「何? 公庫の和解金が300万だって?
少し高いじゃあないの。だって規模がお宅より大きな理事達だって、
120万が最高だったでしょう。売上が他の理事の半分以下のお宅が、
何で300万だって?」
20年以上前、このあたりの木材業者は申し合わせたように協同組合を作りました。
補助金を貰うためです。
組合ですと規定の理事数が必要ですから、同業者がお互いになりあったのです。
まずいことに組合が、銀行から融資を受けるためには殆どの場合。
他の理事の保証を必要としました。
この地区の木材業者はお互いに保証人になり合って居ります。
一軒こければ皆こけます。融資は殆どある公社です。
保証人はダブったために、この公社は、保証した理事とその会社を、
家庭の隅々まで知ったらしいです。
保証人を解除する和解金額も驚くほど安くなっていました。
頑張っていた盆地のS林業もついに破綻です。子会社としてS組合を作って居りました。
理事もS社長のほかに3名居りました。
その3軒が、もう和解済みの2軒と、此処D木材です。
他の保証問題でよく知って居る2軒とは直ぐに和解が成立しました。
D社長は珍しく、他に保証はなく、また自分で公庫の融資も無いために、
なかなか和解まで行きません。
しかし他社との比較で、他社は120万以下だから、こちらも50万くらいだろうと
見込みをつけて居りました。
それが案に相違して300万の要求でした。
2年くらい前、S林業の破綻前です。
S社長から経営の苦しさを打ち明けられて、D社長も直ちに保全に走りました。
先ず、従業員は一人だけ、親子含めて3名の会社ですが直ちに社長を息子の譲りました。
S組合の保証には、会社と代表者の個人の両方が保証して居たのです。
自宅は結婚35年を過ぎて居ます。妻の名義にしました。
地元の人ですから田畑山林も持って居ます。息子に譲りました。
ただ一つ、会社の敷地・建物が会社名義ですが、これだけはどうしようも有りません。
しかしこんな山奥の辺鄙のところ、差押さえになっても買い戻しに200万も
あれば十分でしょう。工場の不動産を除いては、全部保全をし尽くしたのです。
預金は当然いの一番に考えました。個人預金はどうにでも出来ました。
「300万の根拠は何からだろうか。」
「当社に直ちに必要としないお金が300万あるからだそうです。業務に
差し障る工場など差押さえはしない意向のようです。でも、300万だけ
譲れない条件と云って居ます。」
話は続きます。
「実は最近電話があって決算書を改めて3期分送りました。
その中に、営業に関係ない銀行にずうっと300万定期が置いてあるのです。
それが見つかってしまいまいた。」
銀行借入は500万あります。
この預金は以前はその銀行にただ定期として預けてあったのですが、
「借りて居る銀行に預金を置くな」と聞きましたので、関係の無い銀行に
移したらしいです。
以後そのままですが、零細企業の事、300万の動かないお金は目立ちます。
「何で。そんな預金は真っ先に隠さないとならないのに。」
「私もそう思いました。しかしどうすれば隠せるのですか。
300万、降ろして箪笥預金にしても、現金としては帳簿に乗ります。
人に貸した事にしても、貸付金として狙われ、その人に迷惑をかけます。
仕入れや物品を増やせば税務署は黙っていないでしょう。
第一そんな見え透いた粉飾は、税理士先生に注意されます。
儂等見たいな零細企業においては月商半月分に相当する額の現預金は
隠しようなどありませんよ。」
「でも、何もしなければ、ただ取られるだけになるよ。」
と云ったものの、具体的にどうすれば良いか私にも答えが出ません。
個人ならば何でも無いことが、会社となれば帳簿を誤魔化す以外には、
現預金を隠すことなど出来ないのです。
税理士は親切な眼で間違いが無いか見て居ります。監査があれば税務署は
必ず解るでしょう。
企業にとっては大金を隠すとは簡単のようで以外に難しいことです。
初めて認識しました。
300万は取られました。
不動産などに取った保全策は無駄でした。
しかし公庫とともに融資をして居た信金が、S社の競売も終わり、
漸く保証人にしつっこく当たってきます。
これには改めて効果を発揮しそうです。
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少し高いじゃあないの。だって規模がお宅より大きな理事達だって、
120万が最高だったでしょう。売上が他の理事の半分以下のお宅が、
何で300万だって?」
20年以上前、このあたりの木材業者は申し合わせたように協同組合を作りました。
補助金を貰うためです。
組合ですと規定の理事数が必要ですから、同業者がお互いになりあったのです。
まずいことに組合が、銀行から融資を受けるためには殆どの場合。
他の理事の保証を必要としました。
この地区の木材業者はお互いに保証人になり合って居ります。
一軒こければ皆こけます。融資は殆どある公社です。
保証人はダブったために、この公社は、保証した理事とその会社を、
家庭の隅々まで知ったらしいです。
保証人を解除する和解金額も驚くほど安くなっていました。
頑張っていた盆地のS林業もついに破綻です。子会社としてS組合を作って居りました。
理事もS社長のほかに3名居りました。
その3軒が、もう和解済みの2軒と、此処D木材です。
他の保証問題でよく知って居る2軒とは直ぐに和解が成立しました。
D社長は珍しく、他に保証はなく、また自分で公庫の融資も無いために、
なかなか和解まで行きません。
しかし他社との比較で、他社は120万以下だから、こちらも50万くらいだろうと
見込みをつけて居りました。
それが案に相違して300万の要求でした。
2年くらい前、S林業の破綻前です。
S社長から経営の苦しさを打ち明けられて、D社長も直ちに保全に走りました。
先ず、従業員は一人だけ、親子含めて3名の会社ですが直ちに社長を息子の譲りました。
S組合の保証には、会社と代表者の個人の両方が保証して居たのです。
自宅は結婚35年を過ぎて居ます。妻の名義にしました。
地元の人ですから田畑山林も持って居ます。息子に譲りました。
ただ一つ、会社の敷地・建物が会社名義ですが、これだけはどうしようも有りません。
しかしこんな山奥の辺鄙のところ、差押さえになっても買い戻しに200万も
あれば十分でしょう。工場の不動産を除いては、全部保全をし尽くしたのです。
預金は当然いの一番に考えました。個人預金はどうにでも出来ました。
「300万の根拠は何からだろうか。」
「当社に直ちに必要としないお金が300万あるからだそうです。業務に
差し障る工場など差押さえはしない意向のようです。でも、300万だけ
譲れない条件と云って居ます。」
話は続きます。
「実は最近電話があって決算書を改めて3期分送りました。
その中に、営業に関係ない銀行にずうっと300万定期が置いてあるのです。
それが見つかってしまいまいた。」
銀行借入は500万あります。
この預金は以前はその銀行にただ定期として預けてあったのですが、
「借りて居る銀行に預金を置くな」と聞きましたので、関係の無い銀行に
移したらしいです。
以後そのままですが、零細企業の事、300万の動かないお金は目立ちます。
「何で。そんな預金は真っ先に隠さないとならないのに。」
「私もそう思いました。しかしどうすれば隠せるのですか。
300万、降ろして箪笥預金にしても、現金としては帳簿に乗ります。
人に貸した事にしても、貸付金として狙われ、その人に迷惑をかけます。
仕入れや物品を増やせば税務署は黙っていないでしょう。
第一そんな見え透いた粉飾は、税理士先生に注意されます。
儂等見たいな零細企業においては月商半月分に相当する額の現預金は
隠しようなどありませんよ。」
「でも、何もしなければ、ただ取られるだけになるよ。」
と云ったものの、具体的にどうすれば良いか私にも答えが出ません。
個人ならば何でも無いことが、会社となれば帳簿を誤魔化す以外には、
現預金を隠すことなど出来ないのです。
税理士は親切な眼で間違いが無いか見て居ります。監査があれば税務署は
必ず解るでしょう。
企業にとっては大金を隠すとは簡単のようで以外に難しいことです。
初めて認識しました。
300万は取られました。
不動産などに取った保全策は無駄でした。
しかし公庫とともに融資をして居た信金が、S社の競売も終わり、
漸く保証人にしつっこく当たってきます。
これには改めて効果を発揮しそうです。
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