社のD不動産に売却をしたのです。
本来でしたら担保がついて居て、売れる物件ではありません。
其れを1億3000万で売ったのです。
しかし代金の決済は出来ません。
この不動産は両者の帳簿だけはD不動産の所有となり、
D不動産はD商事から1億3000万の買掛金を作ったのです。
買掛金は払えませんから塩漬けです。しかし買掛金ですから金利はつきません。
売買しても登記はしません。高い登記の費用を節約するのと、
万一銀行に知られたら五月蝿いことになると用心したからです。
原価は5%ですから利益は1億2000万を一寸超えます。
此れで青汁の失敗は表面に出ません。
税務申告はきちんとしました。異議無くこの処理は認められ、かつ売買益の
1億2000万余の利益は他の赤字と相殺されて納税まで行きませんでした。
7年後の今日、この土地に対する売却の話が起こりました。
今までも何回も起こっていたのですが、其の都度安くなり、
売り損じていたのです。
それに売っても担保が一杯ですから、自分には資金が全然入らず、
そのくらいならば日銭の入る駐車場のほうが良かったのです。
しかし、さすがのD商事にも不景気はやってきました。
銀行から担保処分を突かれます。
価格は7年前に比して3億が其の半値にもならないでしょう。
しかし売らざるを得なくなって居ます。
売るからにはどうしても自分にも少し残したいと考えます。
その時に銀行が良い話を持ち込んできたのです。
この時期、此処に出店したい企業を紹介してくれました。
場所も広さも気に入って時価より良い条件になりそうです。
売買価格に影響しなければ、伝票の内容は土地代一本で
なくてもよいと云う事です。
詰まりD不動産の営業保証等の請求にしてくれてもよいと云うのです。
結局、土地代1億3000万、駐車場の営業保証費3000万で
銀行も承諾しました。3000万はD商事に入ってきます。
しかも土地の原価は1億3000万です。5%ではありません。
売買益は有りません。
不動産の値下がりしました。
それには抵抗できませんでしたが、其れさえ割り切って考えれば、
うまくやった方ではないでしょうか。
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