かっ飛ばせ借金 打ち勝て倒産

 
 ‐オグチ経営研究所‐

 ☆★自分でできる経営の再生と整理★☆

  

個人資産での銀行返済

2013-09-20 | 事例
「貴方、何故最初から資金円滑法を利用しなかったのですか。」
「利用すれば借りる事は一切出来なくなるでしょう。そうすれば内はばったりです。」
「借りたお金は、運転資金に利用できたのですか。」
「勿論、出来なければ借りないですよ。」
「それで決算は赤字でも、借入残は減って居ますね。約定通り返して居たのですね。」

資金円滑法が切れた最近、こんな会話を交わした企業が2社ほど有ります。
当初、円滑法は申請もしなかったのです。
勿論、返済は約定通りです。
2軒とも、運転資金や赤字補填にも使用し、且つ返済は約定通りでした。

「無理をしてもきちんと返済して居たから銀行も貸してくれたのです。
 借りれれば、何でも使えますしね。
 それが約定通り返済が出来なくなれば簡単でした。ビタ1文貸してくれません。
 慌てて返済猶予を申請しました。」
「でも最初のうち、良く返せましたね。」

「其れだけに返済に注意しました。個人のお金も立て替えました。
 其れが空になって、嫁のへそくりまで注ぎ込んで、其れも終わりになりました。
 順調に返せなくなると、銀行は直ぐに融資は出来ませんと云ってきました。
 会社も個人も返済のために素空漢ですが、銀行はそんな事は考えてもくれません。
 其の挙句が此の様です。」
自嘲気味の口調です。

どんな事をしても、借りられる条件だけは守ろうと返済に躍起になって居たのが、
良く解かります。そのために個人まで素空漢になったのです。
言葉の端々からも、お金が無い事が良く解かります。
銀行は貸出残が減る間は貸してくれたのです。

何の事は有りません。
そうした返済や赤字補填に不足なお金は、銀行から借りたのでなく、自分のお金を継ぎ込んでいたのと同じです。
それを、思い違いをして居たために徹底的につぎ込んだのです。
気づいた時は個人までが真裸。この点が最初から返済猶予に走った人とは大違いでした。

金利だけにして貰っても、本業は赤字です。直ぐに行き詰ります。
それでも、銀行だけに返済できないのなら、企業を続ける事は出来ますが、
仕入先に支払わないと、品物が入荷しません。そうなれば完全に終わりです。

銀行を信じられなくなり、いままでの信念が覆り、相談に見えたのです。

銀行に返済出来ないとか、仕入先に支払い出来ない、等と云っては居られません。
生活が直ぐに行き詰るのが見えています。
生活保護に直行して下さいとは冗談にも云えません。

いまは模索の最中です。以後の進展は次回に譲ります。
金融庁の「知って納得」にも中小企業の経営者は個人のお金を企業に投入することを
薦めています。
けれど、一歩間違えれば大変な悲劇になる例です。

話はがらりと変って、いま現在の中小企業の借入方法や、返済の仕方など大きく変りそうな気がしています。
大きく云えば短期貸付と長期貸付をはっきり分けて其の期間内に返済を求めてくるでしょう。当たり前といえば其れまでですが。
これに、そぐわないものは、たといかってその銀行が薦めたものであっても、銀行は終戦処理に入る用に思われます。

卑近な例は、金融円滑化法の利用資金です。
利用できて助かりました。しかし法が終ったといって、直ぐに返済はできません。
そこで銀行は6ヶ月の単位で延長を認めています。
どうもこれは2回まで認める雰囲気です。勿論2回目は多少なりとてと、元金の返済も要求 します。

問題は此の次です。銀行によって差が出ると思いますが、基本的のスタンスは回収する姿勢です。
其れも相当強い姿勢の様な気がします。そうなった時、企業は返済が出来るでしょうか。
個人の有り金を全部つぎ込む事にはならないでしょうか。

又、大きく変った例とすれば、かって有った便利な当座貸越は今は殆ど見かけません。
又メガ銀が薦めた私募債、あれも便利でした。詰り社債という名での長期貸付です。
今、残が有る所は回収に大童です。

今後、一番切実で重要と思う借方は手形借入です。
短期貸付の中核をなしていますが、反面固定負債化しきった借入です。
手形貸付は元来は売上が入金するまでの間、借りるお金です。期間が短期で必ず決済されるべきが普通です。
それが何時、今の様なことになったのでしょうか。

入金のカバーから生じたものであり、1年以内の決済が当たり前の借入です。
いまは証貸より長期な借入です。
これは必ず近いうちに是正されると思います。メガ銀から始まるでしょう。

しかし、間違っていたと云っても、簡単に是正は出来っこありません。
この時に銀行は言葉巧みに個人資産をつぎ込ませるでしょう。
その後の短期貸付がどうなるか、そんな取り越し苦労
を考えています。

個人資産。欲を言えば失職しても2年間の生計分くらいは持って居たいですね。


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9月19日(木)のつぶやき

2013-09-20 | 事例




お嬢さん仕事。ついに協会の代位弁済になった。当人は此の重みがピンと来ない。
「自宅を担保に入れる事をご検討ください。」と云われた。担保に入れれば月1万の返済でOKと思って居る。
後で自分に降りかかるのが解からない。幾ら電話講釈をしても真剣ではない。
この人に何故貸した。美人だからか。








9月18日(水)のつぶやき

2013-09-19 | 事例


放漫経営、メイン商品の仕入@が5年に渡り13%も騰がっていた事に誰も気付かなかった。
不景気で全額払えない。残だけで月商の1,5倍になり、此の支払交渉で初めて社長が気が付いた。
最初の価格に直せば残は消える。相手は今迄のNOクレームを盾に取り正当を主張。
他に仕入先はない。どうなる?








9月17日(火)のつぶやき

2013-09-18 | 事例


「資金の見通しなし。死ぬしかない。」とメール。何もかも捨てて駆けつけた。驚いた。
資金繰表も無ければ日繰り表もない。有るのは本日の入金と請求明細だけ。
払える物だけを払って居たがもう無理だ。何時払えるか返事も出来ない。
支店6店の飲食業。未だにこんな経営だろうか。これで死ぬかな。








9月16日(月)のつぶやき

2013-09-17 | 事例


古くからの案件は幾つも有るが、新規の案件はめっきり減った。
それらの案件で自分が満足できる締め括りになった事は殆ど無い。
本業が改善の余地もなく、やるだけ赤字の会社だ。整理の余裕も無い事は銀行もお目通しだ。
こんな企業は潜在的には多いと思って居るが実体は不明。今からが本当にわかる。


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9月14日(土)のつぶやき

2013-09-15 | 事例

保証債務、既に時効で債権者も請求はしないと認めて、其の文章もある。
しかし2年続けて、所得証明と資産証明の提出を求めている。
理由ははっきり言わないし、第一、債権も無くて要求しうる権利があるだろうか。
見せるのは構わないが聞くマナーがある。今年も放置か。



筋ジストロフィー、競売への影響

2013-09-14 | 事例
TVでパラりンオリンピックの事を取り上げて居ました。
筋ジストロフィーの選手が出てきたのです。それで急に昔有った筋ジストロフィーと競売の事を思い出しました。
殆ど同時期、此の件が2件有り、同じような結果でした。

蕎麦屋、今日は家財の差押です。娘の伏せている部屋も、当然調べます。
其処には、唯一の財産とも云える、江戸時代からの座り机を10脚積んでいます。
桜財で骨董とも云える物で1脚10万以上はすると思って居ます。特別な時しか利用しません。

「一人娘が筋ジストロフィーで、後幾らも持ちません。寝ていても神経だけは過敏になって
 居て大概の事は解かってしまいます。今日の差押も何とか娘に解からない様に願います。」
「先に娘さんと会いましょう。一目会わしてください。」

目が合った見たいです。
お互いに一言も交わさず、執行官は部屋を出ました。
そして執行官は言ったのです。

「これで差押は終りました。差押えるべき物品は何も有りませんでした。
 此処に来るまでに、高価値の座り机が有ると聞いて来ましたが、其れとて蕎麦屋で使用して初めて価値が出るもので、
 普通の人には逆に今の折りたたみ自由な軽い座り机の方が価値が有るでしょう。
 娘さんの面倒大変ですが今後も御願いします。」

執行官の温情、手を合わせたものです。
15年前の話です。

でも、ここだけでは有りませんでした。
同じ様に娘が筋ジストロフィーで寝たきりの自宅兼商店が有りました。
情け容赦なく、此処も競売になりました。

其のころは、競売開始から調査まで約1ヶ月かかりました。
其の調査の時、店の主人は執行官に呟いたのです。
「娘が回復不可能な難病です。
 せめて此の家で見送ってやりたいですが。」
おそるおそる言う主人に、執行官は娘を一目見ることを要求しました。

若い娘の哀れも姿、一目見た執行官は主人に言いました。
「今日は他にも用事が有りまして、此処は一旦調査を打ちきって戻ります。
 正式の調査は後日行います。
 事前に連絡します。其れまでは今まで通り普通に使用して居てください。」

此処で競売が一旦は延びたのです。
此の再開が何時有るかと思って居ましたが、なかなか調査は有りませんでした。

1年半後、此処から娘を見送る事が出来たのです。
執行官から再調査の連絡が有ったのは2年以上経ってからです。
競売中止までにはなりませんでしたが、娘を自宅から野辺の旅に見送った事には感謝です。

此の2軒の話しにあるコンサルタントはヒントを得ました。
「もう絶対に助からないような病人を抱えていると、その間、競売は延ばしてくれる
 みたいだ。之を利用しない事は無いな。」

此の時から、2年後くらい、そんな条件の競売が有ったのです。

70代の元医者の夫婦です。
元医者が胃癌になって何回も手術を受けて居ました。
医者の頃の不動産投資に失敗、今は二人だけのマンションです。
此の追求が物凄く、病気に響いて居ると思われます。

自立した子供達は、殆ど行き来も有りません。

此の老夫婦のマンションが競売になったのです。
79歳の老婦人は必死です。
コンサルタントの言葉に飛びつきました。
夫の重病を理由とし、競売延期を申請しました。
用紙が有るわけでなく、勝手に趣旨と理由を書いて書記官経由で裁判所に送ったのです。
これが3ヶ月延期すると許可が有ったのです。

3ヶ月経っても何の変化もなし。奥さんは又3ヶ月の延期を申請しました。
駄目でした。
「1回延期をして居る。その間に他に引っ越すなど、幾らでもできた筈だ。
 其れを何もせず、競売延期だけを要請しても聞く事は出来ない。」
老医者は強制立ち退き寸前に他界しました。奥さんは田舎に戻った経験が有ります。

しかし、最初は3ヶ月延びたのです。という事はコンサルタントの意を強くしました。
「延長出来るんだ。するんだ。」
しかし、その後、適切な例も無かったためか延長願いを出した事は有りません。
やがて競売法も変り、執行妨害的の事は厳しくなった為、取り上げたことの有りません。

今では考えたことも有りません。

TVで見たパラリンピックの筋ジストロフィーの選手。
東京大会まで頑張って貰いたいですね。


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9月13日(金)のつぶやき

2013-09-14 | 事例

競売。売却可能価格で入札のつもり。特別売却で買うより、最初から入札の方が確実と考えている。
問題なのは、それでも絶対に買えると信じて居る事だ。
「私も売れないと思うが、万一の時の事は考えろ。」と言っても聞かない。
「貴方も思って居るから確実だ。」の一本。余分の事を言っちゃった。



9月12日(木)のつぶやき

2013-09-13 | 事例


男が稼ぎ、女は主婦、此の場合稼ぎも預金も平等な権利と云うけれど。真っ赤な嘘だ。
離婚の調停に使用する婚姻費や養育費の分配表を見れば直ぐわかる。
裁判に持ち込んでも表の力が大きい。此の表の作成者は稼ぎは全て男のもの。
女には必要最低限を与えるという考えだ。司法大丈夫か。








9月11日(水)のつぶやき

2013-09-12 | 事例


第2地銀が言って来た。
「もう返済が無理ならば金利も結構です。けれど旅館はそのまま営業を続けてください。
ただし自宅は売却してしてください。」借入は100%保証協会付き。
代位弁済になるまでが、或いはなっても相当期間旅館は続けられそうだ。
これって第2地銀の温情かな。