いいもの見ぃ~つけた!

「いいもの」は探せばいっぱいあります。独断と偏見による個人的「いいもの」情報発信所です。

<言葉> ブラックエレファント-黒い象

2020-12-01 11:50:02 | 言葉

 昨日の日経新聞に「ブラックエレファント-黒い象」という言葉があった。

 初耳である。一体どんな意味があるのか?

 

 「ブラックエレファント-黒い象」とは、いつかは起きるのが明白な問題を放置し、大きな被害が起こってしまう事態を指す。「エレファント(象)」は大きく、見逃しようがないリスクの意味。これに想定外の危機を示す「ブラックスワン(黒い白鳥)」という言葉を掛け合わせてある。

 

 米ジャーナリスト、トーマス・フリードマン氏が2016年の著書「遅刻してくれて、ありがとう」で地球温暖化などの問題を取り上げて「黒い象」だと指摘し、環境団体などの間でよく使われる表現となった。感染症の世界的流行に警鐘を鳴らす声は以前からあったため、新型コロナウイルスの感染拡大も「黒い象」だと見なされており、より広い層に知られる言葉となりつつある。米共和党のミット・ロムニー議員はこの表現を使ってトランプ政権の感染症対策の不十分さを批判した。

 問題の根底には資本主義経済の構造がある。利潤を求める民間プレーヤーの自由な活動で成り立っているため、感染症のような投資のリターンが定量化しにくい問題だとコストをかけて対策を講じる誘因が働きにくい。「他の誰かが対策すればいい」というただ乗りの機運が強まり、お見合い状態に陥りやすい。

*https://www.nikkei.com/article/DGKKZO66789230Q0A131C2NN1000?unlock=1 より

 

 う~ん・・・この言葉って少し認知されるのか?

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『三省堂 辞書を編む人が選ぶ「今年の新語2020」』

2020-12-01 11:27:35 | 言葉

 『三省堂 辞書を編む人が選ぶ「今年の新語2020」』トップ10 

【三省堂 辞書を編む人が選ぶ「今年の新語2020」とは】
 この2020年を代表する言葉(日本語)で、一過性でない、今後の辞書に掲載されてもおかしくないもの(*)を、辞書のプロフェッショナルである選考委員が公平・公正な観点から厳正に選考します。ベスト10に選ばれた言葉には、選考委員が実際に書いた語釈(国語辞典としての言葉の解説)を付けて発表します。
(*)実際の辞書に採録されるかどうかは、それぞれの辞書における編集会議によって決定されます。

 選ばれるのは、あくまで「今年特に広まったと感じられる新語」であり、必ずしも「今年生まれた言葉」ではありません。その中から、特定のジャンルやコミュニティーに偏らないよう、使用者層や使用域の広がりと使用頻度の高さを考慮しつつ、来年以降も使われてゆくであろう言葉をバランスよく認定します。

 

 大賞:ぴえん

 今年よく使われ、しかもこの先も使われそうなことばは、コロナ関連語にもそれ以外にもあります。後者の筆頭に挙げたいのが、今回の大賞の「ぴえん」です。SNSでも、友だち同士のメッセージでも、さらには口頭でも、日常的に使われるようになりました。

 「ぴえん」は、小さく1回、泣き声を立てる様子を表すオノマトペ(擬音語・擬態語)です。「私の分のケーキ残ってないの、ぴえん」のように、本当に泣いているわけではなく、泣き真似を表す場合によく使います。悲しく訴える表情の絵文字を添えることもあります。

 「ぴえん」は、前回2019年にも4通投稿がありましたが、あまり注目されませんでした。今回はそれが70通に増え、投稿数では6位と大躍進する結果になりました。ちなみに、今回の投稿数の1位~5位は、「経年美化」(=年を経て美しさが増すこと。俳優の三浦春馬さんが使ったことで話題に)、「ソーシャルディスタンス」(詳しくは後述)、「コロナ禍」「3密」「コロナ」でした。これらの語と比べると、「ぴえん」は話題の種類に関係なく、いつでもどこでも使えるもので、より日常度が高いことばだと言えます。国語辞典にとって、こうした日常的なことばはぜひ項目に立てたいものです。

 コロナ禍などの社会的なきっかけもないのに、なぜ「ぴえん」ということばが広まったのか。それは、「ぴえん」に相当することばが、これまでずっと待望されていたからです。

 従来、泣く様子を表現するには、「わーん」「うえーん」「びえーん」など「大泣き」系か、「しくしく」「めそめそ」「くすんくすん」など「すすり泣き」系か、どちらかのオノマトペを使うしかありませんでした。「大泣きするほどでなく、少しだけ声を出す泣き方」を表す一般的なオノマトペはありませんでした。言わば、泣き声の体系の中で、「少しだけ声を出して泣く表現」が穴になっていました。

 でも、控えめに声を出して泣く表現を使いたいことは、日常的によくあります。そこに颯爽と登場したのが「ぴえん」でした。「びえーん」とは違って、濁音「び」の代わりに半濁音「ぴ」を使い、長音化もせずに、控えめな泣き声を表現しています。「ぴえん」は、今まで体系の穴になっていた部分を埋めることばとして、多くの人々の支持を得ました。今回の大賞としてふさわしいことばだと、選考委員の意見が一致しました。

 もっとも、「ぴえん」はすでに「JC・JK流行語大賞2019」(AMF発表)に選ばれ、2020年上半期にも「ぴえんこえてぱおん」がランクインしています(「ぱおん」は大泣きの表現)。「今年の新語」に選ぶのは遅いと思われるかもしれません。でも、「今年の新語」は辞書に載る候補を選ぶものです。2010年代末に流行語として現れた「ぴえん」が、日常的に使われ、今や辞書の項目の候補になったというのが、選考委員の判断です。

 

 2位:〇〇警察 

 2位には「○○警察」が選ばれました。公的機関の警察とはまったく関係がありません。むしろ、権限もないのに、個人的に警察の真似事をしている人々を指して使うことばです。

 コロナ禍の中で「自粛警察」「マスク警察」など、「○○警察」と呼ばれる人々が現れました。感染防止のルールを守っていないと判断した相手を厳しく批判したり、場合によっては行動に訴えたりします。実際には用心して営業している店に「営業を自粛してください」と貼り紙をするなどというのは、自粛警察の典型です。結果として、嫌がらせや妨害行為になることもあります。

 「○○警察」はコロナ関連語のひとつとも言えます。でも、むしろ、ネット上などで以前から使われていた俗語が、コロナ禍をきっかけに一般化したと捉えたほうがいいでしょう。

 辞書作りに携わる立場としては、「ことば警察」「日本語警察」という存在が思い浮かびます。ネットなどで、他人が言い誤ったり、「誤用」とされることばを使ったりすると、「それは間違いですよ」と逐一指摘する人々のことです。選考委員のひとりは2016年に「日本語警察」に関する文章を書いたことがあります。ただ、その当時、「警察」をこのように使うことはまだ一般的でないと意識していました。

 さかのぼれば、田中克彦さんの1981年の著書『ことばと国家』(岩波新書)にも「言語警察制度」という表現が出てきます。学校の文法の授業では、標準の言い方以外を禁止し、〈言語警察制度を自らのなかに作りあげる作業〉をさせていると指摘します。ルール違反を許さないことを「警察」と呼ぶ例は、昔からあったわけです。

 現在ではこのほか、「マナー警察」「道徳警察」「着物警察」など、さまざまな「警察」が現れています。着物警察というのは、街角で着物の着方が(自分の基準で)間違っている相手を見かけると、呼び止めて説教をするのだそうです。その指摘は正しい場合もあれば、行き過ぎた厳格さを求めている場合もあるでしょう。

 これらの「○○警察」は、ここ10年ほどで使用例が増えたものの、最近までマイナーな印象がありました。それが、「自粛警察」「マスク警察」などによって、辞書に載ってもおかしくないほど知られるようになりました。大賞としても違和感はありませんが、使用場面や頻度の点で「ぴえん」にはかなわず、2位になりました。

 前回の「今年の新語2019」では「電凸」ということばが6位にランクインしました。団体などに電話して、暴力的に非難したり、問い詰めたりする迷惑行為です。自分の側を正しいと信じ込んで、その価値観や基準に合わない相手を激しく非難するところは、今回の「○○警察」にも共通する要素です。

 
 世の中に不寛容な空気が広がっているのでしょうか。そうかもしれませんが、その不寛容な風潮が「○○警察」という言い回しで風刺され、議論の対象になるということは、健全なことではないでしょうか。

 

 3位:密 

 3位の「密」、4位の「リモート」も、コロナ禍をきっかけに新しい用法が生まれたことばです。この先、コロナ時代が終わっても、こうした新しい用法は残ると考えて、ランキング上位に選びました。

 「密」は、前述のように「3つの『密』(=3密。密閉・密集・密接)を避けましょう」という形で呼びかけられました。このことばを特に広めたのは小池百合子東京都知事でした。4月、集まった記者たちに「密です」と間隔を空けるよう促した発言が流行語になりました。都知事が密な集団を解散させるゲームまで現れました。

 従来の辞書にも「密」は載っています。ただ、それは硬い文章語であり、「人口が密な国」「密に連絡を取りあう」のような文脈で使うものでした。ところが、コロナ禍で、「感染防止のため密を避けよう」などと誰もが言うようになり、「密」は口頭語の性格もあわせ持つようになりました。

 「密」には「避けるべきもの」という語感も生まれました。これまで、満員電車や混雑した観光地は「すごい人混み」「とても混んでいる」などと表現されました。一方、「この電車(観光地)は密だ」と言うと、「もっと余裕が必要だ」というニュアンスが出ます。「密」の一語によって、混雑解消の議論が進むかもしれません。

 

 4位:リモート 

 「リモート」は、『大辞林 第四版』によれば、もともと〈他の語の上に付いて、「遠隔」の意を表す〉という意味しかありませんでした。ところが、コロナ禍によって様子が変わりました。

 密を避けるため、仕事や会合などは、ネットを通じて遠隔で行うことが多くなりました。「テレワーク」(前述)とほぼ同義の「リモートワーク」のほか、「リモート会議」「リモート授業」「リモート飲み会」などが広まり、「リモート」と略されました。「午後からリモートだから」のように名詞として使われています。

 意味の重なる「オンライン」もよく使われますが、「リモート」は「リモ映え(リモート映え)するメイク」「リモ飲み」のように略されるなど、より生活に密着した感じがあります。コロナが収束した後も、「リモート」は新しいコミュニケーション手段を表す日常語として使われ続けるのではないでしょうか。

 

 5位:マンスプレイニング 

 5位の「マンスプレイニング」は、特にネット上で知られるようになった概念語です。man(男性)とexplain(説明する)の合成語mansplainの名詞形。男性が相手の女性や年少者を無知だと決めつけて、偉そうに講釈を垂れることです。「自分のほうが物事を分かっている」と根拠もなく威張る男性は少なくありません。無自覚なまま男尊女卑的な言動を行うことに警鐘を鳴らすことばとして、ランキングに入りました。

 ちなみに、英語のmansplainも、21世紀になって広まった新語です。日本語では、2020年に新聞記事に初めて現れるなど、使われる機会が多くなりました。有名ユーチューバーも「(このことばを)最近知った」と、6月に新聞に答えています。新しいことばが広まることで、問題のある行為が抑制される効果も期待できます。

 

 6位:優勝

 6位の「優勝」も、ネットを中心に新しい用法が広まったことばです。競技会などでの優勝のことではありません。たとえば、上等の料理を食べたときなどに、「大満足」という意味で「優勝」と表現するのです。

 ネットでの「優勝」の用法には変遷があります。21世紀になって、掲示板では「一番どうでもいいこと書いた奴が優勝」などとお題を出して、大喜利が行われていました。べつに優勝者が決まるわけではありません。

 2010年代には、「アヒージョと白ワインで優勝」など、「大満足」の例が多くなりました。そこから派生して、2017年頃には「優勝」を「性的関係を結んで満足すること」の意味で使う人も現れました。その後は、「温泉入って優勝したい」「ポン酢で食べたら優勝でした」など、「大満足」「最高」の意味で使われています。

 こうした「優勝」の用法は、俗っぽい感じが強いものの、すでに定着しています。競技会で実際に優勝するのは難しいことですが、贅沢な食事で同じ高揚感を味わえるのなら、悪くないことです。

 

 7位:ごりごり 

 7位の「ごりごり」も、やはり用法の変化に着目して選んだことばです。一般には「ごりごりと石臼で豆をひく」のほか、「ごりごりの現実主義者」のように、〈考え方などがあることだけにこりかたまっている様子だ〉(『新明解国語辞典 第八版』)という意味で使われます。批判を含んだ言い方です。ところが、これがさらに変化して、「ごりごりの関西弁」「ごりごりの恋愛ドラマ」のように「徹底した」「根っからの」という意味で使われるようになりました。ここには批判の意味合いはありません。

 2020年2月に「ごりごり」を取り上げた新聞記事があります。選考委員のひとりは取材に対し、本来「強、重、暗」のようなニュアンスのあった「ごりごり」が、現在ではポジティブなニュアンスを出すために使われているのが注目点だ、という趣旨のことを答えました。

 

 8位:まである 

 8位の「まである」。聞いたことがない人はピンと来ないかもしれません。「まである」は普通、「首まであるセーター」「この部屋にはカラオケセットまである」のように、名詞につけて使います。ところが、10年以上前から、「まである」を動詞句や形容詞句につける用法がじわじわと広がってきました。「このシーンが好きすぎてDVD買ったまである」「楽しみすぎて眠れないまである」など、特にネット上で使われます。

 「DVD買ったまである」とは「DVDまで買った」という意味、「楽しみすぎて眠れないまである」とは「楽しみすぎて眠れないほどだ」という意味です。「まで」には普通の範囲を超える意味合いがあり、単に「眠れないほどだ」と言うよりも、「眠れないまである」と言ったほうが、程度が極端な感じをより強く表現できます。

 「まである」は、「飲んじゃうまである」「読むしかないまである」など、いろいろなフレーズにつけられるのも便利です。程度の極端さを手軽に表現できるところが好まれて、広く受け入れられたのでしょう。

 

 

 9位:グランピング 

 9位の「グランピング」は、2010年代後半から人気が出た贅沢なキャンプです。現地に豪華なテントなどが用意されていて、手ぶらで行っても楽しめます。語源はglamorous(魅力的な)とcamping(キャンプ)を組み合わせたもので、2つの語の頭とお尻を組み合わせた形。5位の「マンスプレイニング」と同様の造語法です。

 過去の「今年の新語」の選考委員会でも、何度かベスト10入りが検討されました。でも、数あるレジャーのうちのひとつをあえて取り上げる理由が乏しいため、これまでランクインすることはありませんでした。

 ところが、コロナ禍の中にあって、「ソロキャンプ」(=ひとりで行くキャンプ)など、他人との接触を避けやすい野外活動に関心が集まりました。グランピングもまた、独立したテントに宿泊すれば、感染防止を図りながら楽しむことができるとして、人気が高まっています。コロナ時代以降のアウトドアの楽しみ方を象徴することばとして、ベスト10に入りました。

 

 10位:チバニアン 

 10位の「チバニアン」は、憂鬱なニュースが多い中で、うれしさを味わわせてくれた新語のひとつです。千葉県市原市で見つかった約77万年前の地層が、2020年1月、地質時代の境界を示す「国際標準模式地」に登録されました。その地層の時代、すなわち更新世(=氷期の繰り返された時代)のうち一時期を「チバニアン」(ラテン語で「千葉時代」)と呼ぶことが正式に決まりました。日本の地名が地質時代の名前になったわけです。

 選考委員会では「『今年の新語』としては専門的すぎるのではないか」という意見も出ました。たしかに、小型辞典には載せにくい専門用語とも言えます。でも、日本の県の名前が、約46億年に及ぶ地球の歴史の一時期、それも実に約65万年に及ぶ時期の名前を表すことになったというのは、なんとも壮大な話です。

 ある意味では、地球にとって一番大事な日本語は「チバ」であるとも言えます。とすれば、少なくとも、大型辞典である『大辞林』にはぜひ載せるべきことばなので、ランクインすることになりました。

 

 選外(コロナ枠):無視できない数の「コロナ関連語」
 新型コロナウイルスの感染拡大が深刻な社会問題になった2020年。ことばの面でも、年初から次々に新しい「コロナ関連語」が現れて、とても覚えきれないほどでした。

 1月は「濃厚接触」(=患者と長い時間接するなどの接触)、2月は「PCR検査」(=ウイルス遺伝子検査のひとつ)、3月は「オーバーシュート」(=通り越す意味から、爆発的な患者増)などのことばが広まりました(新聞での使用状況などによる)。3月下旬には、「3つの『密』を避ける」という目標(詳しくは後述)が、政府や東京都の記者会見などを通じて周知されるようになりました。

 すでに一般化した語に改めて注目が集まった例もあります。「テレワーク」(=インターネットで勤務先と結ぶ働き方)、「置き配」(=指定された場所に置く宅配。「今年の新語2019」で9位)、それに「自粛」などは、外出を極力控える生活様式を反映して、よく使われました。そう言えば、この「生活様式」も、5月に出た政府の指針「新しい生活様式」によって使用が増えたことばです。

 時代が大きく変われば、膨大な数の新語が現れることは、歴史を見ればよく分かります。明治維新の後しかり、第二次世界大戦後しかりです。世界が「コロナ時代」という局面に入った現在、無数のコロナ関連語が現れたのは当然のことでした。

 では、2020年の「今年の新語」の結果はどうなるでしょうか。コロナ時代を反映して、ベスト10にコロナ関連語が多く入るのでしょうか。もちろん、必然性があれば、それでもかまいません。ただ、「今年の新語」の趣旨は、今後の辞書に採録されてもおかしくないことばを選ぶことです。かりに、コロナ時代が来年あたりに終わったとしても、その後も日常語として長く使われることばを選びたい。そうすると、「濃厚接触」「PCR検査」などの用語については採点が厳しくなります。

 もっとも、今回投稿された新語候補の中に、コロナ関連語が多く含まれていたのも事実です。それはとても無視できないほどでした。今回の投稿総数は延べ4,871通。前回の2,017通と比較すると倍以上になりました。特定の語を推す人々が熱心に投稿してくださったケースもあり、コロナ関連語だけでここまで増えたわけではありません。ただ、コロナ関連語があふれる今年の状況が、多くの人々の投稿意欲を促した面はあったでしょう。こうした投稿傾向は、何らかの形で選考結果に反映すべきだと考えました。

 そこで、今回は、通常のベスト10とは別に、選外として「コロナ枠」を設けました。日常語として今後も長く使われるかどうかはいったん横に置いて、目下の状況をよく表す語や、意味用法に注目点のある語など、6語を選出しました。これら「コロナ枠」の語については、この選評の末尾で触れることにします。

 ソーシャルディスタンス

  社会的距離。ウイルス感染防止のために必要な人と人との距離です。3月頃、海外メディアから「ソーシャルディスタンシング」(=社会的距離を取ること)の形で伝わりました。「社会的」はおかしいと「フィジカルディスタンス」(=身体的距離)という用語も提案されましたが、定着していません。

 ステイホーム

  ウイルス感染を避けて家にいること。3月、ジョンソン英首相は国民に“You must stay at home.”と呼びかけました(イギリス英語ではstay at homeが普通)。日本では4月に小池東京都知事が「ステイホーム週間」を呼びかけ、「ステイホーム」の標語が広まりました。  

 クラスター

  感染者の集団。また、集団感染の意味でも使います。2月に政府の感染症対策本部が公表した「基本方針」の中で〈クラスター(集団)が次のクラスター(集団)を生み出すことを防止することが極めて重要〉と記され、一般にもよく使われるようになりました。

 アマビエ

  肥後国の海中に住む妖怪で、疫病の流行を予言して「私の姿の絵をみんなに見せなさい」と警告したといいます。3月上旬、ツイッターで、アマビエの姿が描かれた瓦版(京都大学附属図書館蔵)などが拡散されて話題に。コロナ禍に苦しむ人々にとってマスコット的存在になりました。

 ロックダウン

  都市封鎖。感染拡大を防ぐため、海外では1月に中国・武漢市が封鎖されたのを皮切りに、ヨーロッパなどの多くの国や地域で封鎖が実施されました。日本では、3月に小池東京都知事が記者会見でロックダウンの可能性に言及し、誰もが知ることばになりました。

 手指(しゅし)

  ウイルス感染を防ぐために「手指の消毒」が求められるようになりました。「手指」は一般に「てゆび」「しゅし」と読み、「手の指」または「手と指」の意味で使われます。一方、医師は多く「しゅし」と読んで「手全体」のことを指します。「手指の消毒」は「手の消毒」です。

*https://dictionary.sanseido-publ.co.jp/shingo/2020/best10/Preference01.html より

 

 「三省堂」がこんなのやってるを初めて知りました。

「新語・流行語大賞」とは全く選考基準が違うだけに興味深いものとなりました。

やはり「辞書を作る・本当に言葉を知る人たち」が選考しただけあり面白い。

 ただ、「新語・流行語大賞」の前日に発表するところにはいただけないものがある。認知度が低い分、「前日」に発表すれば少しは話題になると?

 なんとも残念な話である。

 

 

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<日本酒> 岩手 あさ開/あさ開

2020-12-01 10:20:21 | 日本酒

 【平成30酒造年度全国新酒鑑評会 金賞銘柄一覧(仙台国税局)】
 〈岩手〉 あさ開/あさ開

 

 酒造り
 おかげさまで創業より149年 あさ開 蔵元紹介岩手は、古くから南部杜氏の里として知られた酒どころ。 明治4年の創業より、日本酒『あさ開』は、米、水、技に恵まれたこの地で豊かな自然に磨かれ、愛すべき人々に育まれてきました。そして、百三十有余年たった今も酒の里・岩手を代表するブランドとして地元で、全国で、海外で・・・と高い評価をいただいております。 ここでは、南部杜氏によって受け継がれた、あさ開の酒造りの様子をほんの少し紹介します。


 杜氏あいさつ-2005年度 厚生労働大臣賞「現代の名工」 南部杜氏 藤尾正彦


 南部杜氏の故郷として知られる岩手県紫波郡に生れ、18歳の時に親戚のつてを頼って千葉県の酒蔵に出稼ぎして以来、半世紀にわたって酒造りに携わる。
 全国各地の蔵でその腕を磨き、1984年よりあさ開の杜氏に就任。
 平成17年度に厚生労働省の「特定技能者表彰制度(現代の名工)」選出。
 『酒造りは農業。手間暇を惜しんではいけない。』と語り『常に基本に忠実である事』がモットー。


 酒づくりの基本は「1麹、2もと(酒母)、3造り(もろみ)」
 米づくりをしながら、農閑期に酒蔵に出稼ぎに出るというのが、昔からの南部杜氏の姿でした。私も、周囲の習慣に習って、 千葉の酒造会社に出稼ぎに出たのをきっかけに、半世紀近く酒造りを続けているわけですが、酒造りの基本は、人力であろうが、機械であろうが今も昔も変わり ません。
 「1麹、2もと(酒母)、3造り(もろみ)」と言う言葉があって、酒造りを左右する大きな要素になっているんですが、最初の工程である麹づくりはもっとも 気の抜けない作業で、2昼夜が勝負。温度、湿度などの環境によって変化を重ね、ひとときも休むことなく発酵の度合いを変えていきます。たった2昼夜で全ての味に影響を与えてしまうなんて、酒はほんとうに生き物という言葉がピッタリです。


 岩手の酒を岩手の米で。
 基本となるのは原料の米もそうです。酒造好適米の中で、兵庫県の「山田錦」にかなう米は無いんですが、収穫量も少なく、 岩手では以前は手に入れることは難しかったんです。そこで岩手で酒に適した米を栽培しよう、と様々試験栽培した中で、長野が原産の「美山錦」を岩手で栽培 することに成功しました。
 その後、岩手で開発した米、独自の酵母による酒が出来ないかと、研究を重ね、その願いが8年越しで実を結んだのが、岩手県産酒造好適米 「吟ぎんが」です。50%まで丹念に精白して爽やかな香りと軽快な飲み口が特徴で、大変好評をいただいています。これからは「山田錦」を超える米・酒造りが目標になります。


 日本酒は楽しく、美味しく。
 最近は、若い世代で日本酒を楽しむ人が減っていますが、もっと多くの人においしい日本酒の味を知ってもらいたいと思って います。 日本酒は一般的に、次の日に残りやすいとか、酔いやすいといわれてますが、適度に飲めば健康によいものですし、最近ではお肌に良いと、女性に注目されていますよね。 あさ開では、純米酒をベースとした「和のリキュール」を数種類造っておりますが、「豆乳で造ったお酒」のように若い方のみならず年配の女性にも好まれるコクのある味など、多様化するニー ズにお応えしていきたいと思っています。 ぜひ、食事や、会話を楽しみながら、お酒の味も楽しんで欲しいですね。

 株式会社 あさ開 岩手県盛岡市大慈寺町10番34号

 

 ブランド一覧

 

 「あさ開」大吟醸 金賞受賞酒令和元年・純米大吟醸 磨き四割 極上・純米大吟醸 磨き五割・大吟醸 磨き三割五分・オールいわて・純米大吟醸 平泉黄金伝説 などなど

 

 酒造好適米「美山錦」について 

 華やかな香りと軽快な味わい
 酒質としては、繊細な香りを持ち、軽くスッキリとした味わいに仕上がることが特徴。バナナや完熟メロンのような、やや派手な吟醸香と、細身ながらフルーティーな味わいを感じられます。「五百万石」に近いですが、同米よりやや華やかな香りです。

 吟醸酒や純米吟醸酒で、華やかな香りを楽しみながら軽快に飲みたいという酒に向いています。

 冷涼な気候に強い酒造好適米
 昭和47年(1972年)、長野県農事試験場で「北陸12号」を母に、「東北25号」を父とする「たかね錦」に放射線処理を行い、突然変異したものの中から、粒が大きく、心白の発現率が高いものを個体に選抜した品種です。昭和53年(1978年)に「美山錦」と命名され誕生しました。名前の由来は、北アルプス山頂の雪のような美しい心白があることに由来します。

 「たかね錦」も、昭和14年(1939年)に同試験場で誕生し、昭和27年(1952年)に命名された酒米です。「たかね錦」は酒造好適米ですが、小粒で、発酵に重要な心白発現率が低く、雑味の原因となるたんぱく質含有率が高いという欠点がありました。その欠点を解消するために開発されたのが「美山錦」です。「美山錦」と「たかね錦」の先祖には、幻の米と言われた「亀の尾」があります。

 生産量は「山田錦」「五百万石」に次ぐ、生産量第3位。「五百万石」と同じく、早く成熟する早生品種で、長野県を含めて東北、北陸、関東で幅広く栽培されています。

 耐冷性にも優れているため、同じく冷涼な気候向けの新品種の親株となることが多く、「出羽燦々」や「越の雫」がその子品種にあたります。

 

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<ブランド和牛> 愛媛 いしづち牛

2020-12-01 10:04:39 | 食品

 自家生産粗飼料と地元稲ワラを中心に昔ながらの伝統の味を追求。 飼料の配合にもこだわっている。 安全で肉質、脂肪の美味な牛肉。

 

 ブランド名:いしづち牛
 品種:黒毛和種
 品質:3等級以上
 年間出荷頭数:300頭
 ブランド推進主体:田野肉用牛生産組合
 主な出荷先:(有)アジミネ、(有)松木精肉店

 販売指定店: -

 *http://www.jbeef.jp/ より 

 

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<漢字検定> 準1級 読み 20.回答 21.出題

2020-12-01 09:58:48 | 漢字検定

 前回の回答

 

 次の漢字(熟語)の読みを答えてください。

 


 問1 欽慕-きんぼ-敬いしたうこと。敬慕。

 


 問2 蓋棺-がいかん-棺 (ひつぎ) にふたをすること。人の死をいう。

 


 問3 厩肥-きゅうひ-家畜の糞尿 (ふんにょう) ・敷きわら・草などを混ぜて腐らせた有機質肥料。うまやごえ。

 


 問4 蕩尽-とうじん-財産などを使い果たすこと。

 


 問5 外甥-がいせい-1 妻の兄弟姉妹の男の子供。

             2 他家に嫁した姉妹の産んだ男子。

 

 今回の出題

 

 次の漢字(熟語)の読みを答えてください。

 

 問1 僻遠

 

 問2 野狐

 

 問3 拳固

 

 問4 喧伝

 

 問5 牝牡

 


 *漢字検定Web問題集 HP より

 *goo辞書 より

 ※答えとして表示している読みとは別の読み方がある場合もあります。

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<プライドフィッシュ> 三重-冬 伊勢まぐろ

2020-12-01 08:59:23 | 食品

 旬:10~2月(周年) 冷たい海域で育つ伊勢まぐろ。さっぱりとした脂となめらかな口どけが美味!

 

 プライドストーリー:高品質のヨコワを仕入れ、こだわりの餌で飼育。地域復興の星となる自慢のまぐろです

 伊勢まぐろを生産しているのは「株式会社ブルーフィン三重」。水産業・地域振興を目的として、三重県漁連をはじめとする県内漁協などの出資により平成23年4月に設立しました。伊勢まぐろ生産は、地元漁師が1尾ずつ丁寧に釣り上げたヨコワを購入するところから始まります。餌は、奈屋浦港で水揚げされたゴマサバやイワシなどの新鮮な近海魚と、株式会社ブルーフィン三重が飼料メーカーと共同研究開発した粉末配合飼料を撹拌したモイストペレットです。このモイストペレットを食べて育つ伊勢まぐろは、生餌だけで育った魚に比べて生臭さがなく、余分な脂も落ちておいしく仕上がるのが特長です。
 地元三重県では、伊勢まぐろをきっかけとして、基幹産業である漁業、そして高齢化の進む地元活性化に取り組むため、産地協議会を発足しました。地元飲食店と協力して伊勢まぐろを使用した「神前丼」などのメニューを開発したり、体験漁業の受け入れなどさまざまな活動に取り組んでいます。

 

 水揚げ漁港や漁法:栄養豊富の冷たい海で成長。味わい深い魅力あふれる味を楽しんで

 伊勢まぐろ漁場は、日本のクロマグロ養殖漁場のなかでも最北東に位置します。暖かい黒潮と紀伊山地からのミネラルを豊富に含んだ海水が混ざる恵まれた漁場環境です。加えて、冬場の海水温が低いため伊勢まぐろは余分な脂の少なさが特長。引き締まった身は天然に近い身質です。
 出荷の際は、【釣上げ→電気ショック→血抜き→神経除去→内臓・エラ除去→魚体冷却】の行程をわずか3分以内で行っています。また、減菌した0℃~2℃の冷却海水と砕氷を循環させた魚槽内で、5時間以内に芯温を5℃以下にして冷やし込みをしています。
 このような徹底した生産管理によって生産・出荷された伊勢まぐろは、臭みのないコク深い赤身と、さっぱりした脂がのったトロ身がおいしく、なめらかな口どけが絶妙の味です。

*プライドフィッシュHP より

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